悩んだら啄木の短歌を読め———歌集『一握の砂』レビュー
はじめに
初めまして、京大の文芸サークル・木曜会の会員の全縁というものです。
木曜会がどんなサークルなのかはこれ以前の記事でじゅうぶん紹介されていると思いますし、今年入ったばかりの私が活動の実態をつぶさに知っているわけでもないので、私は単純に自分が好きな文芸作品について語ります。
それは(題名からわかる通り)石川啄木の短歌です。
この記事では、啄木の初期歌集である『一握の砂』から歌を引用しながら、その良さを伝えられたらなと思っています。
(以下、歌の引用は1987年発行の岩波