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今やっている事のまとめ(作家編)

まずは、自己紹介。

上原光瑛 (Uehara Mitsuaki)
1995年埼玉生まれ。知覚作家。「未知・他種に《ふれる》」ための触覚デバイス、音・心の抽象表現の書《Qualia》を作っています。

2026年までの目標をまとめたものです。

今、具体的にやっていること。

《メインでやってる事》

TaCvive
(進捗:Arduinoで電子回路構築中)
(2022年目標:装置(β版)完成)
・モーターの振動から生成される振動パターンと、《ふれる》部分のテクスチャを可変的(TaCletを元に3Dプリントで製作)にすることで、未知の動的な触覚のQualiaを生成し、《Qualia/heart》、《Qualia/sound》、感情、自然、環境などの《ふれられないもの》をテクノロジーの実装によって《ふれる》体験を実現する試み。Tactile×vive(生き生きした)の合成語。
・将来的に、Unity(VR等のゲームエンジン)上で仮想モーターをシミュレーションすることで、メタバース上でも触覚体験を実装したい。(この段階は社会的にメタバースと触覚デバイスが普及とゲームエンジンの実装もあるため乗り越える壁は大きいが、何らかの方法でメタバース上で生成的な触覚を実現したい。)

《TaCviveの構想スケッチ》

Qualia/heart、Qualia/sound
(進捗:Qualia/heart 17作品、Qualia/sound 28作品)
(2022年目標:Qualia/heart 50作品、Qualia/sound 50作品)
・意識空間上で感覚的に感じる心、聴こえる音を表現した書。
・作品を20点纏めて作品集を製作する。(《Qualia/soundⅠ》製作済)

《Qualia/heart004:いのちを流転する心》
《Qualia/sound013:
危い艶やかさを秘める和的で宇宙的なロボットの所作が環境知能とハウリングする音》
《Qualia/sound I (作品集)》

TaClist
(進捗 : 200個くらい。要内容精査。)
(2022年目標 : 内容精査済みのものを300個。)
・《ふれる》もののイメージを言語化したもののリスト。Tactileとlistの合成語。
・《ふれる》体験において、「ふれる対象物」「ふれ方」「ふれるときの心的イメージ」の3点が触感を感じる際に重要な要素であるが、その中で「ふれるときの心的イメージ」に当たるもの。
・TaCviveなどで《ふれる》体験を作り込んでいく段階で、振動から生成された振動それ自体から直感的に《ふれる》体験の概念を感じる場合もあれば、未だ概念をもたない《ふれる》体験をしながらTaClistを眺めて、ピンとくるものを探す(多くは組み合わせたり変えたりする)という方法があると考えていて、後者のための取り組み。(実際、Qualiaを制作するときも前者と後者の両方の手法を使っている。)
・例としては、「透明な紙がじわじわ溶ける感触」「虹が架かる青い空の触感」「ユートピアに残響する叫びの触感」「編集可能なリアリティーが際限なく再生産される触感」などである。


TaClet
(進捗:3データ)
(2022年目標:20データ。粘土や他のテクスチャーを活用する。)
・古代人がタブレット(書字板)に文字情報を記録したように、タブレット(触覚板)「TaClet」に触覚情報を記録した作品。Tactile×Tabletの合成語。
・TaCletの種類は以下。
  ①TaClet(VOX)・・・三次元データ。
  ②TaClet(ABS)・・・ABS樹脂製の3Dプリンターで印刷したもの。
  ③TaClet(CLY)・・・TaClet(ABS)に粘土を押し付けて成型したもの。
  ④TaClet(JEL)・・・TaClet(ABS)にゼリーを流し込み成型したもの。
・異なる素材の3Dプリンター(金属、土、食品等)で印刷して、感触的な方向で体験の幅を広げることを考えている。
・TaCletをやるうちに、具体的なテクスチャーだと、未知の触覚をつくりだすことに工夫が必要なため、新たな発想を熟成しながらアーカイブとして続けていく。

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TaClet(VOX)《蝶々の羽》
001_触覚標本
TaClet(ABS)《蝶々の羽》
画像8
TaClet(CLY)《蝶々の羽》
TaClet(ABS)《心》

触覚詩
(進捗:3作品)
・写真と触覚に関する詩。




《その他》

もの器/でーた器
(進捗:11月より月2回製作)
(2022年目標:おもしろい器をつくる)
・私が最も「触感的な生活道具」と捉えていている「器」を、「もの器」と「でーた器」の往復で、愛でながら実践と研究をする。
・「もの器」は、純粋に身体的に器をつくる、成形した器の素地にTaCletを押し付けて触覚的な器をつくる、触感的な見立てとその銘の器をつくる、作ったり、拾ったり、使ったりしながら色々な素材の器の研究をする(陶磁器、瓦、鉄、樹脂、3Dプリントなど)を考えている。
・「でーた器」は、TaCletをデジタル合成してつくる器、「もの器」をデータ化して変形させてつくるいい感じの「でーた器」を考えている。

触器

Ambient Music
(進捗:4作品)
(2022年目標:気持ちが乗ったときにつくる。)
・自ら録音した環境音と、演奏したピアノ音源を編集して作った音楽。(ピアノは無学ですが、公共施設でグランドピアノを借りて気持ちのいい和音を探しながら弾いています。)
・言語化されていない朧げな感覚のようなものにしっくりくる音を即興的に演奏して編集したもの。



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