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体の声を聴く、もっと大切にして欲しかった

珍しく、家族がいる休日に、好きなだけ寝た。
珍しくというよりも、長女の産後初めてかもしれない。

なんとなく朝から体がだるくて、頭も痛い。
これは私にとっては珍しいことだ。
この日は会社も学校も幼稚園も休みで予定も少なかったから、
家族5人でゆっくり過ごすはずだった。

そんな中で横になってしまうのは申し訳なさもあったけれど、
「ごめん、朝から体がだるくて頭も痛いんだ。横になるね。」
と寝る準備をして15時頃にベッドに入った。

(前は、これすら言えなかったんだよなぁ…)

ふと目が覚めた時には17時半になっていた。

起きた瞬間、
(やっっっば!!!!寝すぎた!!!!夕飯どうしよ…)
と思ったのだが、

(あぁ…本当はもっと、横になっていたいなぁ。もっと休めたい…)
と心の中でつぶやいていた。

(今日は…甘えてみようかな…。)
なんとなく思った。素直な気持ちを優先してみた。

「もう少し横になってたいんだ。任せっぱなしになっちゃうけど、夕飯もお願いしていい?」

パートナーに電話越しで頼んでみた。
2階の寝室まで様子を見に来てくれて、
「いいよ、休んでて。」と遠目に言ってくれた。

「ありがとう。ごめんね。ありがとう。」
「別に、大丈夫。」

「・・・・・・。」
私は浮かんだ言葉を飲み込んで、もう一度、ありがとうと伝えた。

大丈夫という言葉どおり、
夕飯の準備から片付けまでやってくれて、
こどもたちもママのところに来ることなく過ごしてくれた。

お風呂ももうこどもたち3人だけで入れるようになった。
末っ子も、ご飯を食べるのも、トイレも、着替えも、もう1人で出来る。

(ずいぶん楽になったんだなぁ…。もう、ママがいなくても、なんとかなるんだなぁ。)

そう思えるほどに、こどもたちは成長し、
パートナーは頼もしい存在になっていた。

私はそのあと、文字通り、好きなだけ寝た。
15時から0時まで、9時間ほど寝た。
途中数回起きたけど、ほぼほぼ熟睡していた。

(めっっっちゃ寝たぁぁぁぁあ!!!!!)

学生の時みたいに、好きなだけひたすら寝られたことが
めちゃくちゃ嬉しかったし、
たくさん寝たことと、食事を控えて胃腸を休めたからか、
肌のハリが明らかに変わった。(ビックリ…)

(ありがとう。休ませてくれて。)
私はパートナーと、こどもたちと、そして、自分にもお礼を言った。


本当にありがたいことに、私は丈夫であると思う。

滅多に風邪もひかないし、熱も出ない。
頭痛、腰痛、肩こりや眩暈、生理による体調不良もほとんど感じたことがなかった。

元々、体が丈夫である上に、ずっと気を張って生きてきたのかもしれない。
と、最近じわじわと感じるようになってきた。

なぜなら、気が緩みだしてから、体のちょっとした異変や違和感に対して、
敏感になってきたからだ。

(なんだか胃腸が元気ないなぁ…)
(なんだか今日はやたらと眠いなぁ…)
(目の奥が疲れた感じがするなぁ…)
(そろそろ来そうだなぁ…)

自分の体の変化を、自分ですぐに察することができるようになった。
「体の声を聴く」ことが出来るようになってくると、
ちょこっと休めて、そのあとスッキリする。
そうすると体がストンと楽になる感覚がある。
そして、何よりも、「自分を大事にしている」という満足感を得られている。

長女を妊娠してから考えると、11年の歳月の中で、
年齢を重ねたことによる体の老化や劣化はあるけれど、
それすらも気合いで乗り越えてきた感じはする。

(具合悪いとか言ってられないんだよぉぉぉ!!!)
(寝たいけど…だるいけど…誰が赤ちゃん見てくれるの?)
(彼だって毎日朝から晩まで仕事頑張ってくれてるんだから…)
(私が何もしなかったら…って考えるだけで、そっちのがしんどいぞ?)

そんなことを思っていた気がする。
ちょっとした体調不良や違和感は見ないフリして、
「大丈夫!私は元気だ!!!」と自己暗示をかけていた。

実際に、弱音を言ってる場合じゃないシチュエーションもたくさんあった。
しんどくて体が悲鳴をあげても、なんとか乗り越えるしかなかった時もあった。

そんな自己暗示をかけ続けていった結果、
「私のこと大切に思ってくれていない!!!!!」
と、いじけだす自分が出てきた。

いや、それすら気付かずに過ごしてきたのだが、
本当は「もっと大切にして欲しかった」と思ってる自分はずっといたんだ。

だけど、
頼り方を知らなかった。
甘え方を知らなかった。
そもそも、頼っていいとも思っていなかった。
自分でなんとかすることが通常になっていて、甘える選択肢がなかった。

じゃあ、最初から頼らせてくれる人、甘えさせてくれる人が周りにいたら
いじける自分は出てこなかったのだろうか。

きっと、どんな相手であっても、
自己暗示はかけていただろうし、優しくしてもらった分、
今度は返さなきゃとまた頑張っていた気もする。

「もっと大切にして欲しかった」は、
誰でもない、自分が自分に対して思っている言葉だった。

今日は、私が私のことを、大切にしてくれた。
私の体のことを優先してくれた。
それが、嬉しかった。嬉しくて、満たされた。

もし、今お疲れ気味で、
「私、大切にされていない!!!」と感じる人は、
体の声を聴いてあげて欲しい。なんとなく、でいいから。
そして、自分の気持ちを、少しでも、自分で聴いてあげて欲しい。


あ。

その【自分の声を聴く】お手伝いが出来るようになりたいなって、
今ふと思った。

そのためにも、私はこれからも自分の気持ちと向き合っていきたい。

今感じていることをこうして残しておくことで、
いつか誰かのために繋がることを信じて。


これからも心を綴っていきたいな。

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