原浩 火喰鳥を、喰う(角川ホラー文庫)を読んで
今回もネタバレをなるべく回避し、味覚や嗅覚で表現する抽象的感覚派読書感想文を書いてまいります。
作品は原浩さんのデビュー作、「火喰鳥を、喰う」です。
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ある出来事を契機に徐々に現実が変質していく恐怖を描く物語です。
主人公の雄司の元に、戦争で亡くなった大伯父の戦地で残した日記が届くと同時に、家族代々の墓石から大伯父の名前の部分のみ削り取られる事件が起きます。
2つの出来事をきっかけに、奇々怪々な事件が立て続けに起き、祖父が姿を消す事件まで起こ