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辞めたいとまあいいかを繰り返して生活は続く

仕事は、「もう辞めたい」と「まあいいか」を繰り返して、結果として続いているもの、という実感がある。もう辞めたいといっとき強く思っても、次第に、まあいいか、と思って持ち直す。べつに外で働くの好きじゃないし給料も高くないしやりがいとか大層なものも感じないけど、パートアルバイトで働くよりは稼げるし、とさばけた気持ちになるのだ。

仮にわたしが独り身で、支えるべき家族もこれから負うべきローンも何ひとつ持たないのであれば、おそらくいまの仕事も辞めているだろうと思う。わたしがいまの仕事を辞めないのは、子供がいる女性が正社員でごく普通に、遠慮なく働ける環境だからだ。わたしは外で働くことが好きではないけども、子供を持ったら彼らが大学を卒業するまでなにかしらの形でずっと稼ぎ続けなければいけないという、極めて確度の高い予想だけは胸に留めて生きてきた。わたしにはフリーランスで稼ぐ才能がいまのところ見当たらないので、外に出て会社に属して働くのが一番現実的と言える。

つまり、優先順位の問題だ。自分の辞めたい気持ちを優先するか、先立つ物を優先するか。人それぞれと思うけれども、わたしは後者だった。小さい子供がいる女性をあらたに正社員で雇ってくれるような会社は、わたしの住む田舎ではまだまだ希少だ。もともと働いていた人間が妊娠したからこそ、時短も早退も許容される現実が、やはりある。

景気がよくなる雰囲気もないし(したがって給料もそう上がらないし)、子供を育てるのはいろんな意味で骨が折れそうだし、持ち家は高いし、わたしの性格上、この先何度もへこたれるのは目に見えている。まあでもわたしは挫折慣れしているので、へこたれても起き上がろうとするだろう。というか、起き上がらないと夫と子供が路頭に迷うと思ったら、起き上がらざるをえない。徒競走と同じで、始まったら走るしかないのだ。ゴールにたどり着くまで。最高でも65で外で働くのは引退したい。そのために、頑張って節約と貯金と投資に励もうと思う。

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