446.20230228：トゥの回：戦争の発端
凌司氏が運良く準備万端になった処で
明日の出陣が決まったと報告をくれました。
バディを組む久幸氏の
人柄に対する誤解が解けたそうで
本当に良かった！！
こちらはオルエハスネム巫術の
依頼の手紙が届いて
ストュスアイのとある坑道の
危険区域の直ぐ近くまで
依頼者に会いに行きました。
人語を話す人達は至って平和ですが、
人語を話さない山の中の民の人達同士で
戦争が始まろうとしていました。
一方的な侵攻ではなく、
もう何年も数ミリの境界を巡って
（小さな種族のひと達なので
数ミリでも数十メートルに匹敵するようです）
小競り合いを続けていて、
とうとう依頼主側の長が
強大な竜の力を借りに旅立ったので、
大きい人の利点を活かして先回りして
竜に手を貸さないように言ってくれという依頼でした。
根本的な解決にならないのではと
トゥが言ったら、
若い仲間が双方の納得できる協定案を
この星で最も賢いと言われている人に
相談しに行っているから
信じるのですとの返事で、
ぐわっとトゥの胸は熱くなりました。
貸し自動車屋ブンブンに相談してルートを決めて
キャンピングカーを借り、
トゥの宝物入れからカーボナートを持って、
市場で魔物の人から
手土産用の野生豚の干し肉を手に入れて、
この大陸の南西の方の
ノトゥクスという国の翼竜に会いに行きました。
この天井がある星の翼竜は
ランと同じくらいの大きさなので、
万が一戦闘に至っても
勝てるだろうとの見立てです。
資料では硬い物を
飴のようにしゃぶるのが好きだそうで
カーボナートの出番だったという訳です。
長が持ってくる報酬よりも
良い御礼を約束するから
小さい人達の戦争に加担しないで欲しいと
干し肉を渡して頼みました。
山の中の民の長が来て、
竜のひとが断るのを見届けるまで
ラントゥ泰市は待機です。
幸いキャンピングカーを
竜の寝床近くに停める許可をもらえたので
野宿は免れました。
長はこの星で絶滅危惧種の
金剛石を持っているそうで
竜のひとの目がくらんだら
役人に通報しようと思います。
全種族での保護条約があった筈なので。
他の種族に加勢を頼む気力があるのに
対話に脳みそを使えないひとには容赦しませんよ！
だって今件はとても単純な話なのですもの。
何処かの星の何処かの国のように
文化を滅ぼさないと
気が済まないというレベルではなく、
埋蔵物の権利だけの話なのですもの。
マリエラセス暦３９０４年３月１８日緑曜日２４時００分。
（この星の一日は２６時間）
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