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面白い本・好きな本|行動を考える学問〈経済・生物・心理〉篇

コロナの影響で開催の是非がいろいろ言われていたけど、予定通りパラリンピック開幕。

パラリンピックを題材に、共生社会への気づきを子供たちに促す教材『I'mPOSSIBLE』なるものをネットでたまたま見つける。

不可能(Impossible)だと思えたことも、ちょっと考えて工夫さえすればできるようになる(I’m possible)」という、パラリンピックの選手たちが体現するメッセージを込めている。

「Impossible → I’m possible」

オードリー・ヘップバーンが言ったとされる言葉からの引用だと思うけど、やっぱりいい言葉だなぁと。

アイデアに価値はない。行動することに意味がある。

いろんな人が言っているように、行動しなければ何も始まらない。そのためにも、まずはいろんな「行動」について考えて、意識を変えてみるのもいいのではないかと。。

心が変われば、行動が変わる。行動が変われば、習慣が変わる。習慣が変われば、人格が変わる。人格が変われば、運命が変わる。
     心理学者:ウィリアム・ジェイムズ

と、いうことで様々な「行動」について考える本を3冊。
行動経済学行動心理学行動生物学と学問の異なる面白い行動の本。

行動経済学:予想どおりに不合理/2008

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行動経済学研究の第一人者の本。

無償か労働か
頼まれれば無償でも気持ちよく手伝うのに、安いお金で依頼されると、とたんにやる気がなくなる。

絶対評価はむつかしい
価値を自分で決めているつもりで、実は周りに影響を受けている。
一度自分で決めたことは、たとえ間違っていても、それが正しい前提で次の決断をしてしまう。。

社会規範と市場規範
ルールを破るのは心理的負担が大きいのに、破った時に罰金を払うルールもあれば、ルールを破ることの心理的負担は軽減してしまう。

人間は、どこまでも滑稽で「不合理」

でも、そんな人間の行動を「予想」することができれば、少しは未来がいい方向に変わるかも。


行動生物学:ネコはどうしてわがままか/2008

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動物の行動学の日本の第一人者である日高さんのエッセイ集。

ウグイス
オスのウグイスはホーホケキョとさえずって、なわばりを必死にアピールする。それを人間はのどかな春と感じている。

タガメ
メスは身体も大きく、力も強い。メスがオスを選び、卵を産んだらオスに世話を押しつけ、また別のオスを見つけに行く。

タヌキ
オスはメスの出産に立ち会い、オスが自分の腹で子を暖める。メスはしばしば外出するが、オスはエサも食べず子を温め続ける。1ヶ月もするとオスはゲソゲソにやせてしまう。

どこの世界も女性は強い。。


行動心理学:アフォーダンス/2015

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知覚・認知に関する近代的常識を覆すギブソンの入門書。

人間が環境を知覚するのではなく、環境が人間に情報を提供する。人間が動く中で環境から情報を受け取り、行為を誘発する。

「アフォーダンス」をめぐる理論は狭義の行動心理学の枠組みを超え、アート、デザイン、レイアウトなどさまざまな分野で応用されている。

説明書があっても使い方がわからない日本の家電に対して、三歳児が誰に教わるでもなくyoutubeが見れてしまうappleのiphone。

どういった行為を誘発するか考えて、モノをデザインしているかどうか。

もう20年くらい前に読んだ本だけど、それでも読んだ後は、これまで見ていた風景がまったく違うものに思えてしまうほど衝撃を受けた名著。



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