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「100点」とは何か?

以前、とある新築マンションの撮影でお部屋に伺った時の話をば。

私はどんなお部屋の撮影でも、まずは、ぐるりと一周します。動線や設備を確認し、撮影ポイントを決めるため。

全貌をひと通りチェックし終え、リビングで機材・三脚の準備、、、を始めたら、玄関の方からバタバタと音とともに声が、、、

「すんませーん!
 いま撮ってます?
 もう撮ってます??
 入って大丈夫です???」

「あっ、、、はい!
 準備中ですから大丈夫ですよ!」

玄関とリビングを繋ぐドアが開く。

「たぶん結構かかりますよね?
 本当に申し訳ないんですけど、
 先に撮っちゃって良いですかね??
 10分もかからないと思うんで!」

「ええ、どうぞどうぞ!」

長いこと物件撮影を行なっているが、時間が被ったことはこの一度だけ。最近はセキュリティ面も含めて、時間指定での撮影予約必須のところも多くなったことも大きいだろう。

さささっと右手にコンデジ、左手にファイルで準備万端の彼は、沢田研二の『サムライ』ではなく、SUUM○とかH○ME'Sとかath○me辺りの方でした。

で、本当に10分もかからずに終了!

「失礼しました!助かりました、ありがとうございますっ!」

と、言い残して風のように去って行った。

そこから私は撮影の準備をして、
ある程度時間をかけてジックリ撮る。

その時のお部屋は1LDK。
彼は5~6分程度で終わって帰って行った。
私は最初の動線確認から含めると1時間弱。

彼と私が求められる「100点」は全然別物。

彼が求められるスピード感でいうと
私は0点。

「ひと部屋に1時間もかけてたら
 カネになんねぇよ!」
と即クビでしょうね笑


写真の仕上がりで言うと
時間をかけている私の方が
多少なりとも上回っていないと
立つ瀬がない。。。

もちろん、私も手持ちで
サクサク撮る場合もある。

と言うか最近では、
「とにかく早く仕上げて欲しい」
といった要望も多くなっているので
ワタクシは全然やりまっせ、といった感じ。

不動産・物件撮影とひと口に言っても、色々ですな。

求められるステージで
100点を目指すのが「仕事」。

ただ、あの日の彼のスピード感で撮るのは
あれはあれで訓練が必要で
なかなかムズカシイ!笑

敷地内には駐車場もあり、
玄関からLDK、洋室、
そして一番奥の水回りまで
多少ゆっくりめで歩きながら
目に留まるところを
右手にコンデジ、左手にファイルで
脇を絞めるナニソレ??って感じで
10分足らずの時間でサクサク撮る。

私は自分の名前で写真を世に出すため、
さすがにそれは出来ない(笑)

「見やすい・分かりやすいお部屋の写真」は、
普段の生活に近い目線・視線、
ソファに座ったくらいの高さが
望ましいと思っている。

だから自然と床の面積が多くなり、
天井は少なくなる。

とかね、色々と考えながらね、
撮ってるはずなんですけど、
「もっともっと写真のレベルを
 上げなければならない」
と、自分の写真を見るたびに
痛感するんです。。。

さあ、明日も明後日も
もっと頑張ろう!

また、23時59分の更新だった。とりあえず650日くらいは続いていますが、このギリギリの更新時間は何のチキンレースなんだよ。

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