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会社を急成長させる経営者のフレームワーク「4S」~前編~

会社を伸ばせる経営者と、伸ばせない経営者の違い

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これまで様々な経営者と出会い、仕事を共にしてきた。

仕事を共にした数で言えば数百人いると思うし、会った数で言えば千人は超すと思う。事業責任者を含めれば、もっと多いと思う。

その中には、業績好調で一代でユニコーン~デカコーンを創った方々もいれば、数十~数百億円でバイアウトした方々もいるし、その一方で業績不振に思い悩む方々もいた。

また、自身としても、末席ながら企業経営に従事させていただいたり、事業責任を負ってきた。

そして、鬼気迫る修羅場、本気勝負の経営の現場の一端に触れる中、ふと思ったことがある。

会社/事業を伸ばせる経営者と、伸ばせない経営者の違いとは、何処にあるのだろうか?

そもそも、経営とは何か?

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伸ばせる経営者と、伸ばせない経営者の違いを語るにあたって、私なりに「経営」を定義したい。

実務を通じた私の「経営」の定義は、煎じ詰めると、

「経営=意思決定の連続体」 

 であるということ。

会社が伸びていようと伸びていまいと、全ては経営者の意思決定次第。
それらの蓄積が通信簿として業績に反映されると考えている。

よく言われる極論だが、雨が降ろうと、槍が降ろうと、すべての原因はトップの意思決定にある。

事業であれば、その市場を選択したのも、そのビジネスモデルを作ったのも、戦略/戦術を実行したのもアナタの判断。
組織であれば、そのビジョンを掲げたのも、その組織制度を作ったのも、そいつを採用・登用をしたのもアナタの判断、といった具合だ。

つまり、卓越した意思決定(経営判断)= 企業の成長直結だと考えている。

 経営者の意思決定における「4S」

話を戻すと、会社/事業を伸ばせる経営者と、伸ばせない経営者の違いは、
「意思決定(経営判断)」に差分があると考えている。

具体的には、大きく4つの点における差分が大きい。
(自分なりに大雑把に抽象化して、「意思決定の4S」と勝手に呼んでいる)

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4Sは、経営者であろうが、コンサルタントだろうが、投資家だろうが、一流には共通している最低条件のディシプリンだ。

但し、それ以外の人間にとっては、概念と実践の間に大きな隔たりがある。
だからこそ差がつく。

①意思決定におけるSTANCE(姿勢・心構え)

そもそも、設定するが目標が低ければ、いくら最適な意思決定をしたとしても、設定した目標以上に会社や事業は伸びっこない。

会社を伸ばせない経営者は、目標設定が低い場合が多い。

たとえば、ベンチャーフェーズの事業計画にも関わらず、急成長を志向することなく、昨対1.1~1.3倍の安牌な成長目標を設定するようなイメージだ。

目標が低い弊害は、非連続成長を生み出すイノベーションが起きなくなること。既定路線から飛び出すことがない「当たり前の意思決定」が組織に蔓延る。

やや偏見ではあるが、サラリーマン経営者/事業責任者に多い印象。
自分や部下を守るためという論理は一定理解できるが、真の意味で守れているのかは己の胸に問うべし。

一方、是が非でも高いストレッチゴールを設定するスタンスを堅持するのは、叩き上げのオーナー創業者に多い印象だ。一流の事業責任者も同じ。

既存の延長線の経営では、到底達成し得ない目標を設定し、本気で達成することに並々ならぬ執念を燃やす。

「このままのやり方で普通にやっていたら、絶対達成できない」

そう思うことで初めて、脳のイノベーションスイッチが作動する。

現状と到達点との大きい差分を埋める方法を、頭が千切れる程考え抜いて、血走った目で知恵熱にウンウンと唸りながら、PDCAを爆速回転させる。

経営者や責任者クラスにそういう真剣なチャレンジがあってこそ、会社の非連続な成長が生まれる。

逆にそれなしには、巨大なラッキーパンチを生み出す意思決定なんて殆ど不可能だと思う。

それから、高い目標を成し遂げるスーパープロジェクトじゃないと、社員に本当の意味での成長環境や仲間を作ってあげることは難しいと思っている。

②意思決定におけるSOURCE DATA

経営環境というものは、いかなる時も相対的かつ、動的なものだ。

しかし、急速に変化する市場・顧客・競合・自社の”一次情報”をしっかりと把握しないまま「目つむり経営」をしているトップは意外にも多い。

それに加えて、イケてない経営者である程、過去の成功体験・失敗体験に縛られている。

結果として、現状の競争環境を踏まえることなく、過去の累積経験に偏重した視野狭窄な意思決定を連発する。

あくまで実体験に基づく傾向値だが、40-50代以上の経営者に多い。多分年齢というより、最新のインプットをしなくなることが真因な気がする。

一方、会社を急成長させる経営者は、意思決定のための判断材料(の収集力)が卓越している。

特に社外の自業界・他業界のスタープレイヤーに、自社の経営課題の解決に繋がる成功・失敗施策とその要因を徹底的に聞く経営者は強い。

やる人は少ないが、実はかなり差がつく。
ポイントは、必ず「超一流から」「一次情報を」「足で稼ぐ」こと。

たとえば、未知の領域(マーケティング、採用等)で成功したいならば、その道のプロ5~10人と1週間弱でアポをとってKFSを掴み、翌週には自社の戦略・オペレーションに最適な形で落とし込む。

顧客からの一次情報のインプットも同様。

自社に籠もりっきりで、自分の過去の経験だけで会社を伸ばせるほど、経営は甘くないということだと思う。

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適当に書いてたら長引いてしまった。
残り2項目は、また今度気が向いたら書こう。






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