見出し画像

パーフェクトクリーチャー(2004年)【滅びよ!映画紹介っ「映画紹介は滅びても、映画は滅びぬのだ」】

ニュージーランド映画にして、
ヴァンパイア映画。
しかしただのヴァンパイアものではない。

この世界では300年前に、
突然変異でブラザーと呼ばれる種族が生まれた。
不老不死で人間の血を求める。

しかし人を襲ったりすることはなく、

その知性で遺伝子工学を開発して人類に貢献し、
教団として人間たちからも崇拝される。
信者は感謝の印として教団へ献血するのだ。

そういう穏健でウィンウィンの関係で統治してきた教団ですが、
ある日、変異種が誕生してしまいます。
得意の遺伝子工学が失敗して、
悪魔のような種族が誕生。

ものすごい暴力的衝動に駆られて、
次から次へと人間を襲って吸血して、
さらにその血を飲んだ者たちは、
ブラザーと人間を問わず、やはり人を襲うクリーチャーになってしまうのだ。

これこそ私たちが狭義の意味で言うところの、
ヴァンパイア誕生である!

しかも、この世界。
19世紀から20世紀初頭風の世界でありながら、
この世界とは異なったパラレルワールド世界なのだ。
つまり使われている技術が微妙に違う。
異世界史なのだ!ほぼスチームパンクだ!

この舞台を見よ! これはもはやSFなのである!

というヴァンパイアSF異世界ヒストリック映画なのだ。

*****

主人公の女刑事は、インフルエンザの流行で娘と夫を亡くしている。
そんな中、教団から派遣されてきた幹部候補と一緒に、
例の(真ヴァンパイア化)した男を追いかける。

その男は、実は幹部候補の弟であり、
兄を自分と同じ道に引きずり込もうと挑戦してくるのだ。
ちなみにヴァンパイアウイルスの開発者も彼である。

連続吸血事件を追いかける警察は、
ついに犯人を追い詰めるのだが、
逆に女刑事が目をつけられてしまう!

しかし教団は冷淡だった。
教団は最初から情報を隠し、隠密に事件を処理しようとする。
なぜなら人類の偏見が怖いからだ。
これほどまで互助の関係を構築しながらなお、
教団は恐怖を捨てきれず、人類の支配に拘泥する。

そんな現状に反発を抱く幹部候補だが、
情報はマスコミにリークされ、
しかも一度は捕縛した弟はあっさり逃走してしまい、
ウイルスをまき散らし始める!

******

そんな感じのSFヴァンパイア刑事ムービーだ。
正直、超B級SF風のタイトルと、まったく釣り合わない。

なんでこんなタイトルにした!
もうちょっと!
もうちょっと工夫できたでしょ!

そんな真に隠れた名作っぽい雰囲気を醸し出す本作は、
しかしラストまで観ると記憶には残っていなかったので、
改めて再視聴してこんな映画だったんだと驚いた。
そこまですごくはないか。

でもまあ、安っぽいタイトルとは釣り合わない。

まあ、誰も知らないよなー。




#映画感想文 #異世界 #パラレルワールド #ヴァンパイア  
#クリーチャー #格差社会 #貧富の格差 #女刑事 #SF  
#スチームパンク #ニュージーランド映画 #カルト教団VSヴァンパイア  

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?