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3つの好きな映画|ほとばしる生命、ドラァグクイーンの世界へ[プリシラ、ヘドウィグ、チョコレート]

動詞で考える

好きなことは何?と聞かれると旅行映画と「名詞」で答えてしまいがち。でも、「名詞」で答えてしまうと「ああそうですか」で終わってしまう可能性が高くなる。

そんな時は動詞で答える

「旅行」が好きというよりは、「いろんな場所にふらっと出歩く」のが好きで、「映画」が好きというよりは、「暗い部屋でのんびり映像を観る」のが好き、となる。

名詞は概念で、頭の中で完結してしまっているような気がするんだけど、動詞にすることで生き生きとした暮らしの言葉に変化する。

動詞で考え、生きた言葉に

「ドラッグ」ではなく「ドラァグ」

ドラァグクイーン(drag queen)とは、一般的に男性が衣装やメイクで女性のように振る舞い、パフォーマンスをするエンターテイメント。纏った衣装の裾を引き摺る(drag)ことから、「drag queen」と呼ばれるようになったとか。

ちなみに「drag」をカタカナで「ドラッグ」と表記すると 違法薬物「drug」に関係あるかのように誤解されるため、ドラァグと表記することが推奨されている。

LGBTQ+の「Q」はクィア(Queer)

普通と異なる」という意味を持つクィア(Queer)は、性別の二元論を超えて、多様な人々が自由に自己表現をする言葉。

衣装の裾を引き摺る(ドラァグ)
自由に自己表現する(クィア)

どちらも動詞で表現された、生きた言葉

ということで、クィアカルチャーにおけるドラァグクイーンが登場する映画3選。いずれも舞台化されていることからわかるように、衣装と音楽が織りなす心揺さぶる作品たち。

ほとばしる生命が、観るものを包み込む


プリシラ

ドラァグクイーンが繰り広げるロードムービー

オーストラリアを横断する旅を通して、トランスジェンダーが直面する現実的な問題、夢、友情を描き出す。

砂漠とドラァグクイーンという組み合わせがなんとも印象的で、もうかなり昔の映画なんだけど、今見てもとってもおもしろい。


ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ

だれもが自分の片割れを探している

東ドイツからアメリカに亡命してきた男の物語。主人公の歌う音楽が印象的な作品。MVの映像が挿入され、それが映画のメッセージにもなっている。

音楽を通して、性別やアイデンティティ、愛、自己実現を表現し、その存在感に圧倒される。いつまでも色褪せない最高のドラァグクイーン映画。


チョコレートドーナツ

実話から生まれた魂を震わす物語

育児放棄されたダウン症の少年と、ゲイカップルがひょんなことから一緒に暮らすことになる。時代は1979年、ゲイであることの差別と偏見がありながらも、奇跡的な出会いが深い愛情で結ばれていく。しかし、幸せな時間はそう長くは続かない、、、

心にぽっかりと空いた穴が、愛で満たされていく(ドーナツだけに、、)


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