お題アリ300字ノベル 『君がブロッコリーみたいな終末』
「今日は君の番だよ。茹でるのは私。」
浜辺に来た。ブロッコリーを茹でるには海水がちょうどいい。
人類の遺産はブロッコリーしかなかった。崩壊を免れた地下施設の。
でも、今日が最後の日だ。もうこれで食料はない。
「海にはまだ食べられるもの、住んでないのかな?」
「タコとかさ!茹でると色が変わるのがいいよね。ブロッコリーは茹でても何も言わないもの。」
「ああ、君は最後まであの緑色の野菜と同種なのかな?もしかしたら、そいつよりも感情が読めない奴だよ。」
「最後くらい、君も泣きじゃくっ