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短歌

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2022年6月の記事一覧

夢を見るあなたもわたしも歩く人 色彩のない花畑をゆく

思い出は消えていくからまたいつかふたりっきりで花を見ようよ

近くにある星

星空の光のなかに一つだけ あなたがいるという言い伝え

水面にまぶしい色を描いている ひかりのように季節はわらう

カラスよけに吊るされたCDが月みたいに光っている 朝の空

世界にはたくさん魚がいるけれど うちの金魚が一番可愛い

この指が 地球も星だということを冷たい夜に思い出している

あの頃の 世界を救うことでしか 自分を守れなかった私

寂しいのは背中に羽がないからで、決してきみがいない

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