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問題解決への複数の視点 (vol 040)

「正解」を探す

私の世代の問題解決行動は、どうしても、「正解を探す」方向に動きがちです。

ところがVUCAと呼ばれる現在、対処が難しくなっています。
環境や状況変化が予測しづらく、今までの経験則が必ずしも使えないからです。

「正解」が見つけ難い、いや、「正解はない」かもしれません

それでも、私のような拠点トップは会社としての「判断」をしなければなりませんし、マネジャー達もそれぞれの役割、それぞれの階層の中で意思決定をしなければなりません。

ところが、
     「自分の意見が正しい」と思った瞬間から、
過ちが始まっているかもしれないのです。

認めたくないところですが、これが現実です。まして、駐在員の考えはアウェーの視点からくる判断だと、意識しておかねばなりません。

価値観が多様化した環境のもと、状況が時々刻々と変化する中で、「良い判断」をするためには、

問題解決の普遍的な能力、分析力と洞察力を磨くこと。
正解がないから、常にBetterに調整していく。
Betterの選択のために、幾つもの異なる視点からの解を、組み合わせる。

といった姿勢が求められているのだろうと思います。
拠点長も、マネジャー達も常にこのことをリマインドしておかねばなりません。

「幾つもの異なる視点からの解を、組み合わせる」
が実は一番難しいことかもしれません。言うは易しされど。。ですね。
どうしても、「正解として導き出した」「自分の意見」が「正しい」と誰しもが思ってしまうからです。

この点は、「自己の意見」に対するお国柄も出るかもしれません。ステレオタイプの考えは良くありませんが、北米では特に難しいのかもしれません。

実は、私の直属部下であるGM。彼は私と同年代でもあり、「自分の出した正解」を傍に置くような話をすると、すこぶる機嫌が悪くなります。
それでも、私の答えだけ、GMの答えだけでの判断にはブラインドスポットが潜んでいると考えなければなりません。

会社組織には、役職の階層(ヒエラルキー)がありますが、このヒエラルキーによる忖度や遠慮を排除して

複数の視点から解の創造

ができるようになりたいものです。

** VUCA
Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)
の4つの言葉の頭文字から取った言葉

You've probably heard that “Now is an Age of VUCA".
===
VUCA is taken from the initials of four words: Volatility, Uncertainty, Complexity, and Ambiguity.
And it is used in words to describe modern business management and the situation surrounding individuals.

As the future is uncertain and individual values become more diverse, traditional solutions to problems are not always the right answer.
Rather than looking for the right answer, it is necessary to create a new answer and choose a better combination.

What is needed in this era is, not to criticize or deny the opinions of others, but to listen carefully to them as one of the various ideas, and then to think about how to combine them with your opinions and ideas to get the answer.

We listen to each others’ opinion and, through dialogue and discussion, we can create or select a better answer.
I think it is an era when such an attitude is required.
現在は「VUCAの時代」と聞いたことがあると思います。
VUCAとは、Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)の4つの言葉の頭文字から取った言葉で、現代の企業経営や個人を取り巻く状況を表現する言葉として使われています。
将来が見通せない、個人の価値観も多様化する中、従来の問題解決の答えは必ずしも正解ではありません。
正しい答え、を探すのではなく、答えを創造する、Betterな組合せを選択することが求められます。

この時代に必要なことは、人の意見を批判したり否定するのではなく、まずは多様な考えの一つとしてしっかりと聴く、その上で自分の意見や考えと組合せるとどのような答えになるかを考える。

お互いがお互いの意見に耳を傾け、対話や議論を通じて、Betterな答えを創造したり選択する。そういった姿勢が求められる時代だと思います。

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
「自分の意見」に対する文化背景、国民性、からも、「複数視点」の受入への抵抗感も変わってくるだろうと思います。

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