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読書日記・この現実は偽物なんじゃないか

4月13日(木)

娘を歯医者へ連れて行く日。健常児の息子とは違って、障害児である娘の歯医者通いは本当に大変。毎回とにかく怖がって診察にならないので、私をふくめた大人4人は試行錯誤の嵐。娘は嫌がりながら、自分の本当のお母さんはどこにいるのかと叫んでいた。本当のお母さんだったら自分の嫌がることをしないはずだと怒りながら伝えてきて、本当のお母さんだからこそ、娘が虫歯にならないように定期的に歯医者さんへきているんだという説明をする。でも娘の気持ちもわかる。自分が怒られたときなど、本当の親はどこにいるのかと考えたことが私にもあった。自分に都合の悪い状況になると、この現実は偽物じゃないかと思ってしまうことがある。

読んでいたのは、柿内正午さんの『差異と重複』

頭痛~ると柿内さんの頭痛が一致してなくて、そうなのよ!あれ、一致しないんよね!!!!と鼻息を荒くした。みんなの頭が痛くなるタイミングと私のタイミングがズレているんだろうな、なんて思っていたので仲間がいて嬉しい。

4月14日(金)

「今日はお昼にラーメン(夫の大好物)を食べようと思っているんだ」と、朝から嬉しそうに伝えてきた夫。そういう楽しみがあるのは働くうえでとても大事。しかし昼にラーメンを食べて、そのあとで仕事をする元気がある夫はすごいなと思う。私は胃もたれするので、ラーメンのあとは伏せってしまう。でも大好きなんだよなぁ・・ラーメン食べたい。

読んでいたのは、柿内正午さんの『あまり読めない日々』

柿内さんが推しに出会うまでの日記を読み返したくなり手に取った。ソシャゲと呼ばれるゲームが何なのかよくわからないけれど、とても楽しそうな柿内さんをながめていたら私もソシャゲがしてみたくなった。マリオに出てくる最初のクリボーに何度もやられる私は、ゲームに向いているとは思えないんだけどソシャゲはどうだろうか。

4月15日(土)

昨日の授業でパソコンを使ってタイピングをしたと嬉しそうに伝えてきた息子に、家のパソコンを使ってタイピングをさせてみたらハマった様子。指を一本ずつ使って必死に文字を打っていたのに、気がついたら両手を使って文字打ちをしていてビックリした。両手はこう使えばいいんだよという案内が画面に出ていたのでマネしただけらしいけれど、やわらかい頭でどんどん吸収していくのが見ていて面白かった。

読んでいたのは『プルーストを読む生活』

柿内さんの最新の日記を手にしたので、一番最初の日記も読み返したくなって手に取ってみた。この数日、柿内さんの本しか手にしていなくて、これがハマるという感覚かもしれないと思った。

思い返せばこの『プルーストを読む生活』を読んだことがきっかけで、このnoteに読書日記を始めてみようと過去の私は思いついて、しかし毎日日記を書くというのは想像以上にしんどくてやめてしまったことを思い出した。それなのに私はこうしていま読書日記をやっているし、できれば続けたいなと思うぐらいに日記の良さを知ってしまった。日記の良さを改めて知ることができたのは、やはり柿内さんの日記本のおかげだなと思うのだった。

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