面白い本・好きな本|感じのいいセンス、心地いい美意識[センス入門、美意識がつくる未来、センスは知識]
センスは表に現れ、美意識は内に潜む
「センスいいね」と言うことはあっても、「美意識高いね」と言うことはあまりない。センスは周囲から見えるもので、美意識は内に秘めたマインド。たまたま出会ったサイトで目にした、とても印象的な言葉。
結果がいいだけでなく、その過程に“美しさ”を内包している。センスの良さとして立ち現れる根底に、美意識が潜んでいる。強引さや無理のない“感じのよさ”と“心地よさ”。
表に現れる“感じのよさ”と、内に潜む“心地よさ”
チカラを入れすぎない、心地いい美意識が、センスのいい人をカタチづくる。センスのいい人が漂わせる“感じのよさ”が、自然体でかっこいい。
ということで、感じのいいセンスと、心地いい美意識について考えてみるのもいいのでは?という話。
品は滲み出し、美徳は奥深くに宿る
品と美徳。センスと美意識を考える上で、もうひとつ整理しておきたい言葉。品のよさは滲み出て周囲から見えるもので、美徳は奥深くに宿るもの。センスと品が「外」で、美意識と美徳が「内」。
センスのよさが熟成すると品となり、美意識が熟成すると美徳となる。熟成して、発酵して、芳醇で奥深い人格がつくられる。
学術的根拠なんてないけれど、せっかく言語化したので表にまとめてみる。
センスは生きていくための切り札
日本のデザインを美意識を通して考える
センスは普通を知ることから
-感じのいいセンスと、心地いい美意識-
センス入門|松浦弥太郎
センスは生きていくための切り札
著者の視点でセンスとは?を問う本。松浦さんの視点で語られるひとつひとつの事柄に納得感があり、とても心地のいい読書体験。
なんでも知っている人より、なんでも考える人になったほうがいい。
インターネットで調べたことではなく、新聞で読んだことでも、本で読んだことでもない。自分で考えることを心がける。
すすめられたことは試してみる。
たとえ自分の趣味とは異なっていても、偏見を持たず試す。「らしいね」や「人が言うには、、」はおもしろくない。失敗したとしても、実体験に勝るものはない。
「センス入門」というタイルに偽り無し。
美意識がつくる未来|原研哉
日本のデザインを美意識を通して考える
日本を代表するグラフィックデザイナー原研哉が、日本のデザインについて語る本。無印良品のブランドイメージをつくった人、と言えばどのくらい有名なデザイナーか理解しやすいかと。
説明することが難しいデザインについて、「美意識」と通して言語化している面白い本。
「もの」のデザインだけでなく、その先にある生活や環境や文化まで考えてデザインする。物事に対する考え方、向き合い方を「美意識」の視点から丁寧に捉えなおす。
日本の歴史と美意識の変遷をたどる良書
センスは知識からはじまる|水野学
センスは普通を知ることから
著者は「くまモン」のアートディレクションなどを手掛けるデザイナー。センスは生まれついたものではなく、あらゆる分野の知識を蓄積することで向上する。スキルよりもセンスを磨くことの大切さを説く本。
普通を知る、客観的な情報を集める
あたりまえを理解することで、そこからどれだけ逸脱するかを設定する。普通を知らないと、奇をてらうことも、意表をつくこともできない。全ては知識。センスは後から身につけることができない、というものではない。
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