【人生半分、介護】〜”主人は幸せだったと思います”〜
「育児には終わりがある、でも介護には終わりがない」
時折そんな言葉を聞きます。
介護の終わりはほとんどの場合「死」を意味します。
だから、”終わって欲しくない”気持ちも一方でありながら、やはり介護を何年も続けるのは相当に大変なことです。
公益財団法人「生命保険文化センター」が調査したところ、
介護の平均期間は4年7ヶ月でした。
これを短いと見るか長いと見るかは分かりません。
ただこれはあくまで平均です。
データをよく見れば、
4年〜10年が、28.3%
10年以上が、14.5%
7人に1人が10年以上の期間、介護をしています。
医療が進歩し、
「人間が死にづらい時代」になってきたからこそ、介護状態の期間はこれからどんどん伸びてきます。
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何歳から介護?
介護を始めるのは何歳からなのか。
それは、もちろん人によって違います。
・50歳の時から80歳の母親の介護(親子介護)
・78歳の時から85歳の旦那を介護(老老介護)
・65歳の時から68歳の旦那を介護(夫婦介護:疾患等)
パターンは無数です。
若くして家族の介護をする環境の方もいらっしゃるだろうし、誰の介護もすることなく一生を終える人だっています。
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あるおばあちゃんに出会いました。
現在80代。15年以上前にご主人を看取られたそうです。
「私ね、主人を30年介護したの。」
30年???
30年!!!
その方は、30代から「介護」をされていました。
人生の半分を捧げた
介護を30代から30年、おおよそ人生の半分の期間、介護をされていました。
ご主人は10歳以上年上だったそうですが、若くしてご病気をされ、30年もの間、奥様であるおばあちゃんが介護されていました。
簡単にそのおばあちゃんの人生を振り返ると、
・20代前半で結婚、ご主人とともに独立。
・直後に出産。
・30代後半で子育て終了、介護開始。
・70歳前後で看取り。
・80歳前後で仕事を引退。
・80代前半でご自身が介護認定。
当時は今ほど介護サービスは充実していなかったし、ましてや介護保険制度すらなかったのです。(介護保険制度開始は2000年)
想像を絶する大変さだったでしょう。
TwitterやInstagramで繋がっている友人もいなければ、ストレスの置き場所すらなかったはずです。
仕事をしながら、30年、介護をされてきました。
全てを見てきた表情は
そのおばあちゃんは、一通りのご自身の人生をお話ししてくださったあと、こう言いました。
「主人は、幸せだったと思いますよ。」
そのおばあちゃんの言葉は、チンケな承認欲求を満たすためでもなく、自己満足でもなく、
全てを見てきたからこそ出た言葉でした。
「もう一回やれって言われても、出来るわよ。」
”生まれ変わっても、また出会いたい”
とか言えばいいものを笑
おばあちゃんは、”おじいちゃん”が大好きなんだろうな。
今でも。
これからも。
<終わり>
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