#超短編小説
#MTK_漂流詩 福男
私の朝は早い。
というよりも、意図的に早くしているといった方がいいだろう。日の出の頃には目覚め、軽く汗を流し、メールのチェックをし、シャワーを浴びた後、家族と食卓を囲む。淡々としているのかもしれない。しかし、その緩やかな時間から確かな価値を嗅ぎ取ることが出来る自分が、私は好きだ。非常に気分がいい。
そもそもこのスケジュール自体が、ある種私の努力と成果の証である。22時に床につけるようになった
#MTK_漂流詩 藁女
羨ましい。
シンプルな言葉なのに、どうしてこんなにも心の奥底にこびりつくのか。
羨ましい、羨ましい。
自分がそう感じているという事実を認識して以降、私の人生はこんなにも不愉快でしかたない。
羨ましい、羨ましい、羨ましい。
持って生まれただけのものでのうのうと、笑顔で、幸福に、あんなにも楽しそうに生きている。溌溂と周囲を傅かせ、爛漫と他者を虐げる。花の姿をした暴君が、私は嫌いでしかたがな