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好きになるキッカケは「才能」であり、嫌いになるキッカケは「人柄」である。

貴方には、応援するアーティストは居るだろうか。ミュージシャン、モデル、俳優、ダンサー、漫画家…なんでも構わない。例えば一人、イメージしてほしい。

そのアーティストを好きになった理由は何だったろうか。恐らく9割が「そのアーティストの秀でた部分(才能)」に惹かれたからではないかと思うのだ。磨き上げられた容姿、卓越した画力、演奏能力、ダンスのセンス、なんでも有ろう。きっと、それをきっかけにそのアーティストを知り、その人が繰り広げる世界をもっと見てみたい、と思い、ファンとなったのではないかと思うのだ。

とは言え、相手もひとりの人間である。ましてや、人格者と呼ぶには程遠い人間である場合もある。手癖の悪さ、女・男癖の悪さ、素行の悪さや考え方の偏り。それが「物語の登場人物」なのであれば、「そう言う人間だ」という事を踏まえた上で愛す他無いのだが、実在する人間となれば、同じ時代を生きる人間として、常に社会の目が付いて回り、常にどこかしらの法の下に生きることになる。

例えばその人が、自身の分野(俳優であればドラマ・映画の中)以外に一切露出することなく、俳優としての姿しか知らないとしよう。そうすると、ファンは彼の「俳優の姿」しか知り得ない為、プライベートは元より、考え方、生き方は知ることは無いだろう。

しかし、SNSは発達し、アーティスト本人が発信することがとても容易になった。併せて、マスコミはどこまでも嗅ぎ付け、彼らの素行の悪さを簡単に公表してしまう様になった。そしてその素行の悪さは、彼らを慕うファンの元にも容易に届く。そしてファンは思うのだ。「この人、才能あるのにな…」と。

この話の事の発端は、とある俳優が現状況下で旅行に行っていた、と報道されたことにあった。私はTwitterアカウントを複数所持しているのだが、その内の1つで好きなコスプレイヤーさんをフォローしている。彼女は言っていた。「この人、演技が好きだから応援してたけど…ちょっと最近酷いんだよね…応援するのやめようかな…」と。

私はこの人が、長らくその俳優を応援していることは知っていた。その俳優が出るドラマや映画が放送される日は、決まって彼女がTwitterで嬉しそうにあれやこれやとツイートしているのを目にしていたからだ。それなのに、その俳優の素行の悪さを見て、「応援するのやめようかな」とまで考えさせてしまったのだ。

この俳優はとても勿体無いことをしたと思う。自粛生活を強いられているのは、何も自分だけではないのだ。日本国中津々浦々、緊急事態宣言が解除されたとは言えまだまだ油断ならない状況であるのは確か。揃いも揃って我慢をしている。勿論、そのコスプレイヤーさんもそうだ。彼女は度々「出掛けたい」「遊びに行きたい」と愚痴をこぼす様に話していた。そんな中、推しているアーティストが「我慢」どころか「身勝手」とも取れる行動を起こした。そして、その俳優を熱心に応援していたひとりの女性ファンを失いつつあるのである。千年の愛も冷める瞬間とは、まさにこの瞬間を指すのかもしれないな。

私は何も、ファンを作ってナンボの職業の人達に「支援者を失いたくなくば人格者たれ!」などと傲慢な事を言うつもりは一切ない。どうぞ勝手にしてくれ。冷めるのはこっちの勝手だし。ただ、冷める決定打を放つのはアーティスト側であることはお忘れなく、程度だ。

彼女は幸いにも、応援している俳優はその人だけではなかった。勿論、彼女の想いは計り知れないが、生き甲斐を捨てきるわけではない。今まだ好きな人達を、応援することを楽しんでほしいと思う。

願わくば、私が好きだと思う人には、「貴方を好きで居て良かった!」と胸を張って誇れる人であり続けて頂けることを切に願う。いや、「品行方正」であれ、というつもりは更々無い。何が正しいかなんて人それぞれだと思うし。…「トラブル起こさず普通に生きてて!」ってことよ!欲を言えば、優しい貴方はもっと好き!…くらいかな?(笑)

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