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[理系による「アート」考察] "光を表現する"を量子力学から考える

テート美術館展に行ってきました!

学生時代から世界中の主な美術館のコンプリート(訪れるという意味)を目指し、ほぼ制覇した自負はあるのですが、まだ下記が残っており、その中にテートギャラリーもあります。

  • MoMa→2002年に行ったときは改装中で展示数が少なかったため、もう一度行きたい

  • エルミタージュ美術館→カンディンスキーの大作を見たくて仕方がないが、地政学的に行ける日は訪れるのかしら…

  • テートギャラリー→学生時代、大英博物館には行ったものの、その当時は現在アートに興味がなかったため、スルーしてしまった…

テートギャラリーで見たいものは、ターナーとホックニーなのですが、この展示会ではターナーがメインのため、勢いよく行ったものの、あまりに人が多く、ゆっくり鑑賞できず…。これから行かれる方は、朝一か夜行かれることをお勧めします。

で、表題に戻るのですが、この展示会のテーマが"光"なので、
光の表現方法も色々あるな~
と感心しながらも、
自分だったらどう表現するかな~
と考えながら展示を見ていました。

ゴリゴリ理系からすると、"光"とは、波でもあり粒子でもある、という人間の感覚から言わせるとかなり捉えどころのないものであり、好きな論理体系から言うと、電磁理論・量子力学・超弦理論、とまだまだ面白がれる余地が残っている、謎多きものであります。

個人的には量子力学の、すべての事象は不確定で観察した瞬間に確率的に決まる、の世界観が好きで、不確定な状態を何らかの方法で表現できないかなと思いつつ、ターナーの絵自体も光を捉えるのにかなり不確実性に溢れている(曖昧に描かれている)のにピンと来て、ターナーの絵を段階的に不確定にしたらどうだろうと思いつき、結果、下記の4段階にしてみました。

1.  このように見える確率はかなり低いがゼロではない状態
2.  確率的に1.よりもこのように見える確率は高い状態
3. 確率的に2.よりもこのように見える確率は高い状態

4.確率的にこのように見える可能性が一番高い状態(つまり原画↓)、ただし、可能性は低いが、毎回このように見えるとは限らない


厳密に言うと、撮影している時点で確定しているので、不確定な状態の表現とは言えないのですが、量子力学のイメージがちょっとでも伝わればうれしいです。

最後に、個人的にはこの展覧会での"ロスコ"の絵にくぎ付けになったのですが、この画家の絵もゴッホの絵のように体調によって評価の揺らぎが大きく、今回は鑑賞しているとかなり精神的にブルーになったしまったのですが(でも目を背けられなかった…)、それはまたどこかで解説しますね。


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