『世界のブックデザイン2022-23』@印刷博物館
TOPPAN小石川本社ビルにある印刷博物館 P&Pギャラリーで開催中『世界のブックデザイン2022-23』
展示されている本すべて手にとって閲覧できるので気づけば2時間経ってて時間が足らなかった。
様々な国の本だから、文字を読めるわけではないのに、視覚と触覚で1冊1冊凄いなと思うし楽しめる。その中で素敵と思ったものをいくつか。
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まず、日本の本で、国立科学博物館で開催されていた特別展「毒」(毒展)の公式図録。見た目もなんか魔導書的な雰囲気だし、触った感じも手にぴとっと吸い付いてしまうような不思議な質感。中身の充実っぷりもすごい、これ欲しい。
巡回展「ヨシタケシンスケ展かもしれない」の図録『こっちだったかもしれない ヨシタケシンスケ展かもしれない図録』。サイズも素材も色も箔押しのイラストのデザインもすべてかわいいなあと思える1冊だった。とじ込み部分も洒落てる。
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中国の「2022年度最美的书」 受賞図書の中から。
豆腐をテーマにした本、その名も『豆腐』。白い直方体で、サイズもまさに豆腐。ざらっとした手触りは木綿豆腐っぽい。豆腐についての知恵などあれこれが書かれているのだそう。
同じく中国ので『北橋船拳』という本は表紙が藁筵?なんとも情緒があるけど、昼寝の枕に良さそうと思ったのは内緒。
北橋船拳というのは伝統的な武術なんでしょうか。中国の受賞図書は色味や素材は素朴なんだけど結構思い切ったデザインな気がした。
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オランダの「De Best Verzorgde Boeken 2022」受賞図書『ONS LICHAAM』は人体の作りや仕組みを学ぶ子供向けの仕掛け絵本。最初進撃の巨人みたいのが折りたたまれててちょっと笑った。
著者のJoëlle Jolivetはほかにもいくつかの児童書を描いていてどれも鮮やかな色と潔い線で素敵。リノカット版画って書いてあった。
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ほかにも、『Radical Passion』というポーランドのEN57型という列車に関する本はひたすらこの列車のことだけなのに厚さが5cmくらい?もっと?あって狂気を感じた。あと一番興味深く欲しかったのはドイツ受賞作品の『European Housing Construction 1945–1975. Post Architecture Books.』だった、装丁デザイン度外視だけど。
本は手にとって、紙をめくり重さを感じながら読みたい。
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