世の中はもう、別大陸へ移っていた | 50代のカリスマと、10代の俊英たち
ここに書こうとしていることは、きっと、10代の人からすれば
「何を今更、当たり前のことをつらつら書いてるんだ」という内容なんだと思う。
僕自身、世の中にそのような変化が起こっていることは
ずっと前から頭では理解していた。
でも、昨夜、ようやく「腑に落ちた」感覚を得た。
その感覚がまだ真新しいうちに、綴っておこうと思う。
昨日、二週間ぶりに出社して、深夜に帰宅して風呂に入った後、
録画していた地上波テレビを2番組観た。
そこに出ていたのは、
松浦勝人さん(エイベックス創業者)と
幾田りらさん(YOASOBIのボーカル)だった。
■エイベックス創業者、50代での新たな挑戦は格好良かった
松浦勝人さんがプロデュースする音楽に、心を動かされたことはない。
でも、50代でエイベックス社長を退き、やり残してきた音楽制作に専念する姿は素直に格好良かった。
自分がもはや時代から必要とされていないかもしれない、という怖れを素直に吐露しながらも、
浜崎あゆみのような時代のアイコンとなるようなアーティストを、もう一度世に出したい、と語るのを聴いていると、
彼の著書『破壊者 ハカイモノ』を深夜にポチりかけた。
年内には何かしら新しいアーティストをデビューさせるらしい。
僕がそのアーティストに惹かれることは、おそらくない。
でも、松浦さんの新たな挑戦には俄然興味が湧いてきた。
『破壊者 ハカイモノ』を注文しようか、もう一度迷った。
■10代アーティストたちは別次元だった
その直後に観たのが幾田りらさんだった。
彼女がikura名義でボーカルをつとめるYOASOBIの「夜に駆ける」がヒットしているのは知っていたけど、特に興味はなかった。
テレビで少し流れたカバー曲が良さそうだったので、YouTubeで探して聴いてみた。
再生して1秒、
息を吸う音で引き込まれてしまった。
関連動画に、彼女が参加するユニット「ぷらそにか」の「君はロックを聴かない」カバーがあったので、それも聴いてみた。
「ぷらそにか」の他の曲にも自然と手が伸びた。
これだけクオリティの高い音楽・動画に、こんなゆるいサムネイル画像をつける感性からして、もはや別次元だ。
さらに、声に惹かれた「にしな」さん個人のチャンネルも観てみた。
『破壊者 ハカイモノ』を注文しようかと思う気持ちは、もうなくなっていた。
■地続きの変化ではなく、別大陸の隔たり
僕は世代的に、幾田りらさんたちより、松浦勝人さんに近いので、
本当は認めたくないのだけど、
もう世の中は、文化は、別次元に移っている。
もちろん、分かってた。
そんな変化は、2020年の今、わざわざ記すまでもないことで、
ずっと前から着実に拡がっていた。
理解はしていた。
けれども、昨夜、
松浦勝人さん、
幾田りらさんと同世代のミュージシャンたち
を立て続けに観たことで、やっと腹落ちした。
地続きの変化ではなく、
その隔たりは、別大陸なレベルだ。
松浦勝人さんの新たな活動は、エイベックスが総力を挙げて売り出すだろうから、一定の結果は出るだろう。
でも、おそらく、そういうことじゃないんだと思う。
もうゲームは、まったく別の次元に移ってしまった。
松浦さんがその程度のことを理解してないはずがない。
でも、彼は以前のような戦い方をしてくる気がする。
それも、上辺だけは、幾田りらさんたちに寄せたパッケージにしてくるかもしれない。
それを見るのは、ひどくつらい。
ゲーム、戦い方、
そんな言葉の使い方さえも、既に違うのかもしれない。
■あまり考えず公開してしまおう
朝起きて、コーヒーを飲みながら、出てきた言葉をそのまま、
つらつらと書き連ねてみた。
時間をおいて読み返すと、きっと、あちこち直したくなり、
結局、お蔵入りにするような気がする。
だからこそ、あまり考えず、公開してしまうことにする。
後で読み直すと、こっ恥ずかしくなると思う。削除するかもしれない。
でも、こんなふうに感覚の赴くままに書いた文章を送り出してしまうのも、時には必要かもしれない、と今は思っている。
世の中が、文化が、もはや別次元に移っていることを改めて直視しながら、
その中で自分はどうアクションしていくのがいいのか。
それはひどく大変そうで、
でも、ちょっとワクワクしている自分に、少しほっとしている。
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