何でもない日の休日と島ではないものは作るのお話。

昨年から観葉植物がほしいと口に出してはいたものの、以前にスーパーで買ったオリーブを枯らしたこともあり、なかなか手を出せずにいたが、ようやく3種類の植物を小さな秘密基地に迎え入れた。雑貨屋や花屋で見る観葉植物は恐ろしい値段だったのでダイソーで買った。タバコを買うより安くついたので、彼にも文句を言わせないぞ！と今回は強気でいる。

朝起きると鳥のさえずりが心地いい感じで聞こえてくるのも、空気の綺麗な風が部屋に届くのも、隣に湯たんぽ代わりになる彼が眠っているのも幸せだと、日曜日の何も予定のない休日の幸せを噛み締めながら思った。わたしの住むアパートは島の都市部にあって、スーパーにも港にも近いし、そもそも島ならどこでも海も山も近く、自然は身近にある。ここにいると空気が綺麗なことに慣れてしまう。

小さなホットケーキのことをシリアルパンケーキと言うらしいと数日前に知り、ちょうど誕生日プレゼントに貰った小さな蜂蜜の瓶もあったので、朝食に作ってみる。
朝のエイヤ！という気持ちが大切で、その時に勢いをつけて行動を起こすのが重要なので、ベッドシーツを変えて、洗濯機を回して、その間に図書館へ行く。帰ってもまだ11時で、まだそこまで強くない柔らかな日差しを窓から取り込んで、ベッドでごろごろしていたら、2人で15時まで眠ってしまった。それもまた、のんびり日曜日を満喫できてるってことだと満足する。
インスタントラーメンを食べて、夜ご飯の仕込みをする。茄子と挽肉のボロネーゼを作ることは決めていて、それにはパンがよくて、でもスーパーに売ってるパンとかじゃなくて、島にパン屋はないので、自分でパン生地から作り出す。パンを作るのはこれで3、4回目。今日は塩パンにした。

夕方はAmazonプライムのタイムセールに出ていたホラー映画をだらだら観たり、本を読んだり、ベッドでうだうだしていたら、あっという間に夜になって、夕方から夜になるまでのリミットがもう少し長ければ最高なのになぁと思いながら、夜のバレーに行く準備。

※遮光カーテンをひいて映画を観ながら、わたしは先に夕ご飯にした画。

バレーボールで汗をかいた後は、自販機でジュースを買ってドライブをする。夜の匂いと夜風と今の時期ならホタルのイルミネーションも。

島はソフトバレーボールが盛んで、いくつもチームがあり、20代から70代までがわいわいレクリエーションをする。私も移住して数ヶ月後にその輪に入れてもらい、週に一度の運動を楽しんでいる。年に2回大会があって、その時は本気でスポーツをする。 
島の生活は不便だけれど、こうして人との関わりは手厚い。昨日もお知り合いのご家族のお宅での、お互いのお知り合いの婚約祝いの席に呼んでいただき、ご馳走を振る舞ってもらったり、移住したきっかけで、移住した時にお世話になったNPOの方とも関わりがあるし、ちらほらと島の方とも交流があるし、埼玉にいたら無かったコミュニティとの繋がりが心の支えになる。

わたしはスーパーに売られているパンがあまり好きじゃない。パンがツヤツヤの感じとか、カタカナの体に悪そうな名前の物質が沢山入っていたりとか、機械的な感じが好きじゃない。でもパン屋さんは無いし、だからと言ってフランスパンとかオシャレなパンを食べたいわけでもなく、質素でシンプルで程よく美味しくお腹を満たせればいいと思っていたので、今年の4月からゆるっとパン作りを始めた。と言ってもオーブンは無いのでフライパンで作る。これが我が家のパン、我が家の味と思ったら、白くて丸いそれが愛しく思えてくる。パン作りも朝のエイヤ！という勢いに身を任せたチャレンジだったが、いざやってみると分量などは計れば間違いないし、物凄く難しくて大変なことという訳でも全然なかった。パン生地を捏ねている時間は無心になれるし、いい浄化行為になっている。

程よく満たされた休日を今日は完璧にやり遂げられた日。