シェア
水宮うみ
2021年6月24日 19:00
フィクションに暮らすあの子が空想する物心つく前に聴いていた歌いつまでもよくわからない水の色頬を伝う伝言ゲーム遺伝子の文を書くのに必要な物語存在しない空を奏でるふたり
2021年6月22日 18:03
空が何色でも悲しい手をひらくあの朝は何を託されたんだろうあなたの断片が刺さりながら暮らす存在しないから完璧なつばさ空想を見ているきみの瞳のひかり天邪鬼で、無邪気で、天気のようだった
2021年6月17日 22:56
川柳を富士山頂で書いている川柳をジャングルジムで書いている川柳を校長室で書いている川柳を頭の中で書いている川柳をお昼休みに書いている
2021年6月15日 19:58
半濁音みたいに澄んだシャボン玉おとめ座のおとめが座り座談会読書感想文だけを送り合う直線に囲われ木々は困り顔きらきらな直射日光と出掛けてる
2021年6月11日 22:33
青色を静かに想う水蒸気静寂(しじま)のなかでしじみ見る しみじみと「ふ」と「心」 少し似てるとふと思う幸せな思い出たちと今日の雨
2021年6月9日 20:36
かけがえのない 欠けていく 駆けていく脳みその乗り物みたいな僕だった清浄され、静かなシーンとなっている身体と心の全部が耳を澄ます
2021年6月7日 16:11
ほのぼのとのほほんとした本を読む蝶のように喋り 蜂のように出逢う夕焼けの下で朝陽を待っている他人事みたいに春の傘を差す
2021年6月5日 08:48
解説されるのを待っている機材機嫌良さげに青色は空を舞う穏やかな電気信号に触れている窓の内側で眠っているボール
2021年6月4日 04:19
微睡みの中 よくわからない場所にいる誰も覚えてない人の卒業式モニュメントもにゅもにゅさわるモーメント寒色の感触冷たいダジャレ言う