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#5 ウエストがくびれない要因

パーソナルトレーナーの宮谷です。
ようやく秋めいて来たと思ってたら、今年も残り2ヶ月を切りましたね・・・。
年齢と共に時間が過ぎるのが早いと言いますが、あれ本当です(笑)

さて今回は・・・

「一生懸命トレーニングしてるのにお腹が締まらない」
「食生活を気をつけてるのにウエストがくびれない」

そんなお悩みが1番多い【お腹周り】について、僕なりの意見を書かせていただきます。


お腹周りの筋肉について

まずはお腹周りの筋肉について理解を深めていきましょう!
一般的に【腹筋】と一括りに言われますが、実は腹筋は3つの層に分かれています。


① 外腹斜筋

1番浅層にある筋肉です。
薄い膜の様な筋肉で、身体を前や横に倒したり、回したりする役割をしています。
また青色の矢印は、筋肉の力の発揮方向を示しています。(起始停止から考察したもの)
イメージする6パックのような腹筋ではないですね。

② 腹直筋、内腹斜筋

腹直筋と内腹斜筋は同じ中層にある筋肉です。
↓このように付いています。

ここでようやくみなさんが「腹筋」と俗に言う、6パックを形取る【腹直筋】が登場します。
真ん中の縦の線を【白線】、腹筋をブロック状に分ける横の線を【腱画】と言います。
腱画は人間が魚類だった名残りとか言われています。

実は腹直筋は6個ではなく、ご覧のとおり8個(10個)に分かれています。
(腱画の数には3〜4本と個人差があることから、人によって腹直筋が分かれる数は先天性的に異なり、その形も生まれ持ったものです)

側面の筋肉は【内腹斜筋】と言い、1番浅層にある外腹斜筋と逆方向に筋繊維が走行しています。
これで体幹を安定させ、バランスよく身体を動かせるようになっているんですね!


③ 腹横筋

1番深層にあるのは【腹横筋】です。
外腹斜筋のように幅が広く、まるでコルセットの様ですね。
この筋肉は呼吸に関係し、お腹を凹ませて息を吐くときに使われています。

僕はこの【腹横筋】こそが、ウエストを引き締めたりくびれさせるのにすごく大切な筋肉と考えています!


腹横筋が大切な理由

みなさんは【リブフレア】ってご存知ですか?
「Rib(リブ)=肋骨」が「Flare(フレア)=広がる、大きく開く」と言う症状です。

少し胸を張ると肋骨の下部分が浮き出る、少し痩せるとお腹が締まる前に肋骨が浮き出て見える。
こんな感じです。

この現象は呼吸が浅く、【胸式呼吸】をすることによって肋骨が膨らんで開いたまま固まってしまい、ウエストが引き締まっていないのに肋骨だけが浮いて見えてしまうと言う症状です。

人間はお腹に骨がありません。
お腹にある大切な臓器を守っているのは筋肉や皮下脂肪です。
その結果、解剖学上において脂肪がつきやすい部位になっているのです。

ただでさえ脂肪がつきやすいところなのに、肋骨が開いていたら、綺麗にウエストをくびれさせて、引き締めることが難しいことが想像できると思います。


“リブフレア”を改善するためには•••


みなさんは【腹式呼吸】ってご存知ですか?
【胸式呼吸】が胸(肋骨)を開いたり閉じたりすることで行われる短く浅い呼吸に対して、【腹式呼吸】はお腹の腹圧を使って行われる長く深い呼吸のことを言います。

腹横筋はこの【腹式呼吸】を行う上で大切な筋肉なのです。

ここでみなさんに試してみて欲しいことがあります。

①先ずはお腹に空気をパンパンに溜めてください。(お腹が出っ張るくらいに)

②肋骨の下側に手を当てて、お腹を膨らませたまま、息を深く吐いてください。

どうでしょう?
肋骨がギューーっと引き締まるように動いてるのが分かると思います。
これが肋骨を引き締め、お腹を引き締めてくびれさせる呼吸法です!

トレーニング方法では【ブレーシング】と言います。
やり方としては以下のようになります。

仰向けに寝て(仰臥位)、上に書いたようにお腹を膨らませたまま息を吐ききり、吐ききった状態で5秒くらい息を止めます。これを繰り返すだけです。

簡単にできるようになったら、今度は座った状態(座位)で同じようにできるようにしましょう!

それもできるようになったら、今度は普段の生活でも意識できるように、立った状態(立位)で行えるようにしましょう!

お腹が出てると無意識に日常生活、お腹を引っ込めて、少しでも痩せて見せようとするお気持ちは分かります。
しかしそのことが、胸式呼吸を誘発させてしまっている原因の一つとして考えることもできます。

まずは毎日ベッドに入ってからの、休む前の習慣として始めてみましょう!
それができるようになったら、今度は仕事の休憩時間など、座って時間が空いてるときにやる習慣を付けてみましょう!
最終的には、普段生活してる中で意識しないでできるようになれるまで、頑張って継続しましょう!


呼吸の大切さ

呼吸は自律神経に大きく関係しています。

【胸式呼吸】は身体を興奮させる【交感神経】を高め、「心拍数の増加」「血圧の上昇」「消化を抑制」する働きがあります。
【腹式呼吸】は身体を鎮める【副交感神経】を高め、「心拍数の減少」「血圧の低下」「消化を促進」する働きがあります。


日常生活で呼吸が浅い人は【胸式呼吸】になってしまっているので、【交感神経】が優位に働くため、普段から身体が興奮状態にあります。
ですので、「夜も深く寝れない→身体が休まってないから疲れが取れない→だから普段からイライラしやすい」「食べても消化が悪く、いつもお腹の調子が良くない」など、悪循環が生まれます。

逆に【腹式呼吸】が普段から行えてる人は「副交感神経】が高まり、「ぐっすり休める→身体もスッキリ、肌もツヤツヤ→生き生きと毎日を過ごせる」「消化が良く快便」など、健やかな生活を送れます。

睡眠はダイエットに置いても、すごく大切な要素の一つです。
しかし呼吸が原因で、その睡眠の質も全然違います。

表面上は見えない筋肉の【腹横筋】。
しかし身体を綺麗にカッコよく形取るためには、欠かせない筋肉です!

気になる方は一度呼吸から見直してみてくださいね!
もちろんウエストを引き締めるためには、PFC(タンパク質•脂質•炭水化物の略)バランスのよい食事、消費カロリーが摂取カロリーを上回っていること、お腹を冷やさないことなど、他にも重要なファクターがあることもお忘れなく。
他のことには、また別の記事で触れさせていただきます。

今回も読んでいただきありがとうございました。
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