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墓参りの日の日記(読み切り小説)

墓参りの日の日記(読み切り小説)

いつか消えてしまうんだろうな。夢か現か、定かでない記憶。ここに書き残しておこうと思う。今日は、墓参りに行ってきたことだし。

目が覚めた時、かすかに残る物語の記憶を夢と呼ぶと知る前から、同じような夢を何度も見ていた。

同い年の女の子がいる。僕は、その子を食べたいと思う。だけど、僕は動けない。
女の子の顔は思い出せないけど、物悲しそうな目元だけが断片的に、不明瞭に映像としてよみがえる。

その目つ

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:〻¨〻..〻

:〻¨〻..〻

何が悪かったのか知るすべが、知る頭が、知る心があれば、幸せになれるのか。

もっといい人がいるよ。

1番君から聞きたくなかった。
君が1番言いそうな言葉だった。

未確認生物。

未確認なのに信じちゃだめだ。

生き物なんだから思い通りにならないんだよ。

君がネッシー。
私、ツチノコ。

幻覚、まぼろし、錯覚、捏造。

僕と賭けてみないかい?
また会えるか、どうか。

未確認だから、いつでも君

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創りごと:僕と私と

創りごと:僕と私と

      。

      。

       。

     。

         。

   。

         。

    >¨ ))⊃ <

僕と私は話し合う。

なんだよ。どうやって会うのかとか、実は出会えないはずの2人だったとか、そういうところを山場にするのかと思ったよね。

今、2人は話をしている。

僕らはずっと同じところにいた。そして、これからも。

私だって気がついて

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創りごと:私

創りごと:私

「僕」の残す言葉に、私は妙な期待を抱く。

“好きと言って、それ以上を手に入れて、それから言い訳をすればいい。君には、それができるだろう。”

“僕らは、同じ掌のうえで踊っている。”

「僕」は言い切らないし、何を何に例えているのかも分からないような言い回しをする。
私は、そこから自分の理解の範疇で、意味をつむぎ、「僕」の人物像をあぶり出そうとする。

私は、喋りすぎる。言葉にしすぎる。
「過ぎた

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創りごと:僕

創りごと:僕

おいおいおい。

ノートがパリパリにうねってるよ。誰?雨なのに傘をささずにノート濡らして乾かしてパリパリにしたのは。ってほどではない。
最後の一行あたりだけ、敵の字が読みづらくボケていて、その部分だけ紙の繊維が乱れている。

この位置といい、ノートのよれ具合といい、これは…

よだれです。

うとうとと居眠りできる器用さは持ち合わせていなかったので、ノートに突っ伏して寝ていた僕は、知っている。その

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創りごと:私

創りごと:私

「僕」の暗号を、少しずつ紐解いていく。

「僕」の言うところの「敵」というのは、どうやら私のことらしい。

厳重警戒をしかれている。
会ったこともない、得体の知れない人だもんね。創造上の人物かもしれない。敵と思うのも仕方ないか。
でも、逆に何をもって私を敵とみなしたのか。

敵と呼ぶけれど、私をおちょくっているように見えるんだよね。遊ばれている。それが私を余計にむきにさせる。

“好きと言って、始

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創りごと:僕

創りごと:僕

さては、この敵、僕を味方につけようという魂胆だ。

「僕」というのは、僕のことでまず間違いない。僕を好きだと書いてある。
僕は、その手の罠には、ひっかからない。もし罠ではなく本気で言っているのなら、僕の創作日記を読んでそう言っているのだろうから、敵は家から出たことのない箱入りで、人間に会ったことがほとんどないに違いない。

いずれにせよ、敵に対して厳重警戒は続く。

箱の中といえば、この前の日記に

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創りごと:私

創りごと:私

私は、ずっと優等生だったよ。
長文読解だって、論作文だっていい点を、合格点をとってきた。
教師たちの口ぶりから、定期テストで出る問題を嗅ぎつける能力も身につけた。
不得意科目は、担当の教師を立てながら、大体もう分かっている問題の質問をして、もともと分かっていたことを、さもたった今、先生のおかげで分かりました、ありがとうございます、感動、感謝といった具合で笑顔を振りまき、立ち去り好感を得る技も習得し

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創りごと:僕

創りごと:僕

1日寝ると、あの怒りはどこへやら。
もう、どうでもいい。
僕のルーティーンに入れてあげればいいことじゃないか。簡単、簡潔、解決。

考えても分からないことを、考えるのは性に合わない。
でも、考えても分からないことを、それっぽく見せるのは得意なんだ。僕の日記はそんなことで満ちている。

例えば、この前は創作について。
“人間は、自由を欲して、自由を手に入れ、自由の堅苦しさに気づいてしまう。だから創る

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創りごと:私

創りごと:私

私の気分には浮き沈みがあるから、それを客観的に知りたいと思って日記をつけている。
決まった引き出し、下から二段目。日記用のノートを取り出す。
一日の終わり、あとは布団に入るだけにして、机に向かう。その日の出来事を箇条書きのように淡々と並べるだけの日もあれば、ふと思い出した昔の話を、自分がそれを今どうして思い出さなければならなかったのか推察して、自分でも意味を図りかねるような文の羅列が出来上がる日も

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創りごと:僕

創りごと:僕

僕の日常なんて何も起こらない。
だから何かが起きたように日記を書く。別に嘘を書き綴るわけじゃなくて、自分の中だけで起きたことが現実世界にはみ出て起こったみたいにさ。まあそれを嘘って言うのかもしれないけど。
別に意味や目的があってしていることじゃない。
もう儀式みたいなものでね。

そう、この儀式に異常事態が起きたのは昨日。
最後に書いたページにちらっと目をやってから、新しいページの頭に日付、そして

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創作には苦手意識からか抵抗があったけど、「登場人物が勝手に動いたり喋ったりするのをかくだけ」みたいなことを聞いたことがあって、やってみたいなあと思ってきたから、やってみる。すぐ辞めちゃいそうな気もするけど。かくのは楽しい。