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妊娠から出産までのあれこれ(妊活編②)

みなさん、妊活開始推奨年齢をご存知だろうか。
なんと32歳である。

驚かない人のほうが多いのかもしれないが、わたしは驚いた。
30歳を過ぎた頃から、先に結婚した友人たちがポロポロ妊活を始めだし、
もうそんな年齢か、と驚きつつも、29歳で海外から帰国し、30歳から日本の生活を立て直していたわたしには、結婚も妊活も遠いはなしで、どちらもわりとスルーしていた。

(ちなみに、30歳で友人がツヴァイに登録して結婚したときも驚いた。ツヴァイといえば中高年御用達の老舗というイメージだったので、妊活よりも驚いた)

さて、前回の夫のひとことで妊活を始めるにあたり、わたしがいきなり不妊専門医を訪ねた理由はここにある。
初産年齢30歳以降の友人たちの半数以上が、何かしらの不妊治療を経て出産していたからだ。

一生子どもを持つ気は無い、と若いころから一貫して友人たちに宣言していたせいか、妊活を始めた友人たちからぽつぽつと経過について報告をもらうことが多く、妊活情報だけはそれなりに蓄えていたからだ。

妊活話というのはとてもセンシティブで、当事者は内緒にしていることが多い。それは努力をしたから、お金をかけたからといって結果が伴うものでなく、なんなら後から始めたほうが先に結果が出たりやら、なんだか色々つらい性質の活動だからだと思う。
その中で、子どもを持つ気は無い、と言い切る未婚のわたしは、彼女たちのかっこうの妊活経過吐き出し相手であり、ふらりと立ち寄った友人宅で、また夜中の他愛無いLINEのやりとりの中で、さらりと活動について報告されることが多かった。

幸いなことに、わたしに活動報告をしてくれた友人たちは皆子どもを持つことになったので、わたしの中で妊活=専門医へ相談という図式ができていた。
ここで、疑問に思われると思う。
わたしが一貫して子どもが欲しくないと言っているにも関わらず、なぜ専門医に相談へ行ったか、だ。

第一に、夫への妊活パフォーマンスの提示のため。
これはスケベ心というか、欲しくないわけではないんですよ〜という一応のパフォーマンスを示す必要があると考えたからだ。

第二に、妊娠力低下をデータとして確認したかったからだ。
いま現在、妊活されている方には非常に失礼なことを今から書き始めるので、ここで読むのをやめて頂きたい。
自分の書いた文章で、誰かをむやみに傷つけるのはとても不本意なことなので。本当にごめんなさい。

この妊娠力低下、というのは少し語弊があるのだけれども、20代半ば生理不順で来院した海外の病院で、子宮のまわりに袋ができていて、妊娠しづらいと医師に言われたことがあるからだ。
日本帰国後も、その子宮付属の袋に対する特別な治療はしていなくて、この10年間なんとなくわたしは不妊傾向にあるんだろうな〜と思っていた。
それに加えて30代後半という年齢である。なんなら夫はアラフォーだ。
データとして妊娠力低下を夫に示し、妊娠に至らなくても仕方ないという免罪符として使いたかったからだ。

さて、わたしの思惑などつゆ知らず、我々夫婦は不妊治療専門医の扉を開ける。

ここでまた驚くことが起きる。
いきなり10日後の人工受精からはじめることになったからだ。

わたしのイメージしていた妊活というのは、まずは基礎体温を測り、タイミング法を使い、それで結果が出なければ人工やら体外やら顕微やらのガチ受精に進むというものだったので、そういった、まずは自分の生理周期を知りましょね、というものでなくいきなりかわいくないガチな方法を提案されて、まじでまじですか、としつこいほど衝撃を受けた。

医基礎体温計測的な初歩をすっ飛ばした理由は年齢にある。
医師からもらった資料に基礎体温からのタイミング法で始めるのは、確か34歳までと記載あり、妊活スタートがそれ以上の場合、もういきなり人工受精のガチなものからになるのだ。

それほど、35歳からの妊娠力は低下する。悲しいことに。
妊娠を望む夫婦にとって、1ヶ月1ヶ月が勝負であり、のんびり基礎体温やらタイミングを測る時間が残されていないのだ。

我々夫婦のそれぞれの妊娠力チェックは人工受精実施と並行して行われることになり、狙っていたわけでは無いけれども、運良く生理終了直後に受診したわたしは次回の排卵日での人工受精実施が間に合うこととなったため、受診から10日後に再来院し、いきなり人工受精を受ける手筈となった。

まさか、まさかの展開である。

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