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【安心感の理由は?⑥】子どもの居場所と大人の居場所 佐賀県「よりみちステーション」~気づいたこと~

■最初に

こんにちは!サイボウズのもっちーです😊

前回は、「よりみちステーション」さんのおとなの居場所についてお伝えしました。

今回は、私が活動に参加して、みなさんとお話していて、気づきを得たので何かに残したいと思い書いてみました。

以前の記事はこちら
①活動紹介
②活動のきっかけ
③必要に応じて増えていくこと
④活動への想い
⑤大人の居場所


よりみちステーション

Webサイト:https://yorimichistation.org/
Facebook:https://www.facebook.com/yorimichitakeo
インスタ:https://www.instagram.com/yorimichistation/


「よりみちステーション」代表の小林由枝(こばやしよしえ)さん

■気づきがたくさんありました


【先手をうっちゃう大人】


子どもの行動で、
何かが起きないように、先手を打っちゃう大人が多い。
ということ。

先手を打つことで、子どもの経験値は積み重ねられなくなる

生きていると、トラブルに巻き込まれていくことがあるので、
子どもの時のほうが、トラブルも小さいトラブルで済むけれど、その経験が詰めない。
とお話くださいました。


小さなトラブルの経験が、大きなトラブルの対処方法につながるけれど、その経験が詰めずに、何も経験が無く、守られてきたけれど、子どもが成長して、

大人になった時に、1人で解決することが求められるようになってしまう


私も、複業先で相談を受けていて、
「どうしたらいいですか?」って聞かれることは多く、それは専門職なので、助けを求めている行為で、言えるだけでも、本当に素晴らしいことなのですが、
「あなたはどうしたい?」「どんなことならできそう?」
そう投げかけをすると
「わかんないです。教えてください」って言われることも多いです。

今まで、自分で想定して考えるよりも、大人が先手を打ってきて、

従っていたら怒られずにすむし、自分で考えたことをやっても怒られたり、指摘されると、じゃあ従った方が良いよね。ってなるよなーと、感じました。

こんな時、どうしたらいいかな。こうしてみようかな。
がない状態にしているのも、大人側なんだな。って考えさせられました。

くむくむでの様子


【いい意味でほったらかし】


よりみちステーションでは、相談されることも多いけれど、
いい具合で関わって、いい意味でほったらかし
の関係性といいます。


何かをしないといけない、と前のめりになるより 「うっとうしくない」って言ってくれたことがあって、
そのぐらいの関わりでできたらと思っていて、
結果として、そういう形になったっていうだけで、

はじめから、支援するみたいな感じで入ると、ちょっと違ってしまうなと思ってます。

本当に結果的に、なんだか少し穏やかになってるとか、そういう関わりでありたい。

困っている時に、支えてくれる人がいることも大事ですが、
最初から、支援する側される側にならないように、話が出来たことで、少し穏やかになるような関わり方も、大事だなと感じました。

「少し穏やかになる関わり」の日々が繋がっていくことで、未来に少し希望を見出せるのかな。


【世代間連鎖】


子どもが困ってそうだなっていうのが見えて、親にあったりすると、
親の育ちが原因になっていることもあるといいます。

そうすると、あー、そうか、

“ そこからだよな ”

と思う。小林さん。


時間もかかるし、大変な面はあるけれど、

親も、自分の育ってきた環境しかわからないから、頭では理解しても
「自分はそうじゃなかったな」


と、感情が見えてきて、納得感がもてないこともあります。


そういう時に、小林さんは一緒に考える人で、お話を聴いてくれる人です。

納得できないという、気持ちに共感をしながら、提案をしてくれる。
決して無理強いすることはないけれど、相談にのってくれる人です。


この問題って私もずっと感じています。
理不尽な子ども時代を送ってきた人が、自分が「こうして欲しかった」という気持ちを抱えながら、自分の子どもには、「こうして欲しかった」ことをするのは、解消したと思っていたり、気にせずにしてきた、抱えている気持ちと向き合いながら子育てしていることになりますよね。
それって、とてもしんどい気持ちになると思います。

大人だからって
時間が経ったからって、整理がつかない気持ちを抱えている人が、小林さんのように「一緒に考えてくれる味方」と一緒に、子どものことを考えられると良いなと感じました。

武雄の図書館(おすすめです!)


【なかなか褒められない環境】


「てくてく」で、非行傾向にある中学生と関わっていた時のお話です。
③必要に応じて増えていくことの「てくてくでの関わり」に書いています。

教室に入れてもらえなくて、うろうろするしかない子が、うろうろしていることでまた怒られる。
そんな中、てくてくの活動に来て、

赤ちゃんたちは、その子が、どんな服装とか関係なしに、遊んでくれる人はみんな好きだし、抱っこが上手な子とかもいて、てくてくとの関わりで、満たされる経験や、褒められる経験をしていました。


このお話を聴いていて、
今って褒められる環境が少ないなってことに気づきました。


学校とか塾とかで、過ごしていると、
勉強ができない限り褒められない
っていう感じになっちゃうんだなーと。

いろんなことが体験できると、その中で褒められることもあるし、
得意なことが見つかるかもしれない。

私が、子どもの時は、「笑顔で元気にあいさつ」だけで褒められたし、近所の人が「あいさつされるだけで元気になるわ」とか言ってくれたことで、嬉しいと感じていました。

今、地域での多様な人との関わりが減っていることで、「褒められることの選択肢が減ってきた」のかなって感じました。


【子ども時代はどんな親でも好き】


過去に、子どもの命を守るためには、問題がある家庭は、親子の分離を早めに進めるという対策をしてきました。


確かにそれは、命を守れるかもしれないけど、
でも、子供にとってみたら、どんな親でも大好きだからね。


私もなんでそんなに好きなのかな?って思うことはあるけれど、
叩かれて嫌な気持ちがあっても、でも大好きで離れたくないし、離れなくていい方法を考えてあげたほうがいいんだなって思って。


お父さん、お母さんにもアプローチして、
まずは敵ではありませんよ。って感じてもらって、


最初は、しゃべれなくても、世間話なんかをして、
なかなか核心的なことを言ってもらえる事って、少ないけれど、関係性を作っているとお話くださいました。


親との良い思い出を、宝物のように思い出しながら、ツライことに耐えている子も、少なくないと思います。

外から見たら離れた方が良く見えても、側面支援できることで、変わることがあるならば、その方が良いケースも多いのではないかな。なんて考えていました。

■最後に


最後までありがとうございます!

いろんなことを考える中で、心配性な大人、子どもを守りたい大人、の優しい気持ちから、子どもの選択肢を狭めていることも多いんだなって、とても考えさせられました。
そして、地域性の違いも大きいですよね。
佐賀県は私が、例に出したような、地域の人へのあいさつなど、とても活発でした。しなければいけないと思うと窮屈ですが、自然とできる環境にあるのが、大事なのでしょうね。

よりみちステーションさんは、次回で最終回です!
最後は、これからのことをお伝えします。

また見てもらえると嬉しいです😊

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