オンラインで「熱」は届くのか
先日、ハートラスの上期納会をオンラインで実施しました。
納会とは、期の締め会として、年に2回(上期/下期)全社員で集まって、事業に関わる出来事を振り返ったり、互いに労ったり、表彰者を発表して皆で讃えたりする場です。社員全員が盛大に盛り上がる場でもあり、私自身も会社の一体感を感じる大好きな時間の一つです。特に表彰される人にとってはひとしおではないでしょうか。
その為、今まで私は出来るだけ(予算の範囲内で)その場に相応しい豪華な会場や美味しい食事(酒類あり)が出来るリアルな場所で実施する事に拘ってきました。「そこ」でやる事に意味があり、価値があると思っていたからです。
初オンライン納会
新規感染者数が落ち着きをみせていた5月下旬頃には、広めの会場を借りてフェイスシールドかマスクすれば、リアルで実施できるかもと淡い期待を抱いた事もありましたが、その想いは脆くも崩れました。(結果やらなくて良かったですが…)
そして、ついにオンラインで納会を実施する事を決めました。
最初に悩んだのはコンテンツと時間でした。ウェビナーの経験などを元に手探りでコンテンツや進行を考える事になるのですが、今までの納会であれば基本的には業績振り返りと余興や交流が深まるゲームがあったりで、最後は表彰の流れでした。時間にすると3時間程度でしょうか。
ただ、社員数が約90名いると、全員での双方向のコミュニケーションは困難であり、PCの前に座っての視聴を考えると、2時間未満が限界だと思い、それに合わせてコンテンツも上期の振り返りと表彰だけに絞る事に決めました。
実際にやってみての感想は、時間は1時間45分程度で丁度よく、手前味噌ですが運営トラブルも無く、それなりに上手く実施出来たと思っています。数名の社員からも同様の声を聞けたことで少しホッとしましたが。
ただ、やはり物足りなさというか、一体感の不足を感じたのも事実です。
足りないものか何か
リアルのベントにはある「人がそこに集まる」という臨場感や同時性という特長から、「人の心を動かす」というエモーショナルな体験(価値)が産めなかったのは勿論、一番もどかしいのは「熱量」が皆に伝わっているのかどうかが、肌感で分からなかった事です。
偶然その場で起きるサプライズな出来事。
表彰者の驚きの表情、嬉しさの涙、壇上のコメントで震える声。
表彰者に注がれる社員の熱い視線。
表彰者の一言一言に頷く社員の顔。
こういったリアルでの熱量を少しでも感じる事が出来ればと思っていましたが、正直叶わなかったと思っています。私は以前、『The Office Is Dead?』でも書いた通り、
ストーリーとしてのリアルな仕事経験(失敗/成功)は、ただ経験する事とは違い、五感や六感まで刺激される事で、その先の成長の糧としても、より再現性が強く働く気がしています
少し言葉を加えると、一度リアル(な場所)で経験した事を繰り返し記憶の中でも経験する事で継続的にモチベーションを維持出来たり、その人の成長の糧になったりする事があると思っています。なので、納会こそそう言った「経験」に相応しい場にしたいと。
所謂「記憶の反芻」というイメージでしょうか。ただ、それには脳裏に焼き付くような「熱量」が大事になると考えています。
物足りなさの原因は自分だった…
そんな言い訳のような、慰めのような事を考えていたのですが、ふとセプテーニ株式会社の納会の記事(wantedly)を目にしました。
すげー楽しそう!!
読んで頂ければ伝わると思いますが、静止画なのに一体感や臨場感、そして何よりも熱量が伝わってくるじゃないか…
間違いなく、実際も盛り上がったに違いない。
(セプテーニの方コメント下さいw)
正直、ワタシ少し恥ずかしくなりました。。
どこか、前提から諦めていた自分に気づいてしまったからです。
オンラインではリアルを上回る事は出来無いと。
一言で言えば、完全に私の努力不足、準備不足でした。社員を顧客と考え、そのニーズを探り、楽しんでもらえるコンテンツ、その為の運用やディテール部分への強い拘りなど、全力で向き合えたのかと聞かれると下を向かざるを得ません。
相手に熱量を届けたいのであれば、まずは自分が熱量を持たないと駄目ですよね。考えれば当たり前の事ですが、今回の出来事を通して、改めて気づかされました。
ではまた。