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12月4日(水)、イベント「個人誌で未来を切り開くには」

12月4日(水)20時〜、下北沢B&Bでインディーズ雑誌『つくづく』の刊行記念イベントに登壇します。

宮崎智之×僕のマリ×高石智一×宮田文久×金井悟
「趣味と本業と自由研究〜個人誌で未来を切り開くには」
インディーズ雑誌『つくづく』刊行記念
http://bookandbeer.com/event/20191204/

イベントに先立ち、発行人である金井悟さんが決意文(のようなもの)を投稿しています。

下北沢B&Bで『つくづく』創刊イベント開催|『つくづく』編集人
https://note.com/s_kindaichi/n/ne8431f54f0cf

いや〜、いいですね。この煮え切らない感じが。金井さんらしいです。でも、こういう煮え切らない、モヤモヤした想いを「えいや!」とつめこんで、紙のプロダクトにまとめてしまえるのが個人誌のいいところの一つ。そして、まさにそういう雑多、かつ過剰な熱量のこもった一冊に『つくづく』はなっているのではないかと、一寄稿者として思うわけです。

なので、ぼくも金井さんにならい、今回のイベントに向けて特に整理することなく、ちょこっとだけつれづれと文章を書いてみようと思います。

そもそもぼくと金井さんは、何年になるか忘れましたけど、とにかく古い仲であることは間違いありません。出会いは仕事関係でもなんでもなく、ど……と語り始めると本当に長くなるし、ぼくの口からはとても話せる内容ではないので、もしご興味がある方は、本人に直接聞いてみてください(笑)

それで、あれやこれやあったのち、今年に入ってから金井さんから突然、『つくづく』という自由研究をテーマにする雑誌を作るから寄稿してほしいという連絡がきました。

話は飛びますが、ぼくは個人誌やインディーズ雑誌に積極的に寄稿しています。ここ2、3年でも何冊になるのか、なかなか思い出すのが難しいくらい寄稿しています。

ぼくが初めて外に向けて文章を書いたのは2004年、友人が発行していた音楽系フリーペーパーだったし、その後、2005年頃から自分でも文学系フリーペーパーを発行していました。もう15年近く前の話になるので二誌とも手元にないのが残念。

それと、今年過去最大の参加者数だったという「文学フリマ」にも、早いうちからお客として参加していました。てっきり初回に足を運んだとばかり思っていましたが、これは記憶の改ざんで、ウィキペディアで調べてみるとどうやら第二回目(2003年)が最初だったようです。当時は、青山ブックセンターの会議室みたいな場所で開催されていて、ホッチキスで留めただけの冊子だったり、CD-ROMだったりで販売していた方がいたと記憶しています。

だから、インディペンデント系の出版活動にはもともと興味があり、思い入れもある。あと、商業誌、個人誌を問わず自分の文章を発表する媒体がたくさんほしいし、個人誌ならばそれこそ金井さんが標榜する「自由研究」のような実験的な文章にも挑戦しやすい。そんなわけで、旧知の仲である金井さんの依頼を断る理由など一つもなく、二つ返事で承諾したのでした。

といったところが、ぼくが個人誌やインディーズ雑誌に対して積極的に寄稿する表向きの理由(もちろん、これも本音です)。でも、実はもう少し意識的に行っている部分もあり、それについては当日のイベントでお話できればと思います。

話を戻すと、金井さんのはじめの依頼は、たしかSNS関係のモヤモヤについての原稿でした。その線でぼくも検討してみたのですけど、これでは普段から執筆している原稿とあまり変わらないし、ほかになにか違った切り口はないものかと、うだうだと二人で考えてみたところ、ぼくのアルコール依存症体験の話になりました。実は金井さん、いつかそのことについてぼくに書いてほしいと思い、仕事場のデスクトップに付箋まで貼っていたらしいのですが、どうやらすっかり忘れていた模様。年をとるって、本当に悲しいことですよね。

で、それいいじゃん!ってなったものの、ぼくは断酒してからまだたったの三年半しか経っていない。アルコール依存症は、「今日もお酒を飲まなかった」という終わりのない積み重ねを繰り返さなければいけない病気であり、三年半やめているとはいえ、いまだ予断を許さない状況が続いているわけで、そんなぼくが、エッセイやノンフィクションとしてアルコール依存症について書くのは、(すでに何度か書いたことがありますが)やっぱりちょっと抵抗がある。

そこで思いついたのが、最近挑戦しはじめた「創作」としてアルコール依存症について書くこと。まさに自由研究。しかも依頼が来る前から、ある有名な、お酒にまつわる古典落語をベースにした創作を書きたいと思っていたので、とっさに「高輪ゲートウェイ」という創作はどうですか?と提案しました(元ネタはなにか、なぜそのタイトルなのかは上手く検索すると出てくると思います)

金井さんは、少し意外そうな顔をしていましたが、「たしかに一つも創作がないから、いいかもしれませんね」と、どんな作品になるのかもわからない提案を受け入れてくれ、晴れてぼくも『つくづく』の寄稿者の一人となれたという経緯があります。

まあ、金井さんとは、いつもこんな感じでだいたい思いつきで話して、面白い! 面白い! と無責任に盛り上がっていた仲だったので、はじめて一緒にするお仕事がこういうふうに始まったのも、ぼくららしいなあと思います。

とはいえ、お金を払ってイベントに来ていただく以上、表面上はゆるくてヘラヘラしていても、必ずやなにか一つでも有意義な話を持ち帰っていただけるよう、現在も準備中です。せっかく書店さんでのイベントなので、いろいろと参考になる本もご紹介できればと思います。一見、個人誌とは関係ないように思えるあんな本やこんな本も、宮崎の中ではきちんと繋がっていますので、どんな本を紹介するのかお楽しみに。こうご期待ください!(ヤバい。ハードルを上げすぎているかも……)

ご予約は下記からお願いします。まだ残席あります!
http://bookandbeer.com/event/20191204/

WEB予約が締め切られた後も、B&Bさんにお電話していただければ、お席がご用意できるかと思います。

あ、それとつい最近、「ぼくは、平熱のまま熱狂したい」という連載の最新エッセイを公開したのですが、金井さんが「もしかしたら、この話にもなるかも」と呟いていたのでご興味のある方はご一読ください。

“何者か”になりたい夜を抱きしめて|宮崎智之 - 幻冬舎plus https://www.gentosha.jp/article/14370/

それでは当日、お会いしましょう。というか、お会いしたいです! ぜひ、ふるってご参加を!!


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