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「昭和型」管理者と「平成型」現場介護士が手を取り合ったチーム作りとは?

以前こんなnoteを書きました。

今、介護施設は「昭和型」と「平成型」で対立しています。
前回のnoteの中では、

・よくある構造
・それぞれの言い分

について書いてきました。

いよいよ今回は、
「職員よりも利用者!」の昭和生まれ管理者、「職場環境が最優先!」の平成生まれ現場介護士の対立を超え、良い介護施設を目指すための採用・組織づくり
について書いていきたいと思います。

良い介護施設を目指すための採用・組織づくりのポイント!
・「昭和型」は何を目指す?
・「平成型」は何を目指す?
・組織全体として何を目指す?
・採用は何を目指す?

昭和型は真っ直ぐ走るリーダー

以前のnoteの中で「昭和型」の介護施設管理者・マネジメント層のことをこう書きました。

時代の変化の先頭に立ち、常に目の前の高齢者と向き合ってこられた、頑張ってこられたからこそ、業界を背負っている自負により、常にパワフルな言葉によって自分や周りを奮い立たせているのです。

「昭和型」であることを揶揄している訳ではありません。
とにかくパワフルな世代なんです!
前に進む力があるし、引っ張れます。
王道のリーダー気質です。現実を変える力があります。

なので、昭和型の管理者・マネジメント層は、たとえ煙たがられても真っ直ぐに前を向いて走ってもらいたいを思います。

注意すべきポイントは、「他責にならないこと」です。

・自分が頑張ってるんだから皆んなも頑張れ!
・言うことを聞け!
・自分が正しい!

などと思い違いをしてはいけません。
背中と行動で引っ張り、時にはメンバーや部下に嫌われながらでも「リーダー役」に徹してください。

平成型は仲間と環境をマネジメント

昭和型がリーダーで引っ張れば、平成型の出番は・・・

あるんです!

平成型について、以前こんなことを書きました。

いわゆる”ゆとり教育””バブル崩壊後の失われた時代”の影響もあり、全員”ヨーイドン”で頑張ると言うより、自分個人がどう生きていくのかを重要視しています。

あらゆる情報に簡単にアクセスできるようになっことから、「個人がどう生きるか?」をより深く、可能性を持って考えられる世代なのです。

そんな平成型は、チームの中でどんな役割をになっていけばいいのか。
それは、「マネジメント」です。

リーダーではなく、「マネジメント」つまり、全体の調整です。
昨今、テクノロジーの進化により、管理・マネジメントといった分野が少しずつ自動化されつつあります。この流れを止めることはできないでしょう。

しかし、介護施設では少し事情が違います。
業界の成長が遅れていることもあり、まだまだマネジメントが専門性を発揮するチャンスは残されています。

他業種よりも、多種多様な人材が入ってくる介護だからこそ、

・仲間に寄り添い
・環境を整備し
・多様なメンバーに対応するためのチーム作り

が若いうちからできる可能性があります。

時に、「うちを離れて、別の施設を経験してみるのもいいかも」と、平成型だからこそできる「個人としての生き方」を視野にいれた寄り添い方もできるはずです。

誰が何をやるか、何を決めるか

少しだけ目線を上げて、「経営者」としてどんなチームを目指すのか、について考えたいと思います。

ビジョンでも理念でも、まずはその組織・チームが「どこ」を目指すのかを指し示す必要があります。

「たくさん儲けて、楽に働けて、利用者は楽しそうで、新しいことができて、今までのこともきちんとできて、いつも笑顔で・・・」

みたいな「どこを目指してるの?」という理念であってはいけません。
メンバーもリーダーも迷走し、やがて理念は形骸化し、陳腐なものになっていきます。

「これを目指す!」ということを、なるべく簡潔にわかりやすく言葉にして、チームに伝えていくことが必要です。
最初のうちはなかなか浸透しないかもしれませんが、会議のたびに”口癖”のように言い続け、何かの意思決定の度にその理念を「基準」にしていれば少しずつ浸透していきます。

そして、「どこを目指すのか」が決まれば、それに応じた最適な人材配置も自然とできてくるし、逆に適切ではない配置を続ければ、いずれ”違和感”や”不協和音”につながってきます。

具体的に「最適化」のヒントを書いてみます。

・無思考な年功序列は止める。
 →理念のためにどうしても年功序列が必要なら・・・まあほとんど必要ない。
・「リーダー」と「マネジメント」をごちゃ混ぜにしない。
 →”引っ張れる人”と”メンバーの気持ちに寄り添いながらチーム作りをする”ことは似て非なるものです。
・理念の体現者にチャンスを与える。
 →公平と平等は違います。平等は無理でも、公平にチームの目指していることと個人の目指しているものに親和性があれば、どんどんチャンスを与えていきましょう。ただし、あくまで「理念の浸透」が目的なので、「お気に入り」の優遇には決してなってはいけません。

採用は絶対に妥協しない

チーム作りで最も肝になる部分は「採用」です。

介護業界ではしばしば軽視されがちで、僕の知り合いの”某有名福祉系大企業”の採用部門の幹部ですらも、「応募者ほぼ全員に採用通知でしてるよ〜」と平然と話していました。

ただ、正直今の現状は完全否定もできないのです。

・人手不足
・業界の魅力度
・いわゆる「3K」(キツイ、汚い、給料が低い)

そして、ある程度の大企業になれば、新規施設の立ち上げなど組織としての激しめなKPIの達成が求められ、経営陣と歩幅を共にできていない採用部門は疲弊しています。

しかしながら、実際に業界で働く人たちの想いともマッチしていません。

入社したら最後、面接時の条件とは違う労働環境を平気で押し付けられ、個人の主張をしようもんなら周囲の”お局さん”から厄介者扱い・・・ある調査では、介護離職者の離職原因は「3K」ではなく、「人間関係」であることも証明されています。

良好で健康的な職場の人間関係を作っていくのは、「採用」しかありません。

その理由は、
・ある程度の大人の人格に手を突っ込むことは難しい
・在籍歴”だけ”が長くなると「既得権益化」する
・エントリーマネジメントが効く(入り口での仲間の選定)

残念ながら、一般的な採用ルートを経験していない人も介護業界には多く、採用担当も求職者も「採用」への期待感や可能性を感じづらくなっています。

でもそれは、業界全体がまだまだヒヨッコだからです。
介護保険制度が始まり、民間の参入が認められてからまだ20年ほどです。
人間でいえばまだ20歳、高卒して二年の半人前です。

「2025年問題」「2045年問題」と言われている中で、今後の高齢者福祉を担っていくのは間違いなく「採用」です。

その「採用」に結びつけるために、
・チーム全体の理念「目指すこと」を明確にして
・「昭和型」「平成型」それぞれの特徴を理解し、受け入れて
・配置の最適解を見つけ出し

そして、「採用」へと進んでいきます。

いかがでしたでしょうか?
ミヤケの経験と見聞に基づく「多世代型のチーム作り」でした。
次回は、具体的な「採用」の方法について書いていきます!
ぜひ読んでください!



<終わり>


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