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裁判記録を読んで、この子の強運を知る-特別養子縁組
特別養子縁組で迎えた子どもの裁判が先日終わり、正式にうちの子になった。
男の子で養子だからヨーヘイと呼ぶことにしよう。
裁判記録の閲覧と複写の許可が出たので、夫が裁判所で記録をコピーしてきてくれた。
わたしたちは初めて、ヨーヘイがうちにきた経緯を知ることができた。
詳細を書くことはできないから、一言で書くと「貧困の連鎖」というものだった。
テレビや小説でなんども見た状況だ。
でも、それはわたし
血のつながらない子どもを愛せるか? 最終話
祖母のおかげで、血のつながりがなくても共に過ごす時間が強いきずなをつくってくれるとわかった。
でも、やはり血縁も大切と感じたこともある。
高校生の頃、北陸にいる血のつながった祖母のお見舞いに父と行ったことがある。大学のオープンキャンパスで病院の近隣に行っていたからだ。
実の祖母にあいさつしたとき、わたしは「おばあちゃん」と呼んだのか覚えていない。見つめられる視線に、なにを話していいのかわか
血のつながらない子どもを愛せるか? ③
北陸にある父の生家とは今でも交流があるが、わたしにとっての祖父母といえば、島根の2組だった。
でも、話はもう少し複雑。
わたしの父方の祖母は、父の育ての親ではない。
どういうことかというと、父が高校生のときに育てのお母さんは亡くなられたそうで、その後再婚したのが祖母だからだ。
父方の祖父母の家は島(といっても橋でつながっている)にあり、身内の面倒見はいいがヨソ者は邪険にするという、連帯感の強い
血のつながらない子どもを愛せるか? ②
わたしの父は養子として幼少期に北陸から島根にやってきた。
なんで北陸から島根? というと、昔は日本海沿いに漁船が行き来してたらしい。祖父は漁師だった。子どもを授からなかった祖父は、交流のあった北陸の漁師から縁あって父を迎えたのだという。
父は3人兄弟の末っ子で、お兄さんとお姉さん(わたしにとって伯父と伯母)が一人ずついる。そしてそれぞれお子さんがいるし、結婚して家族を築いている人もいる。
な
血のつながらない子どもを愛せるか? ①
特別養子縁組について考える人が、まず直面するのが「血のつながりがない子どもを愛せるか?」という不安ではないだろうか?
わたしは特別養子縁組で子どもを迎えたけど、それより前からたまたま家族の事情で、血縁について考えることが多かった。
だから何回かに分けて、このことを書いていこうと思う。
家族の事情というのは、わたしの父は養子ということ。婿養子という意味ではなく、幼い頃に養子として今の家に迎えられ
実子への思いは消えるのか?
特別養子縁組で子どもを迎えて、ほぼ1年になる。
生後5日での委託だったので、ヨーヘイは生んでくれたお母さんとおなかで過ごした時間よりも、育ての親であるわたしたちと過ごした時間が長くなった。
特別養子縁組の審査で、実子への思いを問う質問があった。
「実子への思いは、たぶん消えないと思います」
と答えたのは、過ぎ去ったこともあーだこーだ悩むわたしの性格からして、なかったことにはできないだろうと踏んで
養子ならではのいいことも、たくさんあるんだよ 最終話
こちらの続きです。
ようやく最終話!
書いてたらあれもこれも出てきて、どうせなら書いたれ! って長くなったのです。
養育報告のために、育児日記を続けられる
審判が確定するまでは、毎月あっせん団体へ養育報告の提出を求められる。
これには育児日記を添付する必要があるので、毎日ミルクの量やお昼寝の時間、おむつ替えの回数などを記録し、その日何があったかの簡単な日記を毎日つけている。
これ、提出義務
養子ならではのいいことも、たくさんあるんだよ③
こちらの続きです
「泣いたら授乳」が使えないからあきらめがつく
母乳は好きなだけ飲ませてOKだけど、ミルクは3時間は空けるようにとあっせん団体の助産師さんから教わった(ミルクは腹持ちがいいのと、将来の肥満抑止のためということらしい。諸説あり)。
つまり、泣いたら授乳して落ち着かせるということはできないし、寝かしつけで添い寝をしながら授乳(いわゆる添い乳)するということもできない。
お腹もすい
養子ならではのいいことも、たくさんあるんだよ②
こちらの続きです。
どんな子どもでも受け入れるという覚悟をもてる
どのあっせん団体でも、「どんな子どもでも受け入れますか?」という問いがあると思う。
特別養子縁組は子どものできない親のための制度ではなく、子どもが家庭的な環境で過ごして幸せになるための制度だ。だから子どもの年齢、性別、肌の色、障がいの有無、健康状態を選ぶことはできない。
障がいや健康状態について選べないのは実子でも同じなんだけ
社会的養護について考える
ヨーヘイがうちに来てくれて幸せだと、親のエゴ丸出しな感想をnoteにつづっているけど、特別養子縁組はわたしのように子どもができない人のための制度ではない。
子どもが家庭的な環境で過ごし、特定の大人と愛着形成をして幸せになるための福祉制度だ。
不妊治療がきっかけで特別養子縁組にすすむ人が多いのは確かだけど、「子どものための制度」という理念は忘れてはいけないものだ。
社会的養護とは、親のいない子ど
養子ならではのいいことも、たくさんあるんだよ①
前回、実子への思いについて書いたから、養子ならではのいいところもちゃんと書き残しておこう。
書いてたら長くなったので、続きものにします!
だっていっぱいあるから笑。
待ち望んでようやく来てくれた我が子だから、かわいくて仕方ない
ずっと子どもを望んでいて、ようやく会えた「我が子」
だから愛おしくて、かわいくて仕方ない。
愛おしさは養子ならではってことはない。ただ場合によっては予期せぬ妊娠という