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転職前の、キャリアコンサルタント利用術

話題の書籍『転職2.0』では、強みや実績がない人でも自分の市場価値を知る方法として、専門性以外にも業種や経験、コンピテンシー(成果につながる行動特性)に分解して考えることが提案されています。学歴、ITスキルや語学力、資格などに目が行きがちな中、それ以外にも目を向けて考えることは、可能性が広がる感覚を得られるのではないでしょうか。

けれども、自分自身では、どの経験やコンピテンシーが市場価値があるのか、業界経験の価値がどの程度あるのかを判断することは難しいものです。書籍の中では、人材エージェントのキャリアコンサルタントに相談することが紹介されています。エージェントに登録すると、どのようなオファーが来るかで価値が把握できますし、実際にコンサルティングを受けることで具体的な価値を確認できますね。


但し、注意点も必要です。そのエージェントが持っている求人にフィットしそうな人材でなければ、キャリアコンサルティングに呼ばれないことが一般的だからです。人を紹介した際の年収の一部を得ることでビジネスが確立している人材業界では、ご紹介につながる方から優先的にコンサルティングを実施しているのです。方向性はまだざっくりしていたとしても、レジュメの準備ができており、転職時期が決まっている、希望の求人が既にある等の方のほうが利用につながりやすいでしょう。


転職の時期は決まってないが、市場価値を知りたい、モヤモヤを相談したいという場合は、最初に公的機関のキャリアカウンセリングサービスや、民間企業のキャリアカウンセリングサービスを利用してもよいでしょう。

自治体ごとに若手向けの就職支援施設(ジョブカフェ)、中堅層向け、シニア向け、女性向けなどの就職支援施設があり、相談窓口も開設されています。男女共同参画センターなどでも相談窓口が開設されていることがあります。公的な機関は無料で利用できる点がメリットです。一方、民間企業では、キャリア相談、キャリアカウンセリング等で検索すると多様なサービスが出てきます。その企業やコンサルタントが得意とする領域を見極め、ご自身の目的にフィットするサービスを利用してみるとよいでしょう。これらのサービスは、多くの方に利用していただくことを目的としているため、多様なケースの方を受け入れています。※心理相談の場合は別機関をリファーされることがあります。

それぞれのサービスの目的を考えると、利用しやすくなりますね。

また、元上司や元同僚など、先に転職して新たなステージへ進んでいる方に話を聴いてみるのも良いでしょう。


書籍の中では、企業の情報収集のやり方、タグ付けなど、多様なヒントが書かれています。

おススメ図書:『転職2.0』村上 臣 著