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【みんなでっかい家族④】つながりをつくり、家族丸ごと焦点に「あだち子ども支援ネット」 代表大山さんインタビュー後編

■最初に

こんにちは!サイボウズのもっちーです😊

前回は、大山さんに地域のことや、コロナ禍でのことをお聞きしました。

今回は代表の大山さんへのインタビュー後編です!
変化してきた、子どもたちの姿、社会の姿などをお伝えします。

以前の記事
①活動紹介
②活動ができるまで
③インタビュー前編

あだち子ども支援ねっとWebサイト



■大山さんインタビュー後編

大山さん(左)とボランティアのすえ子さん(右)


【昔と今、子どもたちの変化は?】


活動の最初は、がきんちょファミリーという居場所活動を、
自分の地域でやっていました。

帰る事を促すまで帰らない、帰れない子も一握りいた

といいます。


居場所にいるときは、くっついて離れない。


「何が面白くて、地域のおばちゃんたちにくっついてるか分からないけど、離れないね」
そういう子たちが残っていた。


今の子に感じることがあるといいます。

経験できなかったものや、初めて出会たものって、
私たち大人もそうだけど、怖いし不安、
昔もあったけれど、今の子たちの方が余計にあるんだな

って感じています。
恥をかきたくないっていうのも、もちろんある。

エピソードも教えてくれました。
だれでも食堂に来た子が、ある食べ物を「これ嫌い」と言ったそうです。
食べたことないんじゃないかな?と思ったけれど、
「残していいよ。」と言ったそうです。

けれど、周りの子が食べているのを見て、その子も食べたところ・・・
そうすると、「なにこれおいしい!」とすごく喜んでいて・・。

あ、もしかして知らないって言えなかったのかな?
と思ったという、かわいらしいエピソードです。

このような日常を過ごしていて、今の子の方が、
不安に対する気持ちが強いと感じるとお話くださいました。


【つながりについて考える】


活動が、サークルという形から団体という形に変化してきました。

「私、70歳過ぎてるから、本当に何を残そうってなくて、残せない。
だから、つながりを残せたら良いなと考えています。」


それこそ、自分のやってきたことの中で、
見てきたものを、こんなこともあったよって、
つながって、伝えていくことができたらと思っています。


伝えたことの中で、何か自分でできそうだと思ったら、
やればいいんじゃないのって、それだけのことで、
だから何か所かつながって、里親さんとか、ステップファミリーとか、、、。


あと、同じような活動をしている団体の孤独感もすごく感じている
と言います。


団体として動いていて、3年、5年単位で、
法律が変わった、社会が変わった
そういうことも多く、今度は他のところに、
今まで見えていなかった課題が出てきてしまう


そういうことを、何年も繰り返しながらやっていくことは、
とても大変なので、

そういう人も何か弱音を吐ける場所としてつながっている

何かを達成するためというよりは、
それぞれが自分の弱さを出せるところ
として、協力できることがあればいいな。
という想いがあります。


【発達障碍とヤングケアラー】


急激にみんなが知るブームのようなものってありますよね。
発達障碍もヤングケアラーも、ブームのように広がった印象があります。


大山さんからすると、状況としては昔からあるけれど、
広がる時はあるよね。戦略的な部分もあるかもしれないけどね。
といいます。


そして、
日本ってネガティブなパワーあるよね。
とも・・。


発達障碍があるから、あなたはこの適正です。
というのではなく、
自分にあったものを身に付ければいいんだよ。って思う。


そこを生活で自分でやっていけるように
工夫してやれるんだったら、そんな良いことない。



今までは、文化的に、野菜で例えると、
まっすぐなきゅうりがよいです。
大きな形のそろったきゅうりがよい。など
きれいで、安心安全なものだけを気にしてきた気がする。


ヤングケアーも本当に難しい問題だなって思う。
こんなにブームになっちゃってね。

大山さんは、

「ヤングケアラー探しをしないでください」

そうはっきりと、言葉に出して文章にした
といいます。

高齢者の介護を、自宅でしなきゃいけなくなる。
そういう世の中になってくるのは、わかりきっているところ。
介護をする人たちが就職難や、会社を辞めさせられることも増えていく。

そういうことも含めて、ヤングケアラー世代が、
この先いっぱいになってくるはず。

でも、そこには
個々の事情が違うし、一般論は通用しない
そう思っています。

だから、簡単に、
ヤングケアラーとひとくくりにすることが違う
と感じている。

とお話くださいました。


【介護経験と介護している子との関わり】


大山さん自身も、30年間介護をしてきました
3人を自分の家から送り出しました。

だからこそ、大変なことはとてもよく理解しています。

子どもも手伝ってくれた。そう振り返ります。

子どももしっかりと覚えてるよ。
「匂い」とか、掃除しても匂い取れなかったなぁ、とかね。
毎日の生活の中で、介護をしていたことはきちんと覚えている。

そして、たくさんの高齢者介護をしてきた子も見守ってきました。

「生きていくのが本当に怖かった」

と、話した子もいる
そうです。


■最後に


最後までありがとうございます!

実は、8月上旬に「あだち子ども支援ネット」さんにお邪魔していました。
その日の夜、大山さんから、今日はありがとうという言葉とともに、
「なんだか今日は疲れているように感じましたよ。」
という、一言が・・・
その日は実は低気圧からなのか、頭痛がひどくて・・・
本当によく見ているなって感じます。
これが、気遣い人なんだなーって気持ちになりました。
そして、こういう人がいる居場所って、子どもも大人もホッとするだろうな・・とも思いました。

次回は、学校との関わりを中心にお伝えします。
また見てもらえると嬉しいです😊

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