里見八犬伝 疲労回復に映画を
久しぶりに脳みそが真っ白になり、膝が笑う位に働いた1週間だった…
働くのは嫌いじゃない。活動するのは好きだけど、気力に身体がついて行っていない。基礎体力を上げておかなきゃ…スケジュールは詰め込み過ぎては行けない…歳には勝てないとは言いたくない…
私は昔からたまに無茶をする。無茶をし過ぎて自宅でぶっ倒れるかのように眠る。これ以上進めない時には思考が停止する。強制的にシャットダウンが起こる。だから、これ以上は無理しないでおこうと思った…やれやれ…
自由な時間が沢山ないと私には創作活動は厳しいらしく、最近では月13回の夜勤仕事を、なるべくかためてこなし、長期休みを沢山作って頂いている。
今週は仕事週間で、連続した夜勤なのに、久しぶりだからとボランティア活動を合わせて組み込んだ。
朝から午後3時半まで、シャベルで田んぼをほじくり返したり、山で草刈りをするボランティア。秋風吹く9月とはいへ、まだ気温は高く水分を欲する肉体労働。その後、シャワーを浴び夕飯を作り、夜勤出勤。これが結構きた…運動不足、体力不足の私には、…思いのほかきつかった…
流石に疲れが出て、会社入り口ドアの暗証番号がポッカリと突然分からなくなり、驚いた。勤務中、膝に痛みと脱力感を感じた。身体が悲鳴をあげていた。
なので短い自宅時間には、横になって身体を休ませながら、ボケ〜っと、YouTubeを観るか、昔馴染みの映画などを観た。
今回観た1つに『里見八犬伝』がある。小学生の頃から好きだった映画の一つ。何度繰り返し観たか分からない。
1983年公開日本映画。深作欣二監督。鎌田敏夫原作『新・里見八犬伝』。江戸時代後期の日本文学史上最大長編(1814年から1842年の28年を掛け書かれた全98巻106冊)伝奇小説、滝沢馬琴の『南総里見八犬伝』の翻案小説。薬師丸ひろこさん、真田広之さん主演。
毒婦に狂う領主を討つ里見家。しかし毒婦から呪いを掛けられる。追い詰められた里見家再興の為、それぞれに仁義礼智忠信孝悌の玉を持つ八犬士が里見の姫の元に集まり、自らの因縁を断ち切りながら姫の為に戦う物語。
何が素敵かって、当時彗星の如く現れたアイドル薬師丸ひろこさんは可愛くて、生き生きとアクションをする真田広之さんはカッコよくて、2人が馬に乗って手を伸ばし合う姿は学校で真似しあったものだ。
「仁とは…人を愛する心。」とセリフを反復したものだ。
今観ると、役柄とはいえ、親兵衛の真田さんは、姫の薬師丸さんの頭を足で踏みつける、身体を無理やり押さえ込む、仕掛け網で吊るす、土手から突き落とす、蹴る…結構酷い扱いをしている。それでもお互いに惹かれ合う。昔は違和感なく観ていたが、こんな奴によく、惚れたと思ってしまった…八犬士の他のメンバーの方が真摯だけれど…
寄る年波のせいか⁈ 映画にまで、若いトキメキをブルドーザーでならしてしまい、凡庸な平和を求めてしまっている自分が怖くなった。
いかん…トキメキを思い出そう!
薬師丸ひろこさんは今も可愛らしい。歌が昔より上手くなっている。時々カラオケで”セーラー服と機関銃””ステキな恋の忘れ方”を歌う。いい歌だ。
真田広之さんは昔からカッコいい。真田広之さんのプロフィールを見る。『たそがれ清兵衛』も『ラストサムライ』も真田広之さんの侍姿は申し分なく素敵だ。そして『魔界転生』も…。沢田研二さんとのキスシーンは忘れられない。
五社英雄監督から深作欣二監督へと渡った『魔界転生』。深作欣二初監督作品に千葉真一さんが初主演して以来、コンビで撮る映画17作品の内の1つ。
こちらは『魔界転生』を紹介された記事。オススメさせて頂きました。
そして、激しいアクションと立ち回り、躍動感あるストーリー展開、個性的なメンバーで構成される”劇団新感線”の舞台を好きなのも『里見八犬伝』がベースの一つになっていることに気付いた。クライマックスを観ていて新感線の『髑髏城の七人』を思い出した。
真田広之さんの最近の映画は『ミナマタ』。現在公開中。水俣病の方々と一緒に戦った写真家のお話。
近日中に観に行こうと思っている。現在の真田広之さんに会いに行くのは楽しみだ。
私には肉体疲労の回復にも、映画は大切な栄養剤。ストーリーを知る昔馴染みの映画は特に、安心して観れるので癒される。どこかしら自分を構成するルーツに戻る気持ちになる。