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”旗立役”は育成できない

”私、やっときますね!”

今、チームに大きな変化が起きています。

これまで、僕たちのチームは明確に役割分担がされていました。
リーダー、リーダー補佐、フォロワー。
これらの役割をそれぞれ「個人」が担っていました。
Aさんはリーダー、Bさんはリーダー補佐、Cさんはフォロワー。
リーダーとリーダー補佐は、僕と管理者キヅカさんがその都度入れ替わりながら担っていました。
簡単に言えば「トップダウン型」のチームでした。

うちのチームはメンバー一人一人が優秀かつ組織理念を体現してくれているので、「トップダウン型」でも、ある程度はうまくいっていました。

1年半前、チームをいわゆる”フラット型”へ転換していくタイミングで、これまでのミヤケの役割を女性メンバーに移管することに決め、動き始めました。
環境の変化でいうと、ミヤケは半年くらい前から現場に足を運ぶ頻度を減らしました。
「新しい挑戦をする」「チームを確実に自走させる」という二つの目標を立て、チームを明確に”変化”させていきました。

新リーダーの彼女。
入社時の頃は、どちらかと言えば「フォロワー」だったように思います。

”私は、ミヤケさんみたいにはなれません。”

目に涙を浮かべながら、肩を落として、こう言っていたのを思い出します。

時間とともに、そして、チームの変化とともに、彼女は成長しました。

それは、チームがいい意味で充実していない時期を経験しているからか、
ミヤケが頼りなかったからか、
彼女自身の中にある”何かが”芽吹いてきたからか。

23歳、新卒で入社した会社をひと月足らずで退職し、僕たちのチームに飛び込んできてくれました。

”私のやりたい「介護」をやりたいんです!”

まだ学生の雰囲気が消えない、初々しい顔で、彼女はしっかりと僕の目を見て言ってくれました。

この春、チームは新しい挑戦をスタートさせます。

その挑戦には、僕は関わりません、責任は取りますが。管理者キヅカさんも今回は旗立役ではなく、”サポート”に回ります。

先日、チームのミーティングがありました。
例によって、子供が走り回り、お弁当を食べている横で、
新リーダーの彼女はこう言いました。

”私、やっときますね!”

今までにない、立派な顔でチームメンバーに話してくれました。

なぜ彼女が旗立役になり得たのか?

23歳、特別優秀というわけではない彼女がたった2年半でリーダーになり得たのでしょうか。

①理念を共有し続ける

会社、チーム、メンバーの目指したいもの、日々こうあり続けたいものを彼女とは一番話しました。
そして、それを今の環境や状況下でどう具現化していくのかまでを話しました。

②「教育<役割」を重視

「事務作業を覚える」「調整業務を覚える」のは、ある程度”教育”でなんとかなりますが、自分の意思で「旗立役」になるのは”教育”では難しいと思います。
彼女の場合は、”役割”を与えることで、役割に自分から寄せていくことができたのではないかと思っています。

③否定しない

年齢もキャリアも一番若く、”ガンガン引っ張っていく”というタイプでは必ずしもありません。
そんな彼女の「提案」や「挑戦」を決して否定せず、一緒に並走していく、必要であれば先輩である僕たちが”捨て駒”にもなりながら、彼女を盛り立てていくことも必要だったように思います。

④いつまで、長めにリードを持っておく

少し成長したり、変化がいい方向で起きたりすると、ついつい先輩や上司は手を離してしまいがちになります。
正直彼女に対してもそういった対応をしていた時がありました。
いくつかの壁を乗り越えながら、その度に彼女とコミュニケーションをとり、彼女自身も正直に率直に自分の気持ちを語ってくれたおかげで、彼女には自由に動いてもらいながら、最後の最後は僕たち先輩が責任をいつでも取れるようにしていました。

全員が「旗立役」になれるとは思っていません。
その人個人の素養や特性があるので、フォロワーシップを発揮できるひとだっているはずです。

しかし、チームにとって不可欠かつ、時代の変化とともに進んでいくためには「旗立役」の存在は必要不可欠です。

育成よりも「役割」と「安心感」のある環境を作り、芽吹いてくるのを待ってはいかがでしょうか?



<終わり>


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