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日本初の空調設備はここから!「迎賓館 赤坂離宮」

日本にいながらにしてヨーロッパに行ったような気になれる宮殿がありました~!

先日、「迎賓館 赤坂離宮」に行って来たんです。

一歩、中に入ると「ここはヨーロッパの宮殿!?」と思う、想像以上の豪華絢爛さ!

世界各国の国王や大統領などが来日され、歓迎行事や晩餐会が行われたり、首相会談が開催された際など、ニュースで何度も見ていたはずの「迎賓館 赤坂離宮」。

エリザベス女王、トランプ大統領、アウン・サン・スー・チー・ミャンマー国家最高顧問などなど。

実は2016年から通年一般公開されていたことを最近知り、一度は行かねばと参観して来ました!

🔷ド迫力、日本初の西洋宮殿!

正面から見る驚きの迫力!

iphone11以降の機種で、広角0.5でないと撮れない横幅!

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「迎賓館 赤坂離宮」が建つこの地は、かつて紀州徳川家の江戸中屋敷があった場所で、明治を迎えて皇室に献上されたそうです。

その一角に、約10年の歳月をかけ、明治42(1909)年、日本で唯一のネオ・バロック様式の西洋宮殿、東宮御所として誕生したのです。

総工費は、現在のお金でなんと約1,000億円!
これをたった1,500円で参観出来ちゃうんですよ。

🔷良いものは真似る!

この「迎賓館赤坂離宮」の正面、実はイギリスのバッキンガム宮殿そっくりに作られているとか。

まだこれほどの大規模な西洋式建築がなかった当時、この宮殿建設を任された片山東熊(とうくま)氏は、ヨーロッパ各国を巡り、宮殿を研究し、素晴らしきものを真似てオマージュしたようですね。

この反対側(裏側)は、フランスのルーブル王宮(現ルーブル美術館)とそっくりだといいます。

調印式などが行われる「彩鸞(さいらん)の間」の壁にある金箔レリーフは、フランスのフォンテーヌブロー宮殿のナポレオンの寝室と同様、エジプト遠征を象徴するスフィンクスや戦士を鼓舞するラッパ、弓矢などが描かれ、輝いているのです。

確かに似てますね!
上が「迎賓館赤坂離宮」、下が「バッキンガム宮殿」

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バッキンガム宮殿

西洋建築ではありながら、「迎賓館赤坂離宮」本館の屋根のてっぺんには、阿吽(あうん)の鎧武者、天球儀、鳳凰が鎮座し、日本的要素も散りばめられていました。

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🔷日本初の空調設備!

明治のこの頃、銀座に日本初の街灯「アーク灯」が灯されたという時代。

そんな時に、「迎賓館赤坂離宮」は全館で電気を使用、そして日本初の空調設備が備わった、最先端技術を駆使した建築物だったのです!

また、「迎賓館赤坂離宮」の建築に鉄骨が使われたのは、明治24年に起きた、マグニチュード8.0、日本史上最大の直下型地震の濃尾地震での教訓を活かし、日本の地震に耐えうるものを、という思いからだったといいます。

そして、大正12年の関東大地震のその日!

「迎賓館赤坂離宮」はびくともせずに難を逃れたのです!

ここから日本の建築が一気に鉄骨作りへと梶をきったそうです。

🔷何故、大正天皇はお住まいにならなかったのか!?

「迎賓館赤坂離宮」は、そもそも、時の皇太子殿下(後の大正天皇)のご成婚を祝い、洋風の東宮御所(皇太子殿下のお住まい)を新たに建設するという目的で建てられたもの。

そのために片山東熊はこれだけの強靭かつ豪華絢爛なものを作ったのに、結局、完成した東宮御所に、大正天皇はお住まいにならなかったのだそうです。

明治天皇は倹約家で有名ですよね。
明治天皇を祀る明治神宮に行った際にも、その華美なものを控えた生活ぶりをミュージアムで見ることが出来ました。

その明治天皇の意志を継ぎ、大正天皇は、
「いたずらに宮殿を煌びやかなものにして国民の心情を省みないのは忍びない」
のようにおっしゃったそうです。

ふと、建てる前に分からなかったのかな~、と思ってしまいましたが、一種のサプライズのようなものだったのでしょうか。。。

🔷日本の顔となるVIPなお部屋

館内は撮影禁止でしたが、入り口で立派なパンフレットを頂いたのでその中から。

最も格式が高いのが「朝日の間」。
天皇皇后両陛下が、最後に賓客をお見送りする場所です。

重さ1トンの超巨大シャンデリアが吊るされ、今ではそこにスピーカーが内蔵されていました。

桜の柄の絨毯(写真右)は、47色の糸を使い、手織りで織られたもの。

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(迎賓館赤坂離宮のパンフレットから)

100年以上前にフランスの工房で描かれたという天井画は、28人の修復家が25ヶ月を費やして修復したそうです。

以前「世界ふしぎ発見!」で特集されていましたが、長時間、腕を上にあげっぱなしでの作業をサポートするために、何かいいものはないかと探していたところ、ぶどう農家で使われる「グレイパー」という腕を支える器具を見付けて使用したとか!

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(迎賓館赤坂離宮のパンフレットから)

「迎賓館赤坂離宮」で最も大きなシャンデリア3基を備え、一番の広さを誇るのが「羽衣の間」。
舞踏室と呼ばれるこのお部屋は、歓迎式典や晩さん会の招待客に食前酒をふるまう場として使われたり、演奏会が行われたりする場です。

その他、「彩鸞の間」「花鳥の間」も見ることが出来ました。

🔷100年前と変わらぬ風景

本館の南側にある広大な主庭。
中央にある噴水も含めて国宝です。

この日、マリーゴールドが一面に咲いていました。

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大正天皇、昭和天皇もこの景色を見ておられたんだな、と思いながら見ると感激です。

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参観コースが4つある中、今回は、(1)の本館と庭園のコースでした。
館内も広く、2時間くらいはかかったかな?

参観コース
(1)本館・庭園(主庭及び前庭)
(2)和風別館・本館・庭園
(3)和風別館・庭園
(4)庭園

残念ながら大正天皇のお住まいとはならなかったものの、その後、ここは、

・国立国会図書館
・裁判官弾劾裁判所
・東京オリンピック組織委員会事務所

などを経て、1974年に迎賓館となりました。

日本に来られた各国のVIPな方々にとって、ここは日本の顔になるんだな、と思うと、世界に誇れる迎賓館ですね!



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