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みゆは夜道で迷子になる


みゆです。

私は、ひとりでドライブするのが好きです。
それは、どこに行く!と目的を持ったものではなく、あてもなくフラフラと走るのです。どこか特定の場所に行きたいというよりも、ただ車を運転したいというだけの事なのです。

その時は好きな曲を流しながら、ひたすら車を走らせます。走りながら、いろいろ考え事をしたりします。今は、もうそのような事はしなくなりましたが、結婚する前はよくやっていました。今回は、その時の話をしてみようと思います。


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ひとりドライブは、仕事が休みの日もしていましたが、もっぱら仕事帰りにする事が多かったです。

仕事の定時は、最初に入った会社は5時半で、次に入った会社では6時でした。
最初の会社は定時で帰る事がほとんどでした。
次の会社は、定時で帰ることはあまりありませんでしたが、それでも7時くらいには帰るようにしていました。

そんな時、普通ならまっすぐ家に帰るものと思います。
だけど、私はまっすぐ家に帰ったらもったいないと思ってしまうのです。自分でもバカだなぁと思うところではありますが、当時は本気でそんな風に思っていました。

用事がある時や、残業をたくさんして遅くなった時以外はほぼ毎日、遠回りのひとりドライブをして帰っていました。
そんな事を繰り返すうち、私はあちこちの道を覚えていきました。定時で帰る事ができた日などは、だんだん走る距離も伸びていくのでした。
例えば、行きと帰りで46分のカセットテープを1本ずつの距離を走ったり。なので、往復で結構な時間と距離を走るのですね。車内では、コンビニで買った飲み物を飲み、おやつをつまんだり(どうかすると、5速GMなのにアイスとかw)、曲に合わせて歌ったり、考え事をしたり、泣いたり・・・。←危険やし(-_-;)

そして、さも仕事で遅くなったフリをして、家に帰るのです。
うちの親は、「うちの娘はいつも残業ばかりして、仕事が忙しい会社にいた」と思っていた事でしょう。たしかに、二つ目の会社は仕事は忙しかったし、大変だったし、定時で帰る事はあまりなかったですけどね。
それでも、8時過ぎまで残業する事もあまりありませんでした。←あまり残業をすると、親会社がうるさかったのです。


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そんなひとりドライブライフを楽しんでいた私。ところが、ある時やらかしてしまいました。

迷子になってしまったのです。夜道で。

たしか、寒い時期だったと思います。寒い時は、早い時間に暗くなります。私は暗い中、仕事帰りのドライブに出発しました。
まず、コンビニで飲み物を買いました。買ったものは、その頃ハマっていた「いちごミルク」とか「バナナミルク」だったんじゃないかなぁ。
その後、カーステレオに好きな曲のカセットをセットして走り出しました。

その頃、住んでいた所はどの道を走っても、少し走るとわりと簡単に県境まで出る事ができました。その日も私は県跨ぎをして快調に走ります。
県を跨いで隣の県に入った時、私はいつもと違う方に車を走らせました。そのまま進んでいくと、ある城下町にたどり着きました。その辺りは何回も通った事のある道だったので、歌を歌いつつ、ちょっと考え事をしたりしながら走ります。

どこかの交差点に出た時、なぜか通った事のない方に曲がってしまったのです。それが何故なのかは分かりません。それは、神様のいたずらとしか思えないのですが・・・。

その道は、少し狭い道でした。
どこを走っているのかも分かりません。交差点に出ても分からない地名が書かれているばかり。そんな時、どこかで方向転換して来た方向に戻ればいいものを、それすらもしなかったのです。

さすがに、ちょっと焦ってきました。
どうしよう。ここどこ?やばっ。帰るれるんかいな?マジどーしよう。
なんて事を思いながら、彷徨います。
車にはちょうど地図も載せていませんでした。まぁ、地図を載せていたところで、ここがどこか分からなければ意味もないでしょう。それに、今と違ってスマホはありません。携帯電話だって、まだまだ普及する前の話です。誰かに道を聞こうにも、人は歩いていないし、コンビニもその辺りにはありませんでした。

結局15分ほど彷徨っていたでしょうか。時間にすると大した事はありませんが、車で15分だから距離としては結構走っていたのだと思います。
すると、その道の左手に聞いた事がある場所が現れました。
そこは、その辺りを治めていたお殿様の邸宅があった場所で、今は宿泊もできる料亭でした。お庭も立派なその場所は有名で、私はどこにあるんだろうと前から思っていたのでした。そんな場所にこんな時にたどり着くなんて。
でも、今は暗くてどんな様子なのかも分からないし、なにより迷子になっていて、そんな余裕などありません。

だけど、「ああー、ここにあったんだぁ。ということは、私帰れるかも」と思いました。案の定、そこからすぐの所に見覚えのある道はありました。
見覚えのある大きな道に出た時、私は心底ほっとしました。これで家に帰れるのだと。体の疲れよりも、精神的な疲れでくたくたでしたから。
カセットテープを取り換え、見知った道を通り、家に帰りつきました。

その街はそんなに大きな街ではありません。
おそらく、明るい時間なら同じ道を通ったとしても、迷子にはならなかったと思います。寒い季節の暗い道というのがいけなかったんだと思います。

これに懲りて、その後ひとりドライブを辞めました・・・なんて事は無く、独身の間は相変わらずのひとりドライブを楽しむ日々は続くのです。
そして、「道はどこかにつながっているし、続いている」という持論への思いをますます強くしていくのでした。

スマホで簡単に道が調べられたり、当たり前の様に車にナビが付いている令和の今では経験できない、昭和の私の平成初期の頃のお話でした。

また、そんなひとりドライブをやってみたいなと思う、今日この頃の私なのです。いろいろ考え事もあるしねw
だけど、今の24時間べったりの環境じゃ無理かなぁ・・・。



⭐️当時のドライブのお供の曲の一部です⭐️


🎵 僕の彼女はウェイトレス   槇原敬之

初期のマッキーはめちゃくちゃ好きで、本当によく聴きました。当時のアルバムには捨て曲なんてなかったように思います。
この曲も好きで、曲を流しながらよく歌っていました!

🎵 オーシャンブルー   稲垣潤一

この曲、ユーミンの提供曲なんです。
爽やかな感じの曲です。ドラムを叩きながら歌う稲垣潤一さん、カッコイイですねー。


🎵 4月の雨   DREAMS COME TRUE

心にすーっとしみてくる曲。これを聴くと、なんとも切ない気分になります。なので、ちょっと泣きたい時に聴いていました。
まだ、この頃ってドリカムは3人態勢だったんですよねぇ・・・。



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