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第46回 ジャズに導いてくれた二人の恩人について。


【きっかけ屋☆映画・音楽・本ときどき猫も】


(きのうのつづき)


三才までわけも分からず聴いていたジャズに高校入学と同時に再会してしまった。

そのことを電子書籍『きっかけ屋アナーキー伝〜昭和♡平成企画屋稼業♡ジャズもロックも本も音楽も〜』にこう書きました。

 高校一年の時クラスメートの滝川晃生君から「磯田君ジャズ聞かないの? 家においでよ聞かせてあげるから」と誘われて彼の家を尋ねたのが1963年5月5日端午の節句だった。
 大井町の滝川君の部屋で次から次へとジャズを聞かされた。
 アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズ、セロニアス・モンク、マイルス・デイビス、アニタ・オデイ、デイブ・ブルーベック・カルテット、オスカー・ピーターソン。
 これはどう? こんなのもあるよ? これいいだろうとターンテーブルに次々とレコードをおく滝川君。
 ぼくは柏餅をむしゃむしゃ食べながら耳を直撃する聞いたことのない音楽に身を委ねていた。
 しばらくすると聞いたことのある曲がかかった。
 「滝川君、この曲知ってるよ」
 ソニー・ロリンズの『サキソフォン・コロッサス』だった。
 ぼくが知ってる曲というのは『モリタート(マック・ザ・ナイフ)だったが耳馴染んだメロディーはすぐに終わり、不思議な演奏が続いた。「滝川君、この人は何を演奏しているの?」
「即興演奏だよ」
「え? 何? 即興演奏って」
「その時の自分の気分のおもむくままに原曲のコードにそって演奏することさ」
「譜面を見てないってこと?」
「もちろん。それがジャズの面白いとこなんだ」
 譜面を演奏することが音楽だと思い込んでいたぼくにとって即興で演奏するということはカルチャー・ショックだった。
 帰りがけに滝川君につれられて大井町の中古レコード店ハンターに寄った。ソニー・ロリンズの『サキソフォン・コロッサス』と滝川君にすすめられたブルーベック・カルテットのドラマー、ジョー・モレロのリーダー・アルバム『イッツ・アバウト・タイム』の2枚の中古LPを手に入れた。
 それがぼくのジャズの事始め。その晩から何度も何度も2枚のLPを電蓄で聞くうちにジャズのとりこになった。
 楽器どうしのスリリングな会話の魅力にとりつかれたので歌を聞くことは滅多にない。ぼくはしばらくしてフリー・ジャズにのめり込んでいった。

話は飛んで1996年6月20日(月)。

その日のことは「第22回 三つ子の魂百までもと言われているけれど」に書いていますのでその部分を再録いたします。


1996年6月20日。
ジャズを教えてくれた叔父貴への恩返しのつもりで、六本木にあるジャズ・クラブのアルフィーに誘った。
その日のアルフィーは、マンハッタンで知りあったジャズ・ボーカリストのピーチク(後藤ふく恵)が出演していた。
大好きな「素敵なあなた」をリクエストして上機嫌でライブを楽しんだ叔父貴は、次の年ぼくをビッグ・バンド・フェスティバルに招待してくれた。
フェスティバルには、日本を代表するビッグ・バンドが次々と登場したが、ビッグ・バンドは苦手だな〜と思いながらぼくは見ていた。
唯一楽しめたのは"角田健一オーケストラ"だったがデューク・エリントンですら「こういう新しいバンドは分からん」という叔父貴には不評だった。
帰り道に叔父貴は恵比寿の駅前のスナックに奥さんを呼び出して、食事をご馳走してくれた。
ぼくにジャズを教えてくれた叔父貴と会ったのはその日が最後だ。
休みの日は朝からお酒を呑んでテレビを見ながら一日中パジャマ姿ですごしていた叔父貴は98年4月28日突然亡くなった。
また叔父貴とジャズを聴きに行こうかなと思っていた矢先のことだった。

この二人がぼくをジャズの世界に引き入れてくれた恩人ということになる。

この続きはまた明日。

ジャズ好きのぼくがレコード会社のロック担当を命じられてしまったお話です。

明日もお寄り頂ければ嬉しいです。


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