バーニングマン記録⑥ 砂漠生活のはじまりと、乾いた大地に作れたい焼き屋
砂漠の朝は眩しい。
夜に到着して一夜明け、初めて出会う一面の白い砂と青い空の朝。砂漠といってもブラックロック砂漠は細かい砂に覆われたかっちかちの硬い大地で、よく連想されるアラビアの砂の海のような絵とは全然違う景色。
ブラックロックシティには実はちゃんと住所もある。円弧上に時刻がプロットされていて、さらに円を描く道それぞれの方向に道の名前もついている。私たちが居を構えたのは、下の図でいうと「Walk in Camping Area」のだいたい4:30くらいのところ。このエリアは特に最初から場所を指定されておらず、空いているところを探してキャンプをするフリーゾーン。
https://burningman.org/culture/history/brc-history/event-archives/2018-event-archive/2018-black-rock-city-plan/
入場のときにはこんな地図をもらえる。↓
仮設トイレや医療サポートステーション、センターのインフォメーションなどがマッピングされていて、本当に街のよう。ちなみに、プライベートジェットで上陸されるセレブリティ用の飛行場エリアも存在。もちろん、Only authorized vehicles!
バーニングマンの開場まもなくのときはまだまだ街も準備中な雰囲気で、それでもすでに”バーニングマン感”は感じられて、これから増していく賑わいにふつふつと期待が湧き上がる。
仮設トイレに行くがてらふらふらお散歩。朝はまだ奇抜な格好をしている人は比較的少ない。自転車で静かな朝を走り回るのは気持ちよさそう。このまま散策を進めたいなと思いながらも、一旦何より私たちもこれから作り上げねばならない。いざ、たい焼き屋の建設開始。
と、街じゃないほうを見渡せば
本当に何もない大地…
できるだけ開けた場所のほうがきっとたい焼き屋も映えそうだが、それにしても何もない。まずは、えいさほいさを木材を手で運び…
たい焼き屋の土台づくりをスタート。現地でゲットしたスコップとシャベルで、土台づくりは農民さながら…
色んなところでアート作品が立ち並ぶバーニングマンだが、セレブも多く集うこのイベントで、こんなにも原始的な光景はなかなか見られない。
だいたいは途中まで作りかけのものを丸ごと持ち込んで、現地で組み立ての流れみたいだ。さらに皆さんもうちょっと現代的な道具を色々と持ち込んでる模様。
背後には飛行場もあり、プライベートジェットがリアルに飛び交う中で、この平民ぶりはまさに天と地…
土台づくりと同時進行で発電機を稼働させ、電鋸で暖簾用のパイプを切断。
乾いた大地はかっちかちで、スコップで穴を開けるのにはさらにハンマーがほしい硬さ。暖簾の枠を立てるための穴掘り穴掘り。
気温40度ほどの暑さの中、暖簾のベースの組み上げ作業。ときどき砂嵐も舞うので口元隠しは必須。
少しずつ慣れてきてパイプの設置は順調。
屋台本体のほうはというと
努力の甲斐あって陽が傾くころにはなんとかある程度骨格が見えてきた。写真で振り返ればあっという間なものの枠作りだけで1日ずっとの重労働… 後から聞いた話、ずっと働いてるけどいったい何ができるんだろうと近所の人たちにはかなり不思議がられていた模様。
日が暮れる頃にはその日の作業は終了。なんとか形が見えたことに安堵。
つづきは翌朝、暖簾の設置。出発前から準備を続けた鯛印の赤暖簾が、ついにプラヤの空にはためく。
全9本の暖簾を1つ1つ手作業で取り付け。
白い大地と青い空に見事映えた真っ赤な暖簾たち。
たい焼き屋本体も着々と
天に登れ登れたい焼きたち。
そして、ついに・・・
全景。当初予定していたパネル盛り盛りの図とは違うけれど、砂漠に作り出した独特の空間。
さらに少しずつ夕闇が忍び寄る時間には
こちらも手作りの灯籠で彩り、
人工魚製造所
ARTIFICIAL FISH STAND
since 2058 made in Japan
We’re ready to open!!
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