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いつまでも変わらないのは変わっていたからだった

以前記事に書いたことがある、角川ドワンゴ学園“N高校”、そして来春新設される“S高校”。そのS高校の校長先生になる方の記事を新聞で読んだ。吉村総一郎さん、元はドワンゴのITエンジニア。人見知りが多い技術者の中にあって“しゃべれる”人だというのを買われて、N高校のプログラミング教育を担当していた。N高で接した生徒たちから毎日刺激を受けて、「今の若い子はすごい」ことを知って、S高の校長にという打診に「是非やらせてほしい」と即答した。その吉村さんがこんなことを言っていた。

強い者や賢い者ではなく、変化に対応できる者が生き残れる

それを読んだ私は、大好きなユーミンのことを思い出した。ユーミンは10代でデビューしてから今なお変わらず、日本の音楽界を牽引している一人だ。そんなユーミンがよくインタビューなどで言われることがある。「ユーミンっていつまでも変わらないですね」

それに対してユーミンはこう言った。

「変わらないんじゃなくて、時代の変化と共に私が変わっているから、変わらないように見えるの」

いつの時代も、女性たちの(時には男性の)気持ちの代弁者であるユーミン。その歌詞に私たちは、そうそう、わかるわかる、と共感している。でも何十年もずっとファンでいる私たちも当然年齢を重ねている。若い頃から今やおばさんになっても、それでも尚、うん分かるわぁ、と頷いている。そして今の若い人たちにも共感を得ている。

都会的で洒脱なイメージのユーミンだけど、今と昔では流行りや私たち聴く側の“オシャレ”ポイントも変わっているはず。そこをちゃんと捉えているからこその、“いつまでも変わらない”だ。いつまでも変わらないは、いつもアンテナを張ってその時の”一番”を私たちに提供してくれているからなのだ。だからいつもいつの時代も、ユーミンはオシャレでカッコいい。

変化に対応できる者が生き残る。まさにユーミンのことだ。

そんなユーミンのことを旦那様の正隆氏曰く“お調子者のおバカさん”。そういうギャップがまた可愛い。お調子者だからこそ新しい物に食いつきミーハーに徹して時代の先端を走ることができる。

今世界中が感染症の影響で、“当たり前”だったことの定義が変化した。コロナ前の当たり前は、今じゃ通用しない。元に戻ることを想定するのではなく、新しい日常を想定できる人や企業が生き残れるのだと思う。篩から落とされないように、良い意味でミーハーでありたい。

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