絵に描いた餅

日記などを書きます。 雨でも洗濯を決行しています。

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読書感想文:『テスカトリポカ』

 ※物語中盤までの内容に触れる部分があります。  かつてアステカ文明では、生贄の四肢を押さえつけ、生きたまま心臓を抉り出す儀式が日常的に行われていたそうだ。とんでもなく残酷で、現代の価値観からは想像もつかないような信仰……であるはずのアステカ神話。その世界観が、『テスカトリポカ』では重要なカギを握っている。  本作の最大の特徴は、アステカ文明の人身供儀と現代社会の心臓売買ビジネス(もちろん違法)を結び付けた作者の発想の鮮やかさである。しかもこの結び付きは、単なる作劇上の装

    • あちあちむびむび(近況)

      ・暑い!!!!!!!!!!!!! ・僕は昔から暑がりで、それゆえに夏を苦手としている。「重ね着は無限に増やすことが可能だが薄着には限度があるので、寒さの方が暑さよりも対処しやすく、人に優しい」という理論を幼少期から掲げ、夏好きの人々の気持ちを変えようと奮闘しているのだが、なぜだかいつも冷たい目で見られてしまう。 ・無難そうな夏服をまとめて買ってきたのだが、帰宅してから改めて確認したら全部モノトーンで、我ながら呆れた。 ・Amazonでシャンプーを買ったら商品のサイズを間

      • 飛び移る梅雨

         鴨川を横断する飛び石の上で、僕は、こういう状況を表すことわざがあったような、と考えていた。  後ろからは外国人観光客の集団が迫っている。もう引き返せない。いや、引き返そうと思えば引き返せるが、邪魔だと言わんばかりに観光客を追い抜いて川の真ん中まで来たくせに、いまさら都合が悪くなったからと踵を返すのは、僕のプライドが許さない。覚悟を決めて、僕は次の石に向かってジャンプした。背水の陣の逆バージョンだな、と、どうでもいいことが頭をよぎる。着地した右足に衝撃が伝わるのと同時に、小

        • しゅみしゅみかつかつ(近況)

          ・サムネイルは、鴨川で遭遇した謎のげっ歯類(?)。カピバラってこんな感じだったかな。情報求む。 ・就活が終わり、やっと日常生活に楽しさが戻ってきた。終わったからこそ愚痴を言わせてもらうが、Webテストの性格診断とかいう文化は気持ち悪すぎるので即刻滅ぼすべき。 ・就活の話は面白くないから載せないことにするが、そうするとほかに書く内容が無いので、今回はメンタルの平穏を保つのに貢献してくれたコンテンツをいくつか挙げてみる。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

        読書感想文:『テスカトリポカ』

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        • 読書記録
          4本
        • 日記・近況
          8本
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          13本
        • 旅行記録
          2本

        記事

          読書感想文:『熱帯』

           ※物語中盤までの内容に触れる部分があります。  『熱帯』は不思議な本だった。不親切な本だと言ってもよいかもしれない。謎は提示されるばかりで最後まで解決されず、途中からは語り手が誰かさえもわからなくなる。僕はどちらかと言えば綺麗に風呂敷が畳まれる物語を好むほうだから、この本を読み進めるのにはそれなりに苦戦したし、読了したときには釈然としない感覚もあった。内容も、読んだことさえも忘れてしまうかもしれないな、とも思った。しかし、それでもいい、いやそれだからこそいいと思える要素が

          読書感想文:『熱帯』

          いちいちおちおち(近況)

          ・第一志望の企業に落ちた。おそらく。まだお祈りメールは届いていないが、まず間違いなくダメだろう。 ・悔しい~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!! ・正直に言えば、自分の人生の中でも前例がないほどに落ち込んでいる。自分にとって特別な意味を持つ企業だったし、製品や業界への理解度も、社風への適性も、求められる能力も、全て基準を満たしていると自分では考えていた。実際に最終面接までは辿り着いたわけだから、あながち的外

          いちいちおちおち(近況)

          エイプリルフールの自己紹介

           フィクションは人生を豊かにするし、冗談は日常にささやかな喜びをもたらしてくれる。人々の不安を煽る暗いニュースばかりが取り沙汰される現代社会では、なおのこと、何も考えずに笑えるバカバカしい嘘は貴重だ。だから「嘘をついても許される日を作ろう」というアイディアは、なかなかいいセンいってると思う。  でもさ、4月1日を選ぶのは、迷惑だろ。だって年度初めじゃん。  調べたところによると、エイプリルフールの起源には諸説あるが、どれも信憑性を欠いていて正確なことは一切不明らしい。だか

          エイプリルフールの自己紹介

          インフルエンス・ウイルス

           支離滅裂で奇抜な動画や画像を指してしばしば用いられる「インフルのときに見る夢」というたとえは、今となってはあまりにも陳腐だけれども、最初に発言した人のセンスは凄まじいと思う。ネットミームとして陳腐化するものはすべて、生まれたときには人々を強烈に引き付ける斬新なアイディアだ。  どうしてこんなことを考えていたのかというと、まさに僕の体の中でインフルエンザウイルスが大増殖していたからだった。そのせいで僕は鼻に変な棒を突っ込まれたりうどんしか食べられなくなったりと、散々な目にあ

          インフルエンス・ウイルス

          うるうるどしどし(近況)

          ・この数週間、いろいろな飲み会があって楽しいのだが、ここに書ける内容はあんまりない。仕方がないので、今日考えたちょっとしたアイディアを対話文形式で書いてみようと思う。間違いなく既出のありがちな内容だが、一旦形にすることにも何らかの意義はあるだろう。 ・ちなみに今回のサムネイルは、一瞬マツケンサンバに見えるマツエクサロン。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ・今日のアイディア、その1 A「今回のエレベーター故障、部品の経年劣化が原因らしいじゃ

          うるうるどしどし(近況)

          選ばれなかったポケモントレーナーたちへ

           Orangestar の新曲『Encounter』を聴いて衝撃を受け、衝動的にこの記事を書いている。  伝説のポケモン・ルギアがモチーフになっているこの楽曲は、僕の思う「伝説のポケモン」に遭遇する瞬間を、そのまま音楽に変換したような作品だった。  あえて題材にするのを避けてきたが、僕はポケモンが好きだ。ポケモンと共に生きてきたと言っても過言ではない。親からは「そんなにポケモンアニメばっかり見ていたらピカチュウになるよ」と言われていたぐらいだ(脅しとしての効果はいまひとつ

          選ばれなかったポケモントレーナーたちへ

          ぜみぜみやばやば(近況)

          ・やる気が出なくて後回しにしていたゼミ論文の締め切りが迫っていて、本当にまずい。あと数日で20000字の論文を完成させないといけないことを考えると、こんなところで記事を書いている場合ではないのだが、23時を回ってから真面目に勉強をする気にはどうしてもなれない。明日の自分が頑張ることを信じて息抜きをすることにする。 ・サムネイルは、先日初めて訪れた北野天満宮で撮影した写真。わかりやすいが、本当にそれでいいのか? と思ってしまう。もっとなんかこう、やりようがあるだろ。 ・今日

          ぜみぜみやばやば(近況)

          読書感想文:『王とサーカス』

           ※物語中盤までの内容に触れる部分があります。  幼少期から、文字を読むのが好きだった。図書室の児童書からお菓子のパッケージ裏まで、文字があったら何でも読んだ。そんな僕を見て、母親はスクラップブックを作ってみてはどうかと提案してくれた。毎朝届く新聞をパラパラめくり、気になった記事を切り抜いてノートに貼り付けるのだ。これがやってみると案外楽しく、しかも親が褒めてくれるものだから、僕は新聞を毎日開く勤勉な小学生になった。  その頃から僕は漠然と、自分は「伝える仕事」をするの

          読書感想文:『王とサーカス』

          よみかきほどほど(近況)

          ・髪を切った。より正確には、髪を切ってもらった。髪を切る専用のスペースに髪を切る専門の人が常駐しているという事実は、現代社会の面白い点の一つだ。散髪中はタブレットを貸してもらえるので、毎月『ダ・ヴィンチ』を読むことにしている。隅から隅まで目を通すことは難しいが、気になる記事は概ね読み切れるのでかなりありがたい。頭が軽くなる分、情報を詰め込んで帰るのである。この等価交換にはエルリック兄弟もニッコリだろう。 ・散髪の後には服とメガネを買いに行った。僕は昔から買い物嫌いで、ファッ

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          ガラスのハイヒール

           こんな初夢を見た。  ……と書き出せたらよかったのだが、元日の夜は眠りが深かったようで、少しも夢を見なかった。実家に帰った安心感のせいだろうか。いや、大晦日の夜更かしと元旦の初詣の影響で睡眠不足になっていたので、単にそれが原因だろう。家族が嫌いなわけではないが、自分の部屋がいつのまにか父親のゴルフクラブでいっぱいになっている状況では、安心感は感じづらい。  いまさらこんなあるあるを言うのも恥ずかしいが、やはり、帰省したら暇で暇で仕方がない。三が日が過ぎた頃には暇つぶしに

          ガラスのハイヒール

          2023年の小説と音楽

           食べて寝てを繰り返していただけなのに、気付けば今年もおしまいらしい。忘年会を3回やったら3年前のことまで忘れてしまうんじゃないかとか、煩悩の数を128個にしたらトーナメント戦ができるんじゃないかとか、どうでもいいことを考えているうちに紅白歌合戦が始まろうとしている。  せっかくnoteのアカウントがあるのだから1年間を振り返ろうと思うのだが、実生活について考えるのは気が滅入るので、趣味について書いてみることにする。といっても、小説についても音楽についても基本的にミーハーな

          2023年の小説と音楽

          ふきはきふらふら(近況)

          ・暖冬らしいが、そうは言っても寒いものは寒い。寒いと動く気にならず、動かなければ書くことがない。そんなわけでほとんど更新せずの12月後半、近況報告ぐらいはしておこうと思う。 ・本当は煩悩をオマージュして108の短文を投稿したかったのだが、面倒すぎて諦めてしまった。まず「煩悩をオマージュ」という日本語が正しいのか、そこから考えていかなければならない。 ・大掃除をした。水回りからエアコンのフィルターまで、下宿の全てを綺麗にした……と思っていたのだが、レンジフードだけすっかり忘

          ふきはきふらふら(近況)