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「読書日記」傷つけないでと願う心

2022年4月29日(金)

何度も「今日は金曜日なんだっけ」と思ってしまって、祝日だという認識が私の中で皆無なものだから、世間はゴールデンウイークだってことも忘れて大雨の中で外出したら渋滞していて、「あぁゴールデンウイークなんだっけ」と、これもまた何度も思ってしまった。

休日はどこも混み合うという理由をつけて、家にいることを選びつつも、いやしかし子どもたちにとってこれは最適な選択肢なのだろうか、と悩んでしまうクセが抜けない。当の本人たちは、家の中でもゲームやYouTubeを満喫してとても幸せそうではあるものの、これでいいんだっけ?こういう生活でいいんだっけ?と自問自答してしまい、しかし答えなんぞ出るわけでもなく、ただただ成り行きに任せた一日だった。

そんな今日の読書は『ブラザーズ・ブラジャー』

私はたぶん、願いすぎていた。自分にも、他人にも。
傷つけないから、傷つけないで、と祈っていた。

『ブラザーズ・ブラジャー』より引用

この言葉が響いて、しばらく放心してしまった。

人を傷つけないように気を遣いながら生きていて、空気を読んでいつだって笑顔でいようと頑張っていた自分は、本当のところ、誰かに傷つけられることを恐れていただけなんだ。

自分の行動にそういった意味があったと気づいてみると、自分の弱さを思い知ることにもつながり、その弱さのおかげで、本当に言いたかったこと、言えなかったこともたくさんあったなぁと思い出していた。

言えなかったこと、言わなかったことのおかげで、人と争うことも回避されただろうし、それが悪いことだとは思わないけれど、もしも「傷つけないで」と願わずにいたら、私はどんな風に成長していただろうか、なんてことを考えていた。

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