やこ

ロックンロールと本とコーヒーとお酒が好きな小説書きです。ジャニオタ(A.B.C-Zの塚…

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ロックンロールと本とコーヒーとお酒が好きな小説書きです。ジャニオタ(A.B.C-Zの塚田僚一さんとTravis Japanの川島如恵留くん) 好きなことを書く日記帖

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【小説】Little Black Summer

ひと夏を生き抜くのに必要なのは、無謀さだ。 無謀がひとのかたちを成している綜一さんが、それを教えてくれる。言葉ではなく、生きざまで。 いまだってこのひとときたら、黒のタンクトップにブラックジーンズ、8ホールの黒のドクターマーチンという、見てるだけで周辺気温が二度は上がりそうな黒ずくめの恰好で、パイプ椅子の背もたれに体重を預けて全力で脱力している。ゆるいパーマのあてられた、肩まである赤茶の髪。口の周りには無精髭。剃ってよと言えば剃るが、たまにほんとうに面倒くさいのか、そのま

    • 死ぬまで生きなきゃいけないからさ

      副業ながら、またも売文稼業に舞い戻った。パワハラ社長にメンタルをブレイクされてから早3年。病院通いも過去のものとなった。副業とて外で働くほうが確実に割り良く稼げるけども、体調を慮るとそうもいかず、結局在宅で稼ぐにはわたしは文章を書くしかないわけだった。 コレくらい出来なくて将来職業作家になったときに本業続けながら時間捻出するなんて無理だろう、と捌けた気持ちになっている。なにもかも、慣れだ。確定申告も、わたしは本業のおかげで税金関係と書類仕事に強いから、慣れてしまえば余裕だろ

      • 思うようにこの命を燃やしたい

        妊婦になって変わったことは大小さまざまあるのだけども、驚いたのは顔が変わったことだった。つわりがおさまり、やっと多少の余裕が出てきて鏡をきちんと見たところ、これまでと同じ化粧をしていてもなんとなく違和感が拭えない。(自分比)という注意書きを添付してもらえるなら、ありていに言うと「かわいくなくなった(自分比)」のである。これは性別ジンクス(「おなかが前に出てきたら男の子・横に広がってきたら女の子」というような、科学的な根拠はない迷信)で言うところの、「子供が男の子だと顔付きがキ

        • 好きだからこそ、傷付くのやもしれず

          専門の病気が生きるか死ぬかに直結する医師は、話していて冷たい印象を受けることがたびたびある。外科医、産婦人科医などはその最たるものだと個人的に思う。 想像は出来る。想像を絶するほどの激務で多忙で神経がすり減っていて、入院患者や外来患者の感情のフォローなどしている余裕がないのだろうと。言葉選びや声色に気を配るなんてことは余計な労力であり、そんなことに神経を割きたくないのだと。 が、たとえ頭で想像して理解した気になれても、わたしはその態度に毎度毎度傷付いてしまい、嫌な目に遭う

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          梯子を外さない、ちゃぶ台を返さない

          前提を覆される、ということに強い怒りを覚えるタチだ。 例えばバッグを探している友人がいたとして、「形はトートで、素材は革で、色は赤で、肩紐が付いてて肩からも提げられるタイプがいい」という条件を挙げ、わたしに「一緒に探して」と頼んでいたとしよう。それでわたしは、自分が欲しいわけでもないバッグをその人のために何店舗も回って、ネットも使ってさんざん探していろいろ提案する。でも何を提案しても微妙な顔をするだけで、最終的に、「やっぱなんか赤のバッグって使いづらそうだから、黒とか茶色で

          梯子を外さない、ちゃぶ台を返さない

          書くことそのものの愉しさを思い出した今週

          今週1週間、狂ったように小説を書いている。 この2ヶ月弱のあいだ、平日はおおむね睡眠9〜10時間、休みの日は睡眠12時間、そして用事のないときはほとんど寝転がってYouTubeやネットを見ることしか出来なかったのが、今週の月曜から急にそこまで寝なくても体調が保てるようになった。そして5〜6時間睡眠で、とにかく空き時間が出来ると小説を書き続けた。深夜の中途覚醒の時も1時間近く書き続けるなど、なんというか、かなり異常だった。 確かにわたしは、人の創作物を受け取って楽しむという受

          書くことそのものの愉しさを思い出した今週

          書くことは生きること

          女の作家はその出来事がひと通り過ぎ去って、文字通り過去のものになってから小説に書くのに対し、男の作家は自分に起こっていることをリアルタイムで書きたがる、とは、むかし林真理子さんのエッセイで読んだ話だ。林さんの言葉ではなく、林さんと話した誰かしらの言葉だったと思う。まあ現代を生きる作家のことはいざ知らず、谷崎とか太宰とかもろに、そうだものな。 この話が正しいと仮定して、さてわたしがどちら側の書き手かというと、これが男の作家側なのだった。いま好きなもの、いまの惨めさ、いまの怒り

          書くことは生きること

          流れ流れて、ここまできた

          考えるべきことがおおい。ふだんの自分だったらもっと焦っているのだろうけども、なんとなく回路が切れているような感じで、あまり危機感がない。とにかく死なないように、事故をしないように、するので手一杯。 こんな有様でも、1回目の山場は超えた感じがある。ただ、暑さが身に堪える。夏と冬ではどちらが好きか、という質問に夏、と即答できた自分は、やはり若かったのだと思う。 それはそうときのうの注意力はいつにも増して散漫で、世の中のためにも自分の部屋へ引きこもって運転などしないほうがいいので

          流れ流れて、ここまできた

          そこがいつ自分の通る道になるかは誰にもわからない

          急に夏、きましたね。そういえば7月だった。なんか、忘れてました。毎日カレンダー見てるし日付も書いてるんだけど。まだ6月のような気がしている。自分の子供が学校に通うようになれば、プール開きとか夏休みとかで季節を感じることになるんだろうか。ならざるを得ない、というほうが正しそうだけども。 周りを見ていて、働く母親はみんな大変そうだと感じる。でも子供のいない人や子育てが終わった人も、むろんそれぞれに大変なのだった。自身や親の体調不良だったり、親や祖父母やきょうだいの介護だったり、

          そこがいつ自分の通る道になるかは誰にもわからない

          何のために生きるのなんて バカなこと聞かないでプリーズ

          平井堅の『fake star』がずっと好きなんですけど、これフランのCMソングだったんですよね。当時は子供だったんでカッコいいなーとしか思ってなかったけど、「who is a fake star」とか、「who is a fake smile」とか、「化けの皮を剥がしてやる」とか、その、攻めてない?だいぶ。よくこれでOK出したな明治の担当者。そもそも沢尻エリカを起用してる時点で攻めてるか。これがかの有名な「別に…」の前か後かでまた印象が変わってくるけども。 ◎ 通勤で運転

          何のために生きるのなんて バカなこと聞かないでプリーズ

          正しく自分の欠けた部分を埋める行為

          やはり睡眠はいいです。睡眠睡眠。こまったときは睡眠。すくなくとも頭痛は消えるし、集中力も上がるし、悲観的な見方も薄れる。 ここまでみっちり体調が悪いともはや体調が悪いのがデフォというか、ひらきなおるしか他にどうしようもない。ひらきなおれる程度の体調不良でよかったと思う。もうひらきなおって仕事も休まず稼ぎ散らかそうという気概。いまは。 ここまで睡眠を欲した理由はわかっていて、端的に言えば、病院でいやな思いをしたからなのだった。とかく耳鼻科と内科以外の病院ではいやな思いをしたこ

          正しく自分の欠けた部分を埋める行為

          辞めたいとまあいいかを繰り返して生活は続く

          仕事は、「もう辞めたい」と「まあいいか」を繰り返して、結果として続いているもの、という実感がある。もう辞めたいといっとき強く思っても、次第に、まあいいか、と思って持ち直す。べつに外で働くの好きじゃないし給料も高くないしやりがいとか大層なものも感じないけど、パートアルバイトで働くよりは稼げるし、とさばけた気持ちになるのだ。 仮にわたしが独り身で、支えるべき家族もこれから負うべきローンも何ひとつ持たないのであれば、おそらくいまの仕事も辞めているだろうと思う。わたしがいまの仕事を

          辞めたいとまあいいかを繰り返して生活は続く

          『泣く大人』になれたことを寿げ

          身体と精神が繋がっているというのはほんとうのことで、実際、身体の調子が悪いときに元気よく振る舞うというのは中々骨が折れることなのだった。逆も然りで、心の調子がすぐれないときに外に出て運動するなんてことは至難の業だ。 ともかくいまのわたしの場合、人前に出て話す仕事や知らない人との打ち合わせなどのときは火事場の馬鹿力で誤魔化せるのだが、それが終わると、プツッと糸が切れたように体調不良が襲ってくる。ただそれも立ち上がれないほどとか運転できないほどではないので、とりあえず会社には来

          『泣く大人』になれたことを寿げ

          好きな歌をおもいきり歌うくらいの幸福は

          運転中に眠らないためには歌うのがいいと聞いて、日夜実践している。K-POPを流すこともあるが、韓国語の曲は歌詞を見ないと満足に歌えないことが多い。ただ、LE SSERAFIMは歌詞がなくてもおおむね歌えるようになってきた。時間が経つにつれてルセラ以外のグループも好きになっていったのだけれども、やはりルセラは特別なのだとつくづく思う。聴き込んだ回数が違う。わたしは耳がよくないので、正確な発音かどうかはわからないけども、ともかく、歌詞がなくても歌える。 日本語の曲だと、ME:I

          好きな歌をおもいきり歌うくらいの幸福は

          わたしがどうなりたいか、それが問題だ

          わたしは、親からほぼ何も強制されずに育った。強いて言えば、泳げないと命に関わるからと物心つくまえにスイミングを習うことになったことと、高校は公立に行ってくれと言われたことくらいだった。もちろん怒られたことはたくさんあるし、理不尽をぶつけられたこともある。けれどもわたしのしたいことを、積極的に協力もしない代わりに否定せず、基本的に放任してくれた。そのおかげで、わたしとわたしのきょうだいは年相応に「落ち着く」ことができた気がする。要は気が済んだのだ。わたしの場合は、自由に飽きたと

          わたしがどうなりたいか、それが問題だ

          “神様のボートに乗ってしまったから”

          わたしは家の中にひとりでいれば回復するし楽しく遊べるので、家にひとりでいるのをつまらないと感じたことはない。変わり映えしないことを嫌だと思ったことも。 ただ、これまでどおり趣味や小説書きや仕事に勤しんでいても、なんか人生がひまだな、と感じたときが一度だけあって、それが夫と出会う直前だった。あのひまさ加減がわたしの心の余裕というか、他人を受け入れる余地であったのだと思う。余裕ができたからずっと放置していたマッチングアプリをふたたび始め、知らない人ともう一度会うことを許容できた

          “神様のボートに乗ってしまったから”