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組織づくり・人材育成

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組織の一体感やぬるま湯組織から抜け出したいと思っている組織向けの記事。また、職員一人ひとりのパフォーマンスを高め、組織力の向上に向けた人材育成についての記事。
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記事一覧

組織の大きさ、かたち、ながれ

組織の大きさ皆さんが所属している社会福祉法人もしくは民間企業の組織の大きさはどのくらいでしょうか? 事業規模として拠点数やサービス活動収益計(売上げ)、職員数など、組織の大きさをはかる尺度は様々あります。 例えば、在宅系から施設系まで幅広くサービスを展開している拠点数が多い法人であれば、それだけサービス活動収益(売上)も多く、抱える職員数も多いですし、一法人一施設のような小規模法人ではその逆の状態です。 大きいメリット 社会福祉法人では、「社会福祉連携推進法人」による大

「ヒト」批判ではなく、「コト」対策の問いかけを

先日、下記のようにつぶやいたのですが、いろいろな場面で同様のことが言えるなぁと思い、少し深掘りしようと思います。 皆さんの現場で何かトラブル(事象)が発生した時、あなたはどのように起こったトラブル(事象)に対して反応しているでしょうか? 「ヒト」批判の場合「どうして”あなた”はこんなコトをしたんだ」では、起こったトラブル(事象)を起こした本人に対して問い詰められ(悪者にされ)、個人の行動や考え方などの"個人"に起因する要素に対して改善しようとしてしまいます。 このような

「現場が忙しい」を言い訳にさせないために

現場業務と意思決定機会のバランスをどうとるか現場優先で会議体を運営していませんか 施設では24時間、365日、介護職をはじめ、看護師、生活相談員、ケアマネジャー、管理栄養士、機能訓練指導員などの多職種が連携して利用者の生活を支えています。 しかし、経営層が集まる会議やフロア・ユニット内で行われる会議、各種委員会、研修など、現場を抜けて話し合ったり、意思決定に関わったり、学び合いの機会があります。 会議のファシリテーターや研修の講師を務める立場として、当初予定していた職員

『コーチャビリティ』のタイプ別指導・育成と育成担当者の立ち居振る舞い

『コーチャビリティ』とは『みんなのフィードバック大全』という書籍を読んでいると、聞きなれない『コーチャビリティ』というキーワードがありました。 福祉・介護現場で人材育成や指導に悩んでいらっしゃるリーダー層や中堅層の育成担当者に知ってほしいと思い、今回、記事として取り上げたいと思います。 要するに、"上司・部下関わらず、誰かからアドバイスや指摘を受けた時、反発(反論)することなく、素直に聞き入れることが出来る"ことです。 福祉・介護業界に関わらず、確かに誰かにアドバイスや

「SUM関数は使えます」って言わない方がいい

福祉や介護に携わっている職員の皆様において、自己研鑽に向けた自己投資を行っていますか? 自己投資といっても色々ありますが、ここでは興味、関心のあるテーマに関する研修を受講したり、書籍を読むなど、インプットするための投資(無料もしくは有料)と定義してみましょう。 最近では、オンライン研修などの環境も整っているので、これまでとは比べ物にならないぐらいインプットの機会を作りやすくなったのではないでしょうか。 Youtubeのような動画共有サイトを見ているけど、自己研鑽に繋がらない

最近の読書傾向2021+α

2021年度ももう残すところ20日あまり。 皆様は今年度どんな本を読みましたか? 相変わらず積読が多いですが、最近の私はこんな感じの書籍を読んだり、購入しています。 個人的におすすめなのが、「LISTEN」「恐れのない組織」「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない」「取材・執筆・推敲 書く人の教科書」は分厚い書籍ですが、良い学びになりました。 「思考のコンパス」も面白かったです! 今は移動中に「ビジョナリーカンパニーZERO」、自宅で「アナロジー思考」を読み進めています

新型コロナウイルスや次期介護報酬改定という名の自然淘汰の幕開け

明確な論点整理に基づいた主張を期待6月から給付費分科会も再開され、来年の介護報酬改定に向けた議論が本格化し始めました。 今回の給付費分科会で気をつけなければならない点は、 A:新型コロナウイルスの影響に関わる主張 B:恒常的な介護業界を取り巻く経営課題に関わる主張 を混同しないよう訴えかけていくことが重要だと思っています。 要するに、A:新型コロナウイルスの感染拡大防止に関わる利用自粛などによる減収分を補填して欲しいといった訴えと、B:今の基本報酬ではこのような有事に対

”非接触”社会における新たなコミュニケーションへの適応力を鍛えよ

第二波の不安、ひとりよがりな「Go Toトラベル」東京都では連日3桁超の新型コロナウイルスの感染者が発表されており、第二波の不安が高まっています(東京近郊のお客様からも、東京からの訪問に不安を感じていらっしゃるご連絡をいただくので、状況が状況だけに悩ましいところです)。 また、大雨による甚大な災害が各地で発生し、Withコロナウイルス禍における復興支援の難しさが露呈しています。 そんななか、観光業界のカンフル剤を打とうと「Go To トラベル」キャンペーンと称した経済対策を

職員の好奇心と向上心を後押しするための後ろ盾を

ネガディブな印象が根強い目標管理制度社会福祉法人でも人事考課制度と共に、人材育成の仕組みとして、目標管理制度を導入している法人が増えてきています。 人事考課制度がキャリアパスに照らし合わせた能力評価であれば、目標管理制度は行動評価といえ、賞与や昇給の基準に位置付けたりしています。 目標管理制度を知らないという方へ簡単に説明をしますと、職員一人ひとりが挑戦目標に対して行動し、取り組み度合いの進捗面談を行い、達成・未達成の評価がなされます。 挑戦目標は法人ごとに特徴があり、組織

私が子育てから学んだこと

なるべくしてなった人口減少社会2018年の出生数が過去最低を更新し、文字通り、人口減少社会に突入した感が強まってきました。 2005年の1.26から改善傾向はみられるものの、歯止めをかけられない状況が続いています。 世間では男性の育児休暇の義務化の動きがある一方、カネカのパタハラ開き直り事件など、これじゃあ子どもを産み、育てたいと思える社会には当分ならないなという印象を受けます。 確かに法的には問題ないかもしれませんが、大企業のしがらみといいますか、時代にフィットしない組織

運用・浸透・継続で仕組みを錆びさせない

台風15号の記録的な暴風の影響により、千葉県では今も停電などから復旧がされていない状況のようです。 被災された方々にお見舞い申し上げます。 先日、一泊二日で、青森県の社会福祉法人様に訪問してきました(写真は全く関係ありません)。 お客様と話をする中で、今後の事業展開のスピード感を意識して、いかに人材育成をしていかなければならないか、という話ができました。 この社会福祉法人様にも人事諸制度として、等級制度(キャリアパス)や人事考課制度が整備され、運用されています。 しかし、法

君には気持ちの強さはあるか

土曜・日曜日とファンドレイジング・日本2019が駒澤大学で盛大に行われました。 私はというと、息子のバスケの試合と重なり、今年度の参加は叶いませでした。 残念ながら試合の方は負けてしまい、ベスト16という結果でした。 敗戦後、あるチームの試合を観戦していたとき、最初は10点差ぐらい離れていたのですが、だんだんと追い上げていって、結果、逆転勝利をおさめたのです。 同じチームの保護者の方と「いやぁ〜、見応えありましたね!」という感じで、そのチームの底力を見せつけられた印象です

”本音”と”建前”、そして「"本質"は何か?」

読者の中には経営層の方もいらっしゃれば、一般職層という立場で私の拙い文章を読んでくださっている方もいらっしゃると思います。 私は福祉経営コンサルタントという立場上、経営層(施設長、事務長等)やリーダー層(部長、課長、主任クラス等)と今後の法人経営の方向性や戦略について膝を詰めて意見交換を行ったり、具体的な行動計画(事業計画書)へ落とし込む支援などを行っています。 "本音"と"建前"文化案件によっては、経営層を抜きにした次世代を担うリーダー層で構成されるワーキングチームの支援

読書の秋、自己成長に向けた"両利きの状態"の心地よさに浸りませんか

ここ最近、あっちこっちのお客様先へ移動時間を使って"積ん読"を一冊ずつ読み進めています。 思い返せば、どちらかといえば本を読むことが苦痛でしたが(読んでいると違うことを考え始めてしまう)、今や自己紹介の趣味の欄に「読書」と書いても良さそうなぐらい、活字を読むことの心地よさに浸っています。 読書をすることで、著者の考え方や価値観を共有することができますし、何より自分自身のこれまでの知識や経験と重ね合わせたときに新たな気づきや閃きを感じる瞬間が、なんとも言えない快感となっています