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【ヴィパッサナー瞑想】10日間合宿、まとめ。

10日間、目を合わせることも話すことも許されない....

私たちは一昨年(2019年)の12月、インドのブッダガヤにある瞑想センターで、ヴィパッサナー瞑想の合宿に参加してきました。ざっくりいうと10日間ひたすら瞑想する合宿。

旅を振り返り、世界一周の途中で参加したこの瞑想経験は、今の生活にも少なからずプラスになっているな~と感じています。

旅が無事終わり、これからまた新たな人生を歩む今。そして、コロナの影響により世界規模で混乱が起きている今。

どう生きていくか?を考えたときに、この合宿で学んだ、生きる技(ヴィパッサナー瞑想)が重要な要素のひとつなんじゃないか?と。…

▶︎ヴィパッサナー瞑想って何?
▶︎どんなふうにやるの?
▶︎実際やってみてどうだった?

これを私たちなりにまとめてみました。

よろしければご覧ください。

※今回この瞑想について書きますが、簡潔に記載したり個人的感想が入っている部分もあります。実践する場合は、合宿に参加してきちんとした場所と指導者のもと、正しい瞑想法でおこなってください。

■ ウィパッサナー瞑想とは?

「ものごとをありのままに見る」という、インドの最も古い瞑想法のひとつ。
自らを観察することに意識を集中させ、”今”起きている事実や変化を認識する。そして、そのことを体験レベルで理解し平静さを保つ。それが心の浄化に繋がるというものです。
ちなみにこの瞑想は、宗派や宗教とは一切関係なく、神に祈ったり儀式を行うことはありません。普遍的な問題に対して普遍的に解決する 方法の一つです。

(参照 : 日本ヴィパッサナー協会HP)

■ 合宿に参加したきっかけは?

世界一周中に何か 珍しい体験 をしたかったから。もともとドMチック(=辛いことを成し遂げて達成感のあるアクティビティ) なことがお互い好きだったので、この瞑想10日間合宿を見つけた時、これだ!!!と即決。笑 

二人とも瞑想をもともとやっていたわけではありません。何も気にせず10日間をしっかり確保できる(音信不通でも問題ない)のは今だけかもしれない…そう思い、ただただ好奇心で申し込みました。

日本でも瞑想センターはありますが、せっかくならヴィパッサナー瞑想の発祥の地でやりたいと思い、日本語オーディオもあるというインドのブッダガヤの合宿を選びました。

■ 参加費はいくら?

この瞑想合宿は寄付のみで運営されているため、宿泊費・食費を含め支払いは、全て参加者次第。請求されることはありません。いってしまえば無料で参加することも可能です。自分が受けたコースの恩恵分を支払う人もいれば、次の誰かが同じ恩恵を受けられるようにと支払う人も。人それぞれです。ちなみに、運営するスタッフもボランティアでやっているため報酬はありません。

■ 10日間どんなふうに過ごすの?

瞑想期間は10日間。初日のオリエンテーションと、最終日の日常への復帰期間を含めると全部で11日。ひたすら瞑想をします。

▼この修行での5つの戒律
・生き物を殺さない
・盗みをはたらかない
・不道徳な性行為をしない
・嘘をつかない
・お酒を飲まない

▼ その他の禁止事項
瞑想期間の終日、他のメンバーとは目を合わせることも話すことも許されません。(自己に集中するため) 電子機器であるパソコンやスマホも初日に回収され一切使用できず。本やノートも回収されるため、読み書きも禁止です。

▼ 合宿の環境
合宿中は男女は完全に分かれて瞑想に励みます。生活環境は緑のシートで仕切られ、完全に男女が会わないようなつくりになっていました。また、外界ともレンガの壁やシートでシャットダウンされ、逃げ出せません。(申し込む際も、途中で辞退してはいけない旨を約束、確認されました。)

寝る場所はアパートのような建物の部屋に、初日に二人一組で割り振られます。シャワーとトイレがついていて、ベッドが2つ置いてあるだけのシンプルな部屋。2つの建物があるのですが、1つはビギナー?の人が生活する二人部屋の建物。もう一つは、経験者?&インド人 が生活する一人部屋の建物で分けられていたような感じでした。

集合や瞑想開始・終了の合図も全て「ゴーーーーーン」という大きな鐘の音。集団生活をしているのに、聞こえるのは金の音と生活音(ものを動かす音)、動物や虫の鳴き声…

なんとも”非日常”。笑

“非日常の中で超超現実を見ることに努める” みたいな不思議な10日間を送りました。

▼ 基本的な1日のスケジュール
一日の流れは下記の通り。

4:00     起床
4:30 – 6:30 瞑想
6:30 – 8:00 朝食&休憩
8:00 – 9:00 グループ瞑想 *
9:00 – 11:00 瞑想 *
11:00 – 12:00 昼食
12:00 – 13:00 休憩
13:00 – 14:30 瞑想 *
14:30 – 15:30 グループ瞑想 *
15:30 – 17:00 瞑想 *
17:00 – 18:00 ティータイム
18:00 – 19:00 グループ瞑想 *
19:00 – 20:15 講話 
20:15 – 21:00 グループ瞑想 *
21:00 – 21:30 自由時間(就寝準備)
21:30     就寝

日によってスケジュールややり方は変わりますが、このような流れで毎日瞑想が行われます。

薄暗い4:00に鐘が鳴り、起床。21:00まで瞑想タイムがあり、準備が終わり次第就寝。の繰り返し。

最初の3日間は「アーナーパーナー」という自分の呼吸をひたすら観察する瞑想法を実践します。4日目からは、全身に意識を向け客観的に観察し続ける「ヴィパッサナー瞑想」を行います。

10日間の詳細については、次の記事で。瞑想期間中はメモができなかったので、終了後に記憶を辿って殴り書いたものを参考に作成してます。笑 

・その日やったこと
・生活の雰囲気
・感情や身体の変化

などなど。人によって場所によって内容は異なると思います。あくまでもひとり(×2)の参加者として体験談ですが、よろしければご覧ください。

作成中... 👉【体験レポート/ヴィパッサナー瞑想10日間 in ブッダガヤ】

■ 実際やってみてどうだった?


つら!!!!でも、体験できて本当によかった!!!

ありきたりな感想ですが、まとめるとこの一言。他人と関わらず、ひたすらに今の自分を観察した10日間。恐らくこれからこんな経験をすることはないでしょう(今のところ)。

〜決して動いてはいけません〜
ただひたすらに座り続ける、毎日。たとえ、蚊が止まっても、足がしびれても。運動が大好きな二人にとって、苦行。

〜嫌悪、興奮、渇望…感情的になってはいけません〜
× できないどうしよう…もうすぐ終わる! … 痒い掻きたい…. 
→ ○できない自分がいる、今観察している、痒さがある、

控えめに言って、超つらい。笑 

真実を見つめるってこんなに難しいのか!!!!と。

しっかり平静さを保つことができたかは分かりません。体に起こる様々な変化に対して、もしかしたら認識しているのではなくイメージしていたかもしれません。一方で、スーーっと「あ、今平静さ保たれてる」と思った瞬間もありました。

気づくと他のことを考えていたり、不安になったり、居眠りしていたり… 感情が激しく上下したり、日によって体の状態が変わったり。でもそれも、10日間自分に起こった 事実 。

Masaru は、欲深い人間だな〜と。
Rin は、外的影響を受ける人間だな〜と。

ただありのままを見つめるしかない状況で、認識した「自分」には、不安、怒り、欲望…という様々な感情が存在しているのが分かりました。

そして最初に書いたように、この経験は、普段の生活で自分を見つめ直すヒントを与えてくれたり、これからの自分の人生を考える指針となって、活かされています。

■ 瞑想体験を通しての学び

・自分の不安や困難は、長さや大きさは違えど生まれては消えてなくなるという自然の摂理はかわらない。

「すべては流れゆく、変化する」=アニッチャー。
瞑想中、なんどもなんども聞いた言葉。

生きている間、いろんなことが起こります。人生に関わる大きな出来事や、今起こっている些細な出来事。その内容が辛いことでも嬉しいことでも…

旅中は特に、思い通りにならないことやハプニングが多く、この言葉は心の中に、すんっと入りました。

まず観察すること。そして知恵も大事だけど最終的に自分の経験が一番。

正直、旅の中盤は旅に飽きを感じてきたり、周りの同い年が働いているのを見て将来に焦ったり「旅とは…?」となった時がありました。
しかし、情報や噂ではなく「リアル」を肌で感じること = 経験 という当初のの目的の重要性を、この合宿を機にお互いに再確認できたことは、その後の旅を続ける後押しになっていたと思います。

そして、日常でも「経験」はより重視するようになりました。情報が溢れる現代で、自分で実際に見てきいて体験したことが1番の参考書になる。何か興味を持った時、迷った時、疑問に思った時…とりあえずやってみる。

これからも大切にしていこうと思いました。

■ 夫婦で体験したということ

夫婦としてこれから人生を歩む中で、同じタイミングでこの瞑想をやれてよかったなと。これをどちらか片方がやっていたらまずかっただろうな~とも話しました。

一緒に受けたらからといって、同じ想いを抱いたりや結果が出るわけではありません。しかし、同じ体験をすることで「根本」部分の共通認識ができたのは確か。そこからお互いの考えやカタチを共有することで、より相互の理解が深まりポジティブな影響を与えるんじゃないかなと思いました。夫婦に限らず、人生を共にするビジネスパートナーや家族でも同じことが言えると思います。

旅中(いや、今でも)毎日喧嘩していた私たち。喧嘩は悪いコトだと思っていないので、これからもなくなることはないと思いますが。笑 相手に対する 不満 や 願望… なんでも言えるからこそ、感情もダイレクトに届けてしまいがちです。

あっ、今あなたはこれにイラついてるのね?
あっ、今私は期待しちゃっているのね? 

という「平静さ」大事。このワンクッション、心がけていきたいなと思います。

■ これからどう繋げていくか


実際、10日間の体験をしただけで、「平静さ」のある人間にはまだまだなれていません。将来の不安を感じたり、自己や他へイライラしたり… 日々心の落ち着かない日々を過ごしているのも事実。笑 

この経験をしたからといって、みんな人生うまくいくとか得するとかとは違くて、結局は、この後の自分の気持ちや出来事にどう向き合っていくか。そして日々の行動にどう反映させていくか。

Masaru は帰国してから継続的に、朝一番瞑想を行なっています。Rin も必要なタイミングで定期的に実践。継続ができていないのは反省点ですが。

長年無意識に生まれては積み重なった感情の癖は、治すのが難しい。これは合宿で、身をもって感じました。心がざわつく時だけでなく、日々の習慣として瞑想を取り入れて「継続すること」。

コツコツ地道に、心の浄化 をしていきたいと思います。

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次回は、10日のレポートをつらつらと書きます...! 笑


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