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アメリカ入院日記

2回診察→検査→ER→入院 という流れ。

(これを書いている現在、既に退院しています。気力がなく、全く書く気にならなかった。)

入院した人が読む入院のための本というのが手軽にあればいいのに、と思ったことからこれを書くことにする。


もともとは久しぶりの韓国焼肉、そしてその後K-Townで食べたたい焼きのせいで食中毒になったのかと思った。

この子のせいか?いや、食い意地が張っている自分のせいに間違いない。

帰宅途中から胃もたれのような感じで気持ちが悪く、帰宅後、激しい腹痛、嘔吐。夜中じゅうずっとトイレが友達だった。胃薬を飲んだ途端に吐いた。

普段あまり吐く体質ではないので、吐いては涙目になり、口の中いっぱいにたまる唾液が憎かった。

「吐いて」はいるのだが、何も出て来ず、ただただ苦しいだけ。

金曜日の夜だったので、土日様子を見て、良くならないようだったらかかりつけ医に行こうと思った。熱が38.5度まであった。

一緒に食事をした人達は皆元気そうだったので、一人だけ食べたたい焼きのせいだと思った。大人になってから食中毒にかかるのは初めてのことでどう対処していいかよくわからなかった。

土曜日、全く動けず。1日中ベッドの上にいた。仕事相手に仕事ができない状態だということを伝える。

日曜日、痛み止め&解熱で調べたら、胃に優しいのはタイレノールとのことだったので、腹痛の中近所の薬局にタイレノールを買いに行く。歩いては休み、を繰り返す。

それでも重い生理痛程度の体感だった。薬を取れば我慢できるレベル。

月曜日、かかりつけ医は予約がいっぱいで取れなかったが、症状を話したらすぐ来た方がいいということでいつもとは違う先生で予約をする。

診察は5分もかからなかった。食中毒でしょう、治りかけのはずだから腸内環境を整えるprobioticsを勧められる。ヨーグルトでもいいよ、とのこと。

は?痛み止めは?タイレノールでいいよ、という先生。

???

処方箋も出なく、帰りがけにCVSで今まで全く興味がなかったprobioticsのAlignというのを買った。なんとなく、これは違うと思ったが一応取ってみることにした。

痛みのせいか、いつもの世界と自分の間に大きな見えない線がひかれているように感じた。健康な日々を送る人達と、痛みが絶えない私。

その後1週間probioticsを取りつつも腹痛とその他の症状が消えないまま、仕事をしたり、普通に過ごしていた。

日曜日の夜中に異常な痛みで目覚め、トイレに行ったことで、probioticsは全く効いていない、再診しよう、と心に決める。

月曜日、ベッドの上から全く動けず病院に行く元気も出ない。徒歩圏内にある総合病院は保険でカバーされないので、行けない。アメリカよ。

火曜日、予約をして先週会った先生に診てもらう。3分程度。痛さの程度から、盲腸ではないとのこと。なんで痛みが続いてるのかわからないので、超音波検査をしようとのこと。

もうその日は夕方で、仕事相手に会う約束があったこともあり、次の日に超音波検査の予約をした。

アメリカではかかりつけ医からの紹介状があってから、違う施設で検査の予約することを勧められる。謎だ。検査をするのもしないのも自由ということなのだろうが、このひと手間が痛みによるイライラもあり、苦痛で仕方がない。

名前、生年月日、なんの検査か、Dr.の名前は。アメリカのお金持ちもみんなこのプロセスをやるのでしょうか。


水曜日、超音波検査のため、また違う施設に行く。水を約900ml飲んでから来るように言われる。痛みと不快感がある中、家で水を大きなコップに3杯飲んでから行った。

地下鉄で施設に向かう。痛みはあるが、まだ自力で歩ける余裕。

施設に着いて書類を書き込む。痛いのに、なんで。なんでかかりつけ医から直で連絡が行かないのだろうか。

痛みで心が狭くなる。小さい紙コップでウォーターサーバーの水を3杯飲む。苦しい。ウォーターサーバーからお湯も出るので水とお湯で白湯にしてみたらスッと飲めた。

しばらく待った後、全くどう着たらいいのかわからない、日本の幼稚園のスモックのようなピンクのガウンに着替え、腹部の超音波検査を受ける。

検査技師は若い女性の方で、とても丁寧に作業をしてくれた。

「暖かいジェリーをお腹に乗せまーす」

お腹をくるくる。それがもうとても痛い。

「あら、お水ちゃんと飲みましたか?」

「後で水をもうちょっと飲んでもらってから詳しく見ましょう、とりあえずやれることはやりまーす」

「...」

「......」

「...確認したいことがあるので、ちょっと他の人を連れて来るね」

雲行きが怪しい。ジェリーが塗られたお腹が出っ放しのまま、放置。気持ちが悪すぎてトイレに行かせてもらう。ほぼ半裸のジェリー腹のまま。

その後、体感15分くらいでもう一人の技師の人(?)が来て、画像を確認。


そして

「私たちはドクターではないけれど、ERに行くことを勧めます。」

と告げられる。二人の真面目な顔。

その時やっと私はそのくらい悪いことを知った。




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