エッジが利いてるぅぅぅ!
朝日新聞の一面に『折々のことば』という短いコラムがある。短くて印象に残る言葉を毎日紹介してくれる、私のお気に入りのコラムだ。
以前もこのコラムで出会った言葉について記事を書いたことがある。
さて先日の言葉、
『のぞみはないけど、ひかりはあります』
おぉ何だか人生における深イイ話みたいじゃないか。望みは薄いけど諦めなければそこに微かな光が見えてきますよって。誰かの座右の銘みたい。どんな人がどんな場面でこんな名言を吐いたんだろう。きっと人生経験豊富な人なんだろうなあ。良い言葉だなぁ。
‥ではなかった。
『のぞみはないけど、ひかりはあります』こう言ったのは、新幹線の駅員さん。そう、“のぞみ”、“ひかり”は新幹線のことだった。「のぞみは満席で席が取れませんが、ひかりなら空きがありますよ」ということだ。
面白い。こうなってくると、新幹線の名前ってやっぱり縁起が良いというか含蓄が深いというのか。人生に置き換えても意味が通るどころか、なんだかとても深くて考えさせられてしまったではないか。この言葉を聞いた人もきっと、みどりの窓口で何故人生論?って思ったことだろう。思わず声に出してしまったそうだ。「のぞみはないけど、ひかりはあります‥?」
すると駅員さんはこう言った。
「あ、こだまが返ってきた!」
“こだま”、大阪ー博多間を走る山陽新幹線。全くエッジが利いてるぜっ。
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