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#48|熱唱する子どもに思う。「子育ては人生の学び場」。

がっかりして めそめそして どうしたんだ~い
ー「100%勇気」/ ( 忍たま乱太郎 )

娘(4)、近頃のお気に入りソングだ。
保育園で「今月のおうた」だったのがきっかけらしい。

はじめから終わりまで、ノリノリのソロリサイタル!
歩きながらも大きな声で歌ってる。はっきり言って、かわいい。


ところで、ところどころに怪しげな歌詞が…。
聴きながら、心でツッコむ。
※( )が正しい歌詞

♪ やりたいこと やったもんがち 青春がない(青春なら )

青春、無くなっちゃった?


♪ つらいときはいつだって そばにいるかな(いるから)

「いるかな」って、不安だな。いてくれよ。


♪ ぼくたちが持てる輝き 永遠に忘れないねね(でね)

念押しのごり押し?笑

歌詞の微妙な間違いは「勇気100%」に限った話ではなく、よくある。
なぜ、微妙な間違いが起きるんだろう?


そう、子どもは『耳で音を聴いて覚える』からだ。

だから歌を覚えるときも、

① 聞く
② 音を認識する
③ 繰り返す
④ 記憶する
⑤ 再現する

というプロセスを辿っているはずだ。


これは大人が歌を覚えるときとは、全くアプローチが違う。大人は、

① 聞く
② 歌詞の意味を”理解する”
③ 音程を”把握する”
④ 繰り返す
⑤ 再現する

このように「意味理解」を基盤として覚える。


子どもはまだ「意味理解」できるほど語彙を持っていない。
冒頭の「勇気100%」から抜粋しただけでも、娘が知らない単語は山ほど出てくる。

✔ 青春
✔ 冒険
✔ 勇気
✔ 永遠…

知らない言葉が山ほどあるのに、娘は初めから終わりまで歌い切る。「それ、意味分かって歌ってないでしょ」という部分も、気持ちよさそうに歌っている。


聞こえた音は意味が分からなくても再現する。
そうして純粋に「歌う」ことを楽しむ。
なんて素直で素晴らしい力だろう。

ちょっと聞こえにくい箇所、たとえば文末表現なんかは「なんとなく、それっぽく」音を接ぎ合わせているんだ。
「青春」を知らなくても構わないんだ、「セイシュンがな~い」と歌い切ることが大事なんだ。

これが大人になるとできないなあ。

意味が分からないと、口に出して再現できなくなるし
正しく上手に歌おうとするし、
だから上手に歌えない予感がすれば、そもそも挑戦しない。

私のことだけど。



子どもって、素晴らしい。

上手・下手、他人からの評価、やる意味…。
そんなことは一切考えずに、今やっていることをただただ、楽しみ切る。

だから、あんなに吸収するんだろう。
だから、あんなに成長するんだろう。


大人も子どもだったころを思い出せばいいんだろう。

しがらみを考えず、ただただ楽しむ。
そんな時間があっても良いのかもしれない。
そんな「余白」のような時間こそが、人生の深みと広がりを作ってくれるのかもしれない。


私も子どもと熱唱してみようか。

「いま」を楽しみ切ること。
もう一度、味わってみよう。


赤ちゃんがことばを学ぶプロセスについの研究結果についてまとめた書籍。私も興味がわいたので、読んでみようと思う。


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