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揺蕩う

なんだろう。

なんなんだろう。この感覚は。


揺らめくような、

空間に身を任せるような、

なんとも言えない、この感覚は。



葛藤でもなく、

戸惑いでもなく、

迷いでもない。



ただただ流れを感じながら、

抗わず、もがくこともせず、

浮かぶようにゆらゆらと、揺蕩う(たゆたう)。



彩り豊かな未来を描きながらも、

漠然とした寂しさを常に少しだけ抱きながらも、

今を感じながら生きている。





あぁ……。変わっちゃったんだな……。




あんなに変わりたかったのに。

あんなに苦しかったのに。

あんなに切なかったのに。






そうか。

あの目まぐるしかった感情の濁流から、抜け出したのか。


あれはあれで、

人間の醍醐味だったのかもね。




抑え込んでいた幼稚さが解放された。

嫌だったことが平気になった。

私を苦しめる人は気付きを与えてくれる人に変わった。



成熟してゆく感性に

一抹の寂しさを覚えながら、

今日も、揺蕩う。


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